日記 2007年 8月     



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2007年8月1日(水) 晴れ晴れ
朝まで断水

 月が替わって8月になりました。 夏休み、お盆休みと日本では連休で、どこかへ行こうかななんていう人も、この月は多いのではないでしょうか。
 私は、こちらでいつもの通りに暮らすだけですが、またなにか発見や、面白いことがあればお伝えしていきますので、今月もいままで通りに、宜しくお願い致します。

 きのう部屋で昼寝をしていると、ガシャーンとなにかの割れる音がします。 部屋のドアを開けて覗いてみると、マリカーが呆然(ぼうぜん)と突っ立っています。 その横にはラニーの怒りに満ちた顔がありました。
 そうです、ラニーの大皿をマリカーが割ってしまったのです。 大皿は祭壇のところに、なぜかアボカドを載せておいてあったのです。 マリカーはアボカドを取ろうとしたのでしょう、しかし大皿は予想以上に重かったのです。
 ラニーは怒っていますが、ケガをしなかっただけよかったじゃないかマリカー。 次第に凶暴になるラニーです。 きのうなんか、娘ガキと取っ組み合いの喧嘩をしているんですよ。 それも、夜中に私の部屋の中でですよ。
 夜中に部屋の外で、罵(ののし)り合う声がします。 そのうち娘ガキの泣き声です。 娘ガキは私の部屋へ逃げ込んできます。 追いかけてくるラニーです。 最初は枕での殴りあいです。 興奮したのか、私のベッドの上で取っ組み合いの喧嘩が始まります。
 ガキも最近は体格がよくなったので、応戦します。 ガキのほおを平手で打つラニー、ラニーの腕をひっかくガキ、ガキの髪の毛をつかみ押さえ込もうとするラニー、髪を振り乱しての乱闘です。 だから、なんで私の部屋の中でなんだとなりますよね。
 さて、マリカーには、かわいそうなのでチョコビスケットを2つ買ってあげました。



 マリカーは嬉しかったのか、お尻を出してお礼をしてくれました。 ビコールワイフはどうしているのだろうと思い、ワイフのサリサリに行ってみました。 半分閉ざされたサリサリの店内は薄暗く、ワイフが中で自殺でもしているような不気味さがあります。
 隣りの定食屋も覗いてみましたが、ワイフの姿はありません。 定食屋の表には、定食よりも汚いババアがたむろしておりました。 また日を改めて来ることにしましょう。 おや、アイリーンが私を呼んでいます。
 断水しているから、暑いうちに井戸水でシャワーでもすればと言います。 もう午後の3時も廻っています。 断水はいつまで続くのと聞くと、明日の朝まで続くと言います。 あっそう、ということで、裏庭で井戸水シャワーを浴びました。
 井戸水シャワーを終えて、部屋で着替えをしていると、なんかシャワーのいい音が伝わってきます。 温水シャワーから音がしています。 あれっ、と思い水道の蛇口をひねると、なんと水が蛇口からほとばしります。
 なんだよアイリーン、水が出るじゃないかというと、いま断水が終わったのだと言います。 確かに私が井戸に行くときには、水道水は止まっておりました。 しかし、朝まで止まっているというので、井戸水でシャワーしたわけですよ。
 ところで温水でシャワーをしているのは誰なんだ、やはりラニーの野郎でしたよ。



 そのうちガキが学校から帰ってきて、ラニーと夜中に大ゲンカと相成るわけなのです。
 久しぶりの井戸水シャワーのせいか、今朝起きると風邪気味です。 こんな日は、ジンで体の中を殺菌しなければなりません。 ビコールワイフの笑顔を撮るという命題と共に、きょう1日、月の初めを過ごしたいと思います。


2007年8月2日(木) 晴れ晴れ
覚悟の撮影

 きのうは朝飯を食べたあと、風邪気味でしたので風邪薬を飲みました。 襲ってくる猛烈な睡魔です。 昼まで眠り、昼飯を食べてもうひと眠りです。 目が覚めるともう午後の2時です。 玄関先での張り込みの時間です。 目的はビコールワイフの笑顔を撮ることです。
 玄関先でビールを飲んで張り込んでいると、アイリーン警部も合流してきました。 アイリーン警部の手には、アイスキャンディーが握られています。 警部がアイスを、1時間に6本食べたのは覚えていますが、それ以上は数える気にもなりません。 熱いコーヒーが飲みたいねって警部、何を言っているのだ。
 凶暴ラニーが、台湾人の恋人からメールがきていないかチェックするので、パソコンを貸してくれとやってきます。 パソコンを点けてやり、ラニーは私の部屋へと消えて行きます。 そのときチリンチリンと鐘を鳴らして、アイスクリーム屋が自転車でやってきました。
 アイスクリーム屋は、ビコールワイフのサリサリの前に自転車を停めました。 多少の人だかりも出来始めました。 ワイフがサリサリの奥から出てきたみたいです。 警部! チャンスだ! カメラを片手に、玄関先をとび出す警部と私です。
 アイスに群がるガキどもを掻き分け、現場に到着です。 そこにちょうどマンゴ売りが自転車で、サリサリの隣りの定食屋に、ご飯を食べにきました。 サリサリの隣りの定食屋も、ワイフが経営をしています。 夜はカラオケ屋に変身します。
 アイリーン警部が、自転車の容器に入れてある左の小さいマンゴから1ペソ、2ペソ、3ペソで、容器の中の赤いのがバゴオン(アミの塩辛)だよなんて教えてくれますが、警部! いまはそんなときではないのだ! 定食屋に食べに来たお客に、いくらワイフでも邪険な顔はできません。
 待て、待つのだ、チャンスは必ずあるのだ、と自分に言い聞かせます。





 暑いのでしょうかビコールワイフ、タオルで顔を拭(ふ)き始めます。 まてよ、タオルで顔を拭くということは、汗を拭(ぬぐ)って気持ちがいいということだろう。 気持ちのいい後には、普通の人間であれば笑顔を見せるはずだ。
 カメラのパワーをオンにして、ワイフの顔にカメラを向けます。 タオルが顔から放れたところでシャッターです。 焦(あせ)ってはいけません、私の額には脂汗がにじみます。 さあ、タオルが顔からはずされました。
 パシッ! とシャッターが切れます。 どうだったのでしょうか、上手く写ったのでしょうか。 ワイフは、微笑んでいたようには見えました。 2枚、3枚と写しているとぶん殴られるかもしれませんので、早々に退散です。
 ふう〜疲れたと、部屋で休んでいると、誰かが、すっと部屋に入ってきました。 マジかよ! ビコールワイフではありませんか。 ベッドの下に潜(もぐ)り込んで隠れるのも、もう間に合わないしと思っていると、金貸せ、ハポン(日本人)! ときましたか。
 いやだなぁと思い金額を聞いてみると、50ペソだと言います。 分かった、くれてやるから出て行ってくれ!



 そんなことで、無事に終ったのが奇跡のような1日と思っていると、夜、いきなりピカッと稲妻、あたりがフラッシュで白み、続いてドロドロドロのバッキーン、バチバチバチと落雷です。 停電です、真っ暗闇です。 よかったパソコンを使っていなくて。
 空から滝のように水が流れてきます。 さっきの稲妻で空に亀裂でも生じたかのようです。 そのせいか、今朝はカラリと晴れたいい天気です。 きょうも悪の実態を解明するために、玄関先で張り込みをしたいと思っています。
 そうだ、ビコールワイフに50ペソ返してって言ってみよう。 


2007年8月3日(金) くもりくもり
おつまみに乾杯(完敗)

 今朝は、ケサ(KASA)というフルーツの紹介からです。 タカリババアの近所の木に生っているらしくて、タカリババアが持ってきたものだと言います。 この前は、中で種がカランコロンと鳴る、干からびたアボカドを持ってきたババアです。
 おそらく、このフルーツ、タカリババアでもまずくて喰えなかったのでしょう。 それで持ってきたことは、すぐに想像できますよね。 物は試しです。 食べてみましょうか。 柿みたいな色、形ですね。 皮は手でむけますよ。 
 フルーツにしては水分がありません。 中の実の色は、皮と同じオレンジ色です。 まあ、ひと口食べてみるしかありません。 歯で実をかじってみました。 モサッとした歯ざわり、アボカド? いや、そんなにねっとりしていません。 
 甘みがあります、んっ、この味、貧乏人の好む味、ミンダナオの香りとくれば、そう、芋です。 甘さといい、歯ざわりといい、これはサツマイモです。 アイリーンを始め、この家の家族全員がまずいと言っていました。 
 所詮タカリババアからの貰い物です。 あるいは干からびて、こんな味なのかもしれません。 本当の味を誰も知らないので、なんとも言えませんが、私は干からびているのだと思います。
 プソ・ナン・サギン(バナナの花)です。 覚えていますか? 三角錐みたいな形をした植物でしたよね。 それを使い、メイドのミンダナオババアが、酒のつまみを作ってくれると言います。 楽しみですね。 玄関先で、ビールを飲みながら待ちます。
 出来たみたいです。 アイリーンが、小皿に盛って運んできてくれました。 ク〜、ベチャベチャの茶色。 この色はもうチョコレートか血しかありません。 聞けばやはりブタの血です。 血っ、血っ、ちっきしょう、作り方教えろ!
 材料は、ブタのレバとバナナの花、それに青唐辛子です。 レバとバナナの花はみじん切りにして、青唐辛子は丸ごとぶち込むみたいです。 それをブタの血でグツグツやるのでしょう。 味はレバが入っているのでまずくはありません。 
 ただし、メインのはずのバナナの花は、どこへ行ってしまったのか、小さなツブツブがそうなのでしょうか。 誰も考えもつかない、バナナの花の血の煮っ転がしでした。 私はスプーン半分で、ギブアップでした。 凄絶すぎるぜ ミンダナオ料理!



 口直しにと、きゅうりに酢をつけて食べていました。 うまいうまいと食べているうちに、酢に混じっている唐辛子をかんでしまいました。 なんか熱いんじゃない、ギャー! と、燃えて炎と化す口の中、瓶の残りのビールを一気に飲み干しますが治(おさ)まりません。
 隣りのサリサリへ、ダッシュでビールを買いに走りました。 そんなことで、サリサリからビールを飲みながら玄関先に戻ってみると、私の椅子にビコールワイフが座っています。 なにが面白いのか、ヘラヘラ笑っています。 
 ヘラヘラ・・と、なに! 笑っている? 警部、チャンスだ! さっそく燃える口を我慢しながら、カメラを構えます。 無心にシャッターを切ります。 ぶん殴られたってかまうものか、この炎の口に比べれば、殴られる痛みなんて微々たるものなのだ。 
 さてどうだ、今度こそはワイフの笑顔が撮れただろう。 しかし、なんでワイフが笑っていたのだ。 なにぃ! 唐辛子を食べて苦悶している、私が面白かったのだと。 それで、玄関先に様子を見に来たと、そういうことですか。
 そりゃそうですよ、注射針をいっぺんに10本も刺されたような痛みだったんですから。 それにしても、他人の痛みで笑うワイフには、考えもつきませんでした。



 きょうは学校が休みなのでしょうか、ガキが耳元で鉄琴を叩いています。 アイリーンとオロンガポにでも出かけてくれれば、静かになるのですがね。 風邪が喉にきて、少し眠りたいのですが、寝かせてもらえるのでしょうか。
 私のルームはいつも満室です。 
  

2007年8月4日(土) 晴れ晴れ
乗り付けた高級車

 きのうの午後、アイリーンとガキが、オロンガポへ行くことになりました。 目的は、私のインターネット代の支払いと、買い物ということです。 午前中にでも出かけてくれれば、部屋でゆっくり寝ていられたのですが、そううまくはいきません。
 出掛ける準備をしている間に、隣りのサリサリにビールを買いに行きました。 すると売り切れです。 ビコールワイフのサリサリは、と覗いてみると覗けません。 立て板で入り口がふさがれています。 また廃業かよ。
 向かいにもサリサリがありますが、行くのが面倒になり、隣りのサリサリでジンを調達しました。 で、玄関先でチビリチビリやっていると、ビコールワイフのサリサリの前に、銀色の高級車が停まります。 高級車の後ろには、ジープニーも停まっています。
 なにごとかと見ていると、あろうことか、高級車から降りた人達が、ワイフの定食屋に入って食事をしています。 サリサリは閉じていますが、定食屋はやっているです。 なんということだ、高級車に乗った人達が、残飯みたいな定食を食べている。
 何か目的があるはずです。 そのうち、オロンガポ行きの準備が出来た、アイリーンとガキが出てきます。 アイリーンに、あの高級車軍団はなんだと聞くと、ちょっと見てくると言います。 しばらくすると、高級車の人間と庭に戻ってきました。
 そのままみんなで、裏庭のほうへ歩いて行きます。 私も後ろから付いて行きます。 するとブタ小屋の前で、なにやら立ち話を始めました。 高級車の人間が、携帯のカメラでブタ小屋や、ブタをバックにアイリーンの写真を撮っています。 なにごとだ、いったい。



 アイリーンの話を聞くと、どうやらこの高級車軍団は、大ブタを買い付けに来たらしいのです。 ブタはリッキーのブタですので、アイリーンがどうのこうのは出来ません。 一応値段を聞かれたので、1万ペソ(25,000円)とふっかけておいたそうです。
 なぜこの家に、ブタを買い付けに来たかという不思議ですが、仲介屋がいたことを見逃すような私ではありません。 陰でコソコソと説明しているババアが仲介屋です。 案内料と商談成立には、成功報酬を貰う仲介ババアです。
 アイリーンもお礼だということで、赤いお札、20ペソか50ペソですよね、をもらっていましたよ。 こんどは、リッキーがいるときに来るのではないでしょうか。 しかし、1番儲かったのが、ビコールワイフの定食屋でした。
 ブタ小屋の写真は、陰のオーナーに報告のため、撮ったのでしょうね。 しかしなんなんですかね、高級車で乗り付けての、残飯定食の食事にブタの買い付けですよ、頭おかしいんじゃないのか、お前ら、金の使い方を知らないんじゃないのか。
 さっ、高級バカが帰ったあと、いよいよオロンガポへとお出かけです。 ガキは嬉しさのあまり、笛を吹きます。 バスを待つ間も、仔ブタのようにじゃれつきます。 運良く冷房バスが来ました。いってらっしゃい! やっと静かになりました。
 と思っていると、海辺に住むランディーが、娘を連れてやってきました。 お目当ては、オロンガポからのお土産と、温水シャワーです。 私は、しばらく玄関先でジンを飲んでいたのですが、なんか眠くなってきました。
 部屋に戻り、寝ようかなと思ったら、ビコールの娘マリカーと、ランディーの娘が、部屋の中に乱入です。 キャンディーはないか、チョコレートはないかと、引き出しの中を撒き散らします。 このやろう! とは思いますが、おチビですのでやらせておきましょう。



 そのうちアイリーンとガキが帰ってきました。 私の夕飯は、はい、ダブルバーガー1個です。 そんなことで、おやすみなさいで終る1日でした。
 レッドホースの缶ビールを買ってきてくれたので、許してあげましょう。 きょうはレッドホースの缶ビールで涼みましょうか。 缶ビールなんて、この田舎では売っていないのですから。
  

2007年8月5日(日) くもり晴れ
本当に壊れたカメラ

 ビコールが朝から吠えていますよ。 酔っ払いです。 みんなで笑っています。 うるさくてしょうがありません。 なんで朝から酔っ払っているんだか、まあ日曜日だからいいでしょう。 これで暴れられたら大変ですが、その時にはワイフが黙っていないはずです。
 きのうは、玄関先でレッドホースの缶ビールを優雅に飲んでおりました。 1本飲むのに5分も掛かりません。 冷蔵庫におかわりの缶ビールを取りに行くと、冷凍庫で冷やしてあります。 あぶないなぁ、冷凍庫じゃ爆発してしまうだろう。
 冷凍庫から冷蔵庫へビールを移して、ジンを飲むことにしました。 ジンを買いに隣りのサリサリに行こうとすると、アイリーンがスナック菓子を買ってきてくれと言います。 スナック菓子はいいけれど、玄関先を見れば、ガキが5匹もたむろしているじゃないか。
 1個1ペソのスナック菓子を5個も買ってきてやり、ガキどもに与えてやりました。 そのスナックを、ガキがバカ面で食べるようすをカメラに収(おさ)めようと、カメラの電源を入れようとするのですが、カメラはなんの反応もしません。
 ガキのバカがカメラにうつったのでしょうか。 もともと調子の悪かったカメラですから、ビコールワイフの笑顔を撮ったあたりで、完全にやられてしまったのでしょう。 撮っていいものと、悪いものがあるのですね。 カメラだって被写体の好き嫌いはあるのでしょう。
 ショックを与えれば直るのかな、なんて思い、テーブルのカドにぶつけてみましたがダメでした。 水攻め火攻めなども考えましたが、そんなことをしてどうなるのだ。 ここはきっぱりあきらめて、新しいカメラを買うしかないでしょう。



 そんなことで、本日はカメラを買いに、オロンガポに行かなくてはなりません。 ガキと海辺に住むランディーの娘ガキを連れて、行ってくる予定です。 ガキへのお土産は、もちろんサンダルです。 ミニにタコのサンダル屋で買うことは、もう言うまでもありません。
 きのうの事件はと言えば、酔っ払ってしまい覚えていません。 カメラがあれば、なにかしら撮っているので思い出せるのですが、そうそう、ご飯のお米を変えてみました。 いままではとっつぁんの田んぼで採れたお米でした。
 このお米は硬くてボソボソです。 皿にご飯の塊を、3つ4つ載っけてつぶして食べます。 歯ごたえ十分のお米ですよね。 あまりにも、まずいまずいと私が言うからでしょうか、アイリーンがマーケットから、お米を買ってきました。
 1キロ30ペソのお米です。 炊いて食べてみると、うまいじゃないですか。 もちろん、日本のお米となんか比べ物になりませんが、いままでのお米よりは、数倍うまいのです。 なんだ、こういうお米があるのなら、最初から出してくださいよ。
 いままでのお米の2倍は食がすすみます。 これでなんとか生きていけそうです。 このお米は、私専用に厳重に保管してあることは、これも言うまでもありません。 銘柄名は「ミニスカの香り」です。 1度お試し下さい。
 きょうのお昼は、オロンガポで豪勢に定食でもと思っています。 1人60ペソで、おかず2品と大盛りのライス、これで十分でしょう。 さて、そろそろ出掛ける準備でもしましょうか。 明日の日記が楽しみですね。
 それでは皆さん、乞うご期待を! 


2007年8月6日(月) くもりくもり
期待させてすみません!

 きのうはバスに乗って、行ってきましたオロンガポ。 1日中雨で、ジメジメとした日でした。 安いカメラを買うのが目的です。 スービック・ベイのゲートのところの、シティモールで6,000ペソのカメラが売っていたのは、この前確認済みです。
 シティモールに行く前に、もっと安いカメラはないのかと、市内の電気屋を見てみることにしました。 アポ像が正面を向いた道を歩きます。 パプリック・マーケットへ向かう道です。 しばらく行くと、左手にマート・ワンという、半デパートみたいなところがあります。
 その向かい側に、例のミニスカサンダルショップがあるのです。 せっかくここまで来たのだから、ガキのサンダルを買っていこうということになりました。 ときめく胸を悟られないように、サンダル屋に入りました。 
 あれっ! なんか違うんじゃない、ミニスカがいませんよ。 従業員は全員Gパン姿です。 お店を間違えたのかと思い、表に出て確認しましたが、間違いなくこのお店です。 なぜ、なんでと考えました。 結論は2つです。
 まず、きのうは日曜日で、周りの会社が休みということがあるのでしょう。 もう1つは、制服を洗濯屋に出したためと思われます。 ただ制服を着ていなかっただけで、お店はちゃんとありますので、平日にでも行けば、眩しいミニスカは見れると思います。
 そんなことで、べつに私が悪いわけでも、なんでもないのですよ。 まだカメラを買う前だったので、ちょうどよかったのかもしれません。 それで、がっかりしながら電気屋に行ったのですが、高いカメラしかありませんので、シティモールに行くことにしました。



 シティモールに着いて、さっそくカメラ屋に行きました。 この前の6,000ペソのカメラはと見ると、なんと売り切れたのか、ありません。 ほかにはと見ると、おっ、5,000ペソのそれらしきものがあります。
 ビデオカメラっていうやつですか、まあ、写真が撮れればいいでしょう。 三脚、256のメモリーカード、電池、イヤホーンなどの付属品も付いています。 7Mの画質まで撮影出来るみたいです。 それに5パーセント引きときました。
 メイド・イン・チャイナの、聞いたこともないメーカーの品物ですが、1年間の保証付きです。 1年持てば上等ですよね。 カメラを買って、さて、お昼です。 お昼はカメラが安かったので、定食屋はやめて、ピザ屋にしました。
 昼を食べている間に、カメラの操作をだいたいマスターして、とりあえず写真だけは撮れるようにしておきました。 シティモールの中で、ガキどもをしばらく遊ばせて、帰りはパプリック・マーケットに寄って、食料を買って帰ってきました。
 風邪気味で体調がいまいちのところに、雨の中の大都会オロンガポですので、帰りはもうクタクタでした。 蒸し暑いバスの中で、缶ビールを飲みながら、やっぱり私には外出は向いていないのだと、つくづく思いました。



 期待させてしまったミニスカショップには、ほんとうに申し訳ありませんでした。 ミニスカショップの従業員に代わり、私から深くお詫び申し上げます。 なんて、機会があったら覗いて見て下さいね。 想像以上という言葉を付け加えておきます。
 カメラはこれで問題ないでしょう。 きょうは午前中、風邪薬でも飲んで寝ています。 午後からぼちぼちと活動したいと思います。 
 

2007年8月7日(火) くもりくもり
ワイフの白ネズミ

 風邪で頭が痛いのか、二日酔いのせいなのか、鼻水が出るから風邪にしておきましょう。 このところのジメジメした天気で、本格的に風邪をひいたみたいです。 風邪をひいても事件は待ってくれません。 きのうも玄関先での張り込みです。
 ビコールワイフのサリサリに、また借金取りがバイクで来ています。 横で見ていると、ワイフは渋々いくらかのお金を支払っています。 ワイフが帳面を出して、借金取りが日付を記入しています。 日掛けの金融屋ですよね。 
 その金融屋が、私のカメラを見せてくれといいます。 私がパチパチと写真を撮ってみせると、あまりの高性能に驚いていました。 値段を聞くので5,000ペソだと教えてやると、う〜ん安い! とうなっておりました。
 お前も、債務者の写真くらい撮っておいたほうがいいぞ、逃げたときに役立つだろう、と言おうとしましたが、言葉が分からないので断念しました。 借金取りが帰ってしばらくすると、ワイフが小動物を持ってきました。
 よく見ると、でかい白ネズミではありませんか。 50ペソで買わないかと言います。 ハムスターにしてはでか過ぎるし、フェレットにしては、シッポがネズミのシッポです。 ようするに、ただの太った白ネズミですよね。 誰が買うかそんなもの! いったいどこで捕まえてくるのだ。



 ハイウェイでもの凄い音がします。 事故ですね。 仕事だ! アイリーン警部! カメラを片手に現場へと走ります。 私の家から、北に50メートルのところが現場です。 黄色いバイクが転がっているのが見えます。
 途中、聞き込みをしながら、現場へ向かいます。 人が死んだらしいとか、頭がつぶれているとか、足がもげているなど言いたい放題です。 とにかく急いで現場に行かなければなりません。 現場に到着して、ようすを眺めます。
 まずバイクが目にはいります。 それほど壊れてはいません。 ケガ人はどこだとあたりを見渡しますが、見当たりません。 たいしたケガではなかったのでしょう。 バイクの他に車は停まっていません。 自爆ってやつでしょうか。
 雨が降って、路面が濡れていましたので、滑って転んだのでしょう。 人騒がせなやつでしょう。 少しは、道路に寝た振りでもして、楽しませてくれるくらいのパフォーマンスがほしいものですよね。 はいはい、お開きにしましょう。



 雨の中、こんなことをやっているから、風邪をひいてしまうのですよね。 でも、恐いもの見たさっていうんですか、誰にでもありますよね。 部屋に戻ってビールの飲みなおしです。 缶ビールを飲んでいると、おやっ!
 ビコールワイフが、消毒用のアルコールを貸してくれと、窓から覗き込みます。 なにやら指から血を流しています。 バカじゃないのか、ネズミに噛まれたのだろう。 アルコールを指に浸(つ)けて、アッチチ、沁(し)みるなんて、勝手にやっていろ。
 きょうも風邪薬を飲んで、午前中は待機したいと思います。
 

2007年8月8日(水)
タマさんからのお土産

 フィリピン、ルソン島の北と東に台風があるせいか、朝から大雨です。 学校も休みなのでしょうか、ガキどもの通学する姿も見られません。 きょうは1日中こんな調子で雨なのでしょうが、玄関先のビアガーデンはオープンします。
 きのうアイリーンが、ガキの宿題でしょうか、クレヨンを並べて絵を描(か)いています。 上手いんじゃないのと見ていると、見本の絵を紙の下に敷いて写しているだけです。 いい反則技を使いますね、ガキの宿題だからいいでしょう。
 隣りのサリサリのヤギが、こちらを眺めています。 きっとアイリーンが、クレヨンで描いている紙が食べたいのでしょう、なんて思っていると、ビコールが赤バイで帰ってきました。 手には、またかっぱらってきた、巨大アボカドを握りしめています。
 20ペソで買ってくれと言うので、買ってやりましたよ。 かっぱらいも、命がけの仕事なのでしょう。 



 玄関先でレッドホースの缶ビールを飲んでいると、 カステリオスのタマさん が、子供を連れてやって来ました。 風邪、だいじょうぶ? なんてジンを2本、お土産に持ってきて下さいました。 治るものも治らなくなってしまいますよね。
 玄関先でしばらく世間話をして、おやつなんかを頂いて、楽しい時間を過ごしました。 雨模様の空でしたが、タマさんが帰られるころには、雨も上がっていましたよね。 


 
 ジンを飲んで、すっかり酔っ払ってしまいました。 タマさんが帰られて後のことは、あまり覚えていません。 海辺に住むランディーの女房が来て、飯を喰っていましたね。 ラニーは米の研ぎ汁を植木にやっていました。
 ビコールワイフに、なにかちょっかいを掛けたような気がしますが、これも覚えていません。 驚きの表情がありましたから、なにか言ったか、やったかしたのでしょうね。 まあ、どうでもいいことです。 
 いくら酔っ払っているとはいえ、殴られない程度にはやっていると思います。 



 ビコールワイフの顔は、1度、消毒用のアルコールで、お手入れをしてもらわないとだめですね。 きょうあたりは、ネズミのシッポが、口元から出ている写真が撮れるかもしれませんね。 付かず離れずで観察したいと思います。
 ポケットの中には、つねに20ペソです。 もしぶん殴られそうになったら、お金をぶん投げて、ワイフが拾っている隙に逃げるという作戦です。 身の危険はお金で解決できるというのは、こういうことなのですね。
 表は雨のせいか、行き交う車も少なく静かです。 うるさいのは家の中だけです。 午前中はひと眠りしたいのですが、はたして寝られるのか、鉄琴の音が頭の芯を叩きます。
   

2007年8月10日(金) くもり
たまには水浸し

 いやあ、それは凄い雨でした。 きのうは停電で、日記を更新することが出来ませんでした。 きのうの早朝起きると、家の中はロウソクで明かりを灯していました。 まだまだ叩きつける雨です。 窓の外は湖になっていました。
 裏庭に行ってみると、釣りが出来そうなほど水没しています。 ブタ小屋も水浸しです。 ブタが泳いでいたと、リッキーのケチ女房は証言していました。 この田舎では、電気やガスがなくても、普通の生活が出来ますので、誰も困りません。 
 ガスがあるのに大雨の吹き込む中、わざわざ傘を差して裏庭で薪を焚(た)いて、きゃ〜、傘が飛ばされたなんて、調理をするケチ女房です。 その横では、おっかさんが井戸水で台風の中、水浴をしています。 
 ビコールワイフは溺れて死んでいないかと、ワイフの家を見れば、ビコールに早く仕事に行けと、赤いトラクターを出すのを手伝っています。 農場に行ったあと、ずぶ濡れで帰って来たビコールでした。 ワイフのサリサリは水浸しです。





 午後から、雨も少し小降りになってきたので、玄関先でジンを飲んで、張り込みをすることにしました。 すると、サリサリの掃除を終えたビコールワイフが、写真を撮ってくれと言います。 写真とは、どういう風の吹き回しだ。
 まあ、撮るぶんには一向に構わないので、2〜3枚撮ってあげました。 それを焼き増しすると言うのです。 こんな田舎に、プリンターがあるのかとアイリーンに聞くと、近所にあると言います。 それじゃということで、メモリーカードを持ち、私も付いていきました。
 2階建てのきれいな家じゃないですか。 さっそく2階におじゃまをして、写真を印刷してもらいました。 新しい機械で、きれいに印刷できました。 ところでこの写真なんに使うのかと聞くと、ただ印刷しただけだ といいます。 台風の日にですよ。
 あれ、パソコンを使っているということは、電気が回復したんですね。 家に戻るとテレビの前で、ラニーがまた踊っています。 しばらく電気が安定するまで、玄関先で飲んでいましょう。 そのあと飯でも食べてからと思っていたら、酔っ払ってしまいました。



 きょうも雨みたいですね。 ガキはまた学校が休みです。 ガキどもよりも、教師のほうが喜んでいるのでしょう。 雨はいいのですが、夜中に降られると、うるさくて寝ていられないんですよね。 まるで太鼓の中のような音ですからね。
 雨で、なにもすることはないのですが、電気が切れないように祈るだけです。 停電でご迷惑をお掛けしてすみませんでした。 そんなことで、相変わらず元気です。 きょうも、事件を追いかけます。   
 

2007年8月11日(土) くもりくもり
アイロンの使い道

 きのうも雨が降ったり止んだりで、不安定な天気が続きます。 誰かがシャワーの栓を、開けたり閉めたりしているような降り方です。 学校が休みのガキどもは、私の部屋で遊びます。 どうにもうるさくて、玄関先に行きます。
 すると、こんどは玄関先で遊び始めます。 くっついて来るなよバカガキ! ハエタタキから火遊びまで、ひと通りやるバカガキどもです。 疲れて部屋に戻れば、また部屋について来て、こんどは枕投げですか。
 もう飲むしかありません。 玄関先にジンを用意して、飲んでいると、アイリーンが隣街まで買い物に行くと言います。 あっそう、いってらっしゃいと言うと、川を見に行こうと言います。 なんでも増水して、凄いそうなのです。
 そんなものを見てもしょうがないですよね。 風邪気味で体調が悪いのに、そんな川で溺れでもしたらどうするんですか。 それよりも、私に買い物の荷物持ちをさせるのが目的でしょう。 うるさいガキは連れてって下さいね。



 裏庭ではリッキーが、なにやら金属管を磨いています。 トライシクルのマフラーですか、雨水でも中に入ったのでしょうか、本人は真剣です。 そのあと、トイレの蛇口なんかを取り替えていましたが、ほかにやることがないのか、リッキー。
 迫力というのでしょうか、強烈というのでしょうか、ハイウェイを巨漢が歩いてきます。 近付いてみると、どっかで見た顔。 おお、ビコールワイフの定食屋のホステスではないか。 夜、定食屋はカラオケ屋になり、そこのホステスなのです。
 ビコールワイフと巨漢のカラオケ屋は、別名、見世物小屋とも呼ばれているのでしょう。 いい商売していますね。 いいかげん酔いが廻り、部屋のベッドに横になろうとしたら、なんと蟻だらけです。
 ガキが寝転ぶので、ノミやシラミやダニが撒き散らされます。 そのうえ、スナック菓子なんか、ボロボロこぼすものですから、蟻までたかってきます。 さっそくアイリーン博士を呼んで、掃除をしてもらうことにしました。
 表で、タオルケットをパタパタと払うのかな、なんて思っていたら、なんとアイロンを持ち出してきました。 アイロンで害虫を焼き払おうというのです。 なんという大胆な考え、これがフィリピンスタイルなのでしょうか。



 きょうも雨模様です。 時折、シャワーの栓をひねったように、雨が落ちてきます。 でも、台風はどこかへ行ってしまったみたいですから、もう心配はないでしょう。 きょう明日とお休みです。 またガキの攻撃に耐えなければなりません。 
 

2007年8月12日(日) 晴れ晴れ
こんにちは SATORUさん 奥さん

 ビコールワイフのサリサリ(雑貨屋)の前が騒々しいんじゃないの、と思って行ってみると、なんと陳列ケースに、商品がずらりと並んでいます。 なにごとでしょうか。 お金はどこから湧(わ)いてきたのでしょうか、フィリピンマジックですよね。
 余裕のワイフ、不敵な笑顔、その額(ひたい)には借金苦でにじむ汗が浮かび上がっています。 いっときでもと心の安らぎに、作ったタバコに害がある、または、1杯のコーヒーを飲むために、ヤカンいっぱいお湯を沸かしたとでも言うバカな状態なのです。
 また訳の分からないことを書いてしまいましたが、そういう感じだ、という事をご理解下さい。 そんなワイフのサリサリを眺めていると、隣りの定食屋から、従業員でしょうか、日本人を紹介してくれといきなり言います。
 そう言われてしまえば、写真を公開しないわけにはいきません。 年は44才、バツイチの子供1人です。 前歯が2〜3本無いのは、愛嬌です。 って なんとかしろよ、アイリーン。 なんでこんな化け物ばっかりなんだよ! 
 この田舎でも、若い娘は条件のいいところにいくのでしょう。 誰が、こんな化け物屋敷で働くでしょうか。 働くホステスが化け物なら、来るお客は貧乏人。 化け物が化け物を呼び、貧乏人が貧乏人を呼ぶという悪循環ですよね。
 この悪循環を断つ方法はあるのか、まあ、ないことはありません。



 そんなことで、すっかり酔っ払って寝ていると、ガキがサルが来たと起こしにきました。 サル? なんだよサルってと寝ぼけていると、アイリーンが、 SATORUさん って言う人が来たと言います。 ああ、SATORUさんね、なんだよサルって、失礼でしょうバカガキ。
 いつものように、玄関先でお酒を飲み、お話をします。 SATORUさんとは初めてお会いします。 お住まいは タマさん と同じ、カステリオスです。 車だと、ここから2〜30分のところです。 近所ですよね。
 奥さんと2人で来たわけですが、なかなかチャーミングな奥さんではありませんか。 奥さんとアイリーンが話し込んでいるので、カラオケでもということになり、ビコールワイフの化け物屋敷に出かけました。
 べつに、綺麗どころが目当てではないのでいいのですが、このSATORUさん、また、タガログの歌がうまいんですよ。 いくらお金をフィリピンパブにつぎ込めば、これだけうまくなるのだ、という歌いっぷりなのです。
 歌詞なんかは、おそらく丸暗記しているのでしょう。 夜、寝るときなんかは、絶対、フィリピンソングを掛けて寝ていると思いますよ。 そんなことで、楽しい夜を過ごさせてもらったわけです。 ちなみにリッキーも、化け物屋敷に居たことを付け加えておきます。



 SATORUさん 、奥さん、ありがとうございました。 また遊びに来て下さいね。 
 きょうは天気もだいぶ回復してきたみたいです。 暑い日になる予感です。 借金まみれの化け物屋敷を眺めながら、過ごす1日となるのでしょう。     
  

2007年8月13日(月) くもりくもり
pinsanのナビゲーターフィリピン

 きのうは、Yahoo! ブログに pinsanのナビゲーターフィリピン を開かれている、 pinsanさんが遊びに来て下さいました。 pinsanさんはこちらにお住まいになられて、20数年の大ベテランの方です。 知らないことはなにもありません。
 カメラを片手に、どこでも1人で行ってしまうという方です。 私の家の場所も、そんなに詳しい説明はしなかったのですが、そちらの方面に行きますというメールが入り、迷いもせずに来て下さいました。 
 とは、言いましても、途中でバスを降りて、15分くらい歩かれたみたいです。 なにもない田舎ですので、おもてなしも出来ませんでしたが、 楽しいお話を色々とさせてもらいました。 なかでもアイタ族 (先住民族) に興味がおありのようでした。
 私の家に、メイドで働いていたアイタがおりました。 こともあろうに、ビコールワイフの家に物乞いに来たアイタです。 それでビコールワイフに取っ捕まり、奴隷にされたというのが真実らしいのです。
 食事もロクに与えず、こき使うビコール家に悲鳴を上げるアイタです。 そこで、助けを求めに私の家にやってきます。 雇ったのはいいのですが、仕事ののろいアイタです。 話になりません。 そのうちにノイローゼにでもなったのでしょう。
 マンゴの苗木にしがみついて、吠えるアイタです。 それでアイタにはお引き取り願ったわけですね。 そのうち、話が釣りの話になったのでしょうか、天気もよかったので、海を見に行くことになりました。



 台風が過ぎたばかりの海は荒れていました。 海風が凄いですね。 沖合い100メートルくらいは濁っています。 そんな中 pinsanさんはパチパチと写真を撮っていました。 ガキも一緒に行ったので、ガキがモデルになったのでしょうか。
 しっかりモデル料をもらっているガキでした。 ほんと、タカリはやめなさい! しばらく海で遊んで帰ろうとしたら、ランディーのトライシクルがいません。 どこへ行ってしまったのだランディー。
 仕方がないので、 ガキが pinsanさんの携帯で家に電話を入れて、迎えに来てもらうことにしました。 待てども迎えは来ません。 しょうがありません、近くに停まっているトライシクルで家に戻ることにしました。
 家に戻り、なんで迎えに来ないのだというと、電話なんかなかったと言います。 なにやっているんだよ、クソガキ。 そんなことで、またしばらくお話をして pinsanさんは帰られました。 pinsanさん 、楽しいお話をありがとうございました。
 また、近くまで来ましたら寄って下さいね、お待ちしています。



 きょうも雨模様と思ったら、また東の海上に台風が発生しているんですね。 この前みたいに、大雨にならなければいいのですが、なんか直撃しそうな進路図ではありませんか。
 今のうちに、お酒の確保をしておかなければなりません。  
 

2007年8月14日(火) くもり
ワイフの商魂

 じわりじわりと、台風は近づいているみたいです。 毎日が、じめじめとした日が続いています。 きのうの夜は雷が鳴って、時折、はげしい雨が降っていました。 幸い、停電にはならなかったのですが、いつ停電になってもおかしくない状況です。
 きのうは玄関先でビールでした。 残っていたジンがあったはずなのですが、誰かが飲んでしまったみたいです。 前の日に、とっつぁんが酔っ払い、大声で歌っていたので、とっつぁんであることに間違いはありません。
 ジンよりはビールのほうが、体に優しいですよね。 ところで庭で飼っているニワトリが、だいぶ大きくなってきました。 このニワトリは食べるのかと聞くと、食べないといいます。 マーケットで買ったニワトリを食べるのだと言います。
 もちろん、ビコール一家や、リッキーにとっつぁんなどは、平気で食べますよ。 なんでも餌が違うから、庭の野生のニワトリはおいしくないと言うのです。 絞め殺して食べるという、気持ちの悪さもあるのでしょうね。
 私は野性のニワトリを食べたことがないので、味の違いは分かりません。 なんて、食卓に出されているのだけれど、分からないだけかもしれませんよね。 よく聞くと、マーケットのはフライドチキンがおいしくて、野生のは、煮込みがおいしいのだと言います。
 なにが言いたいのか分かりませんが、結局食べるみたいです。



 ビコールワイフのサリサリを覗いてみると、この前の白ネズミが、竹カゴに入れられて飼われています。 食べなかったのは、ほめてやりましょう。 しかし、食品を売っているところに、そんなでかい野ネズミを飾るバカがどこにいるのだ。
 もしかして、売る気じゃないだろうなと思い、アイリーンに聞いてみたところ、ゲージといっても竹カゴですが、白ネズミとセットで50ペソで売るそうなのです。 ねぇ、これですよ。 凄いでしょう、野ネズミまで売るのですよ。 どう見ても、ペットじゃないぞ。
 白ネズミ君の餌は、ビコールワイフの残飯だそうです。 白ネズミ君の写真は、暗さと、竹カゴが邪魔をして、上手く撮れませんでした。 こんど上手く撮れる機会があれば、載せたいと思います。 裏庭では、ラニーとメイドが落花生の皮をむいています。
 そんなところへ、リッキーのトライシクルが米ですかね、袋を積んで戻ってきました。 リッキーでも働くときがあるのですね、だから大雨が降るのでしょう。



 きょうも雨です。 アイリーンはオロンガポへ行くと息巻いています。 お供はラニーですね。 2人でブタのようにガツガツ食べてくるのでしょうね。 ガキも学校へ行っていないし、久しぶりに部屋でゆっくり出来そうです。
 

2007年8月15日(水) くもりくもり
うっとうしい日

 きょうもどんよりと曇った天気です。 遅々として来ない台風、フィリピンの台風です、やはり時間にはルーズなのでしょう。 きのうオロンガポに買い物に出かけた、アイリーンと妹のラニーです。 朝方出かけたのですが、なかなか戻ってきません。
 そのうち昼になり、娘ガキは、昼飯を食べに学校から戻ってきます。 昼飯は、オロンガポのジョリビーからのお土産だと思って、スキップをしながら帰ってきたガキです。 でも、オロンガポへ行った2人はまだ戻りませんので、昼飯はありません。
 リッキーのケチ女房がおりましたので、ガキはケチ女房に昼飯を作ってもらい食べていました。 なにを食べたのかは知りませんが、私にも昼飯を持ってきてくれるのだろうな、と思っていたらドアをノックする音です。
 リッキーのケチ女房が顔を覗かせて、カップラーメン食べる? と、ひと口サイズのカップラーメンを差し出します。 なんなんだ、おい、コラ! いりませんと言って、2人の帰りを待つことにしました。 
 午後も2時になろうとするころ、やっと2人はオロンガポから帰ってきました。 ごめんなさい、お腹空いたでしょうと、やさしいお言葉。 さてと、昼飯はフライドチキンにライスのセットかな、それとも、スパゲティにピザのセットかなと、わくわくしながら待ちます。
 はいこれと出されたものは、なんとハンバーガー1個だけ、コーヒーがいいの、コーラがいいのと聞くので、はいコーヒーでいいですと答えるしかありません。 冷めたハンバーガーを、もさもさと食べて、熱いコーヒーで胃の中に流し込みました。
 買い物袋は全部で4つです。 また買い込んできたものですよね。 で、ついでに買ってきてねと頼んだ電池を頂戴と言うと、そんなこと聞いていないよと言います。 ああ、そうですか、きっと私が言わなかったのでしょう。
 気分転換に、玄関先でビールにしましょう。



 ビールを飲んでいると、私の部屋の窓辺に黒い塊が出来ています。 なんだと思い、よく見ると、なんと窓辺に置いたパンの食べかすに、蟻がたかっているのです。 ガキがパンを食べっ放しにして、置いておいたのでしょう。
 アイリーンが雨の中、窓辺を掃除して、おつまみを持ってきてくれました。 だだのピーナツです。油で炒めてあります。 味は、南京豆みたいです、えっ、それ南京豆だろうって、そういわれればそうなのですよね。
 とっつぁんが水牛で帰ってきました。 それでふと疑問に思いました。 水牛と牛は、どこが違うのだろうと思ったわけです。 アイリーン博士がビコールワイフのサリサリにいたので、さっそく聞きに行きました。
 博士に聞いていると、横からワイフが、水牛がカラバウで牛がバカだと説明をし始めます。 そういう呼び名の問題じゃないのに、ワイフのタガログ語講座は続きます。 ひとしきり言わせておいて終るのを待ちましょう。
 さて、博士の説明ですが、水牛は農場などで働くのだそうです。 牛は食べるだけに飼っているという説明でした。 だから、私が聞いているのは、そういう違いではなくて、牛と馬とは違うように、そういう違いはあるのかということなのです。
 すると、違いはあると博士は言います。 おお、なんなのだその違いは、と聞くと、水牛にはでかい角があると言います。 それでは、水牛の角を切れば牛になるのか、との問いには、角を切れば牛だと断言しておりました。 さすがアイリーン博士、なんでも知っている!



 きょうもビアガーデンで、バドワイザーでも飲んで過ごしますか。 うっとうしい日には、ほろ酔い気分が似合います。 
   

2007年8月16日(木)
台風で休校

 いつもバカばかり書いているので、たまには真面目なことでも書こうかなと思ったら、なにも思いつかないんですよね。 真面目なことが考えられなくなってしまったのか、真面目に生きる必要もなくなったのでそうなってしまったのか、まあ、どうでもいいことですよね。
 こちらでの生活は、日本に比べれば、私の場合、気を遣(つか)う相手もいないし、ちょっとした優越感にも浸(ひた)れるし、数倍楽ですよね。 毎日なにもしないで、暇じゃないのかって、そりゃ暇ですが、昼間から酒を飲めるのですからいいじゃありませんか。
 日本にいて、昼間から酒を飲んでいたら、なんだあいつは、ってことになりますが、こちらではそんなことはありません。 酒を飲んでバカをやっていれば、あっという間の1日です。 誰が何を言おうが、そんなこと知るかですよね。
 きのうの朝、物売りのおばさんから、確かエビを買っていたと思うんですよ。 でも、食卓にはエビが出なかったんですね。 そんなことはどうでもいいと、はい、そうですね。 それで、タカリババアが来たんですよね。
 おタカリバアさん、まずは私のタバコを1本タカリます。 そして、おもむろに袋から、ダマシの品を出すんですね。 はい、いつものことですね。 まずは、フォークです。 1本10ペソで売りつけようとします。 これは、おっかさんが2本お買い上げでした。
 お次に、女性物の洋服です。 みなさん大好きな、ミニスカとノースリーブの上着です。 これはアイリーンがお買い上げでした。 値段は聞きそびれましたが、いいダマシをしてくれたタカリババアでした。
 午後からは台風の影響でしょうか、大雨が降りだしてきました。 そんな大雨の中、なにを血迷ったのか、ラニーがオロンガポへ買い物に行くと言います。 そこで1枚写真を撮ったら、カメラの電池切れです。 ちょうどいいので、ラニーに充電器を頼みました。



 前に買った充電器は、すでに壊れてしまっています。 充電器に入れていい電池と、そうでない電池があるみたいです。 それにしても、電池が充電器を壊すなんて、考えてもいませんでした。 普通、充電できないだけだと思いますよね。
 こちらの電池は、AとかAAとかいろんな種類があります。 電気音痴の私には、なにがなにやら訳が分かりません。 少し、電池に関して勉強したいと思っています。 電池の充電器といったって、千円以内で立派なものが買えるわけですから、壊れたところで、どうということはないのですがね。
 きょうはガキの学校が休校です。 台風が来ているかららしいのです。 学校が休みだということは、きのうのテレビのニュースで分かっていたそうです。 でもガキは信じないで、きょう登校の準備をしています。 近所の子供も学校に行きますが、休校と知り戻ってきます。
 テレビのない家も多い田舎ですので、知らずに学校に行ってしまうわけですよね。 きのう学校で、台風ですから明日は学校がお休みですよと、教えてくれないのでしょうか。 そんなことで、きょうはフィリピン全土の学校が、いやルソン島だけかも知れませんがお休みです。



 きのう買ったエビは、きょう調理するのだそうです。 そりゃそうですよね、エビを買ったのに、食卓に出てこないはずはありませんよね。 
 きょうも大雨が降るのでしょう。 おとなしく酒でも飲んでいましょう。
 

2007年8月17日(金)
仔犬のひめ

 きのうは酔っ払いました。 いつもじゃないかって、その通りなのですが、今朝、まだ酒が残っています。 というのも、アイリーンの誕生日がそろそろなので、まずは振舞い酒を買っておこうということになり、大量のジンを仕入れてきたのです。
 お酒を目の前にされれば、飲むしかありません。 そんなことで、延々と飲み続けたわけなのです。 お酒が入れば表に出たくなる、出不精の私です。 誕生日のチキンを見に行くというので、ついて行く事にしました。 
 すぐ、近所の家です。 立派な家です。 毛並みのいい犬が出迎えてくれます。 裏の方に鳥小屋があり、そこで、ニワトリを飼育しています。 小屋の中で育てているので、丸々と太っています。 キロあたり100ペソだといいます。
 犬の子供がたくさんいます。 仔犬です。 かわいいですよね。 1匹持っていけというので、もらってきました。 仔犬はメスで、名前は「ひめ」と名付けました。 持って帰るのに、ビニール袋に入れてくれと言ったのですが、袋がないとほざきます。
 しょうがない、近所ですから、私がだっこして持ち帰ることになりました。 家に戻り、たんねんに仔犬をシャンプーで洗いました。 室内犬にしようと思ったのです。 毛並みがいい犬なので、ビコール一家の犬とは、一緒に遊ばせないつもりでした。
 シャンプーも終わり、部屋に入れてかわいがっていると、アイリーンが、なにしてるぅ と目くじらを立てます。 なにしてるって、部屋で飼うんだよと言うと、ばっかじゃないのと怒ります。 なんでダメなのと、分からないまま、仔犬は表に放り出されてしまいました。
 考えてみれば、庭があるわけですから、べつに室内で飼う理由もないのですが、室内も表も汚さには変わりがないと思いますよ。 そんなことで、表で飼うことになった、かわいそうな仔犬、ひめです。 きょうもシャンプーをしてあげます。





 これから停電になるという情報が入りました。 あと10分じゃないか! そんなことで、続きはまたです。 とりあえず、アップします。
 さて、続きです。 酔っ払って、ビコールワイフのところに行き、ビデオを撮ってやりました。 もう1度撮ってやるからポーズしろと言うと、なんのポーズでしょうか、写真に切り替えて撮ってみました。
 ついでに、ビコール家のダイニングを紹介しましょう。 手前のボロソファ、その後ろに洗濯機ですか、床はありません、土です。 なんだよ犬小屋みたいだなと思ったら、犬も棲 (す) んでいました。 いいですね、私のあこがれる、室内犬ではありませんか。
 玄関先に戻り飲んでいると、アイタ (先住民族) が物乞いにきました。 よかったぜアイタ、隣りのビコールハウスに行かなくて。 行けばワイフに奴隷として、またこき使われるところでした。



 これで、本日の日記が完成です。 途中、停電のためご迷惑をお掛けしました。 いまお昼ですが、本日も雨です。 そろそろ玄関先の居酒屋、「ショウ太」を営業したいと思います。 



今後の株式、円相場について

 ついでに本日は、円と株について少々です。 高値警戒感にある米日の株式について、コメントをしていたわけですが、見事に下げに転じてしまいました。 低金利の日本円でのキャリー取引も、損失が嵩めば、当然ドル売りの円買戻しの清算となります。
 そのための円高が、輸出を主流とする企業の今後の業績悪化を嫌気して、株式が売り込まれる結果となりました。 もともとは米国のサブプライム問題に発端があったわけですが、一概にそればかりとは言えません。
 楽観の誤謬(ごびゅう、行き過ぎです)、悲観の誤謬があります。 誰もが楽観していたのだと、私は思っています。 今後に関しては、悲観の誤謬で、株式、円とも、下げるところまで下げます。 売りが売りを呼ぶと思っています。
 要するに、また儲けのチャンスがくるわけですよね。 じゃあ、どこまで下げれば買いなんだ、と言われますか。 はい、日経平均株価で、高値より20パーセント下げたところが買いです。 14,600円です。
 個別に銘柄を買うわけですから、ちゃんとチャートくらいは見てくださいね。 信用残も大事ですよ。 これ以上相場が下げても、下げの少ない銘柄を選ぶのですよ。 下値は誰にも分かりませんが、チャンスであることには変わりはないのです。
 次に円相場です。 何度も言いましたよね。 100〜125円を行ったり来たりしていますと書いたはずです。 今回、キャリー取引の円の返済で、急激に円高になっています。 チャート上は、損失のドル売りで当面は進むでしょう。 
 しかし今回の急激な円高ですから、円安に振れる日はあります。 私は一時の戻りと見ています。心配ありません、円高基調はしばらく続くはずです。 株式で14,600円くらいが、ドル買いの好機かもしれません。 
 はたしてそこまでの下落があるのか、あれば、絶好の買場ですから、頭の片隅にでも覚えておいて下さい。 堅い話を書いてしまいました。 あくまでも私の見解です。 円で105円から買い下がれば、損はないと思っています。 はたして105円があるのかは疑問ですが。


2007年8月18日(土)
どうにもブルドック

 今朝は雷で目が覚まされました。 まだまだ、雨模様は続きます。 先日貰ってきました仔犬のひめですが、メスだとばかり思っていたら、どうやらオスみたいなのです。 じゃあ名前を変えなければなりません。
 ひめといえば、とのでいいんじゃないのと言うと、とのっていうのは、こちらでは、バーベキューを焼いて引っくり返すことを、トノというのだそうです。 それではかわいそうだ、ということで、ラニーに名前を付けてくれとたのみました。
 そして名前の発表です。 付けてくれた名前は、なんとブルドックです。 余計、かわいそうだと思いますが、しょうがないでしょう。 にっちもさっちもどうにもブルドックです。 懐かしいでしょうフォーリーブスのブルドックですよ。
 玄関先の居酒屋「ショウ太」、この日のお飲み物は、ジンカラマンシーです。 カラマンシーはカボスみたいな感じのものです。 効きますよ、ジンカラマンシー。 あっという間に、立派な酔っ払いにしてくれます。
 その酔っ払いに絡(から)むブルドックです。 酔っ払いに絡むのはやめなさい、と言っても相手は仔犬です。 気の済むまで、疲れるまでやらせておくしかありません。 そのうち調子に乗り、噛み付こうとするバカ犬です。



 いまが旬なのでしょうか、グァバを売りにおばさんが来ます。 洗って丸ごと食べるのですが、何度食べてもおいしくない果物です。 味に個性がないというのか、薄味すぎるというのか、どうもいまいちのフルーツです。
 アイリーンは5個でも10個でも食べますが、なにがそうさせるのか、結論はただの腹っ減らし、それしかありません。 見ていると、中の小さなツブツブの種は食べませんね。 種の部分がうまいと思うのですが、人それぞれです。
 ビコールが、水牛の背中に乗って帰ってきました。 恥かしくないのかビコール、いい年こいて、ハイウェイをその格好で帰って来るのだぞ。 私は農家の貧乏人ですと、みんなに見せびらかしてどうするのだ。
 貧乏人といえば、借金王のビコールワイフはどうした。 おとなしいということは、また何か悪さを考え付いたか。 まあ、どんな悪さだろうが、中身のない頭で考えた悪さだ。 いつでも相手になってやるが、明日だけはやめてくれよ、明日はアイリーンの誕生日なのだ。
 


 そんなわけで、明日はいよいよ主人公アイリーンの誕生日です。 明日は朝から酒が飲めると思うと、もう嬉しくて、きょうも飲まずにはいられません。 きょうは明日の準備で、多少は忙しくなるのでしょう。
 さて、手伝って飲みますか。 
 

2007年8月19日(日) くもりくもり
主役の誕生日

 さて、いよいよきょうは、アイリーンの誕生日です。 ヘタは打てません。 テキパキと行動しなければなりません。 1日、ボーイとして働かなくてはなりません。 久しぶりの仕事です。 血湧き肉踊ります。
 きのう配膳係のラニーとケチ女房が、オロンガポへと食材の買い出しに出かけました。 その間、会場となる玄関先の、居酒屋「ショウ太」を掃除します。 水を撒いての掃除です。 犬のフンがあったのでしょうがありません。
 夕方にもなろうというころ、やっと配膳チームは、オロンガポから戻ってきました。 おや! どっかで見たことがあるような、美少年が一緒です。 おお、デッカチじゃないか! 一世風靡デッカチ、ガキオカマの参上です。
 娘ガキの兄のガキオカマです。 ラニーと離婚した前夫が引き取った、ラニーの長男です。 一段と女らしくなったじゃないか、デッカチ、スーパーデフォルメ2頭身です。 役者が次々とかけ付けます。 賑やかになります。
 さて、誕生日のケーキを拝見しましょう。 うぉ、小振り、しらないよ〜ん、アイリーンが激怒しますよ。 それにハッピーバースデーの文字もありません。 なんという雑な仕事、メインのケーキがこれです。
 でも、食材だけは、きちんと買い込んできました。 さあみんなで下ごしらえをしましょう。





 酔いも廻り、裏庭でシャワー大会です。 仔犬のブルドックも洗ってやりました。 シャワーも終わり、部屋でのんびりしていると、アイリーンが呼びます。 なにごとかと思ったら、トイレの水道の蛇口が吹き飛んで水浸しです。
 とにかく、水道の元栓を締めなければなりません。 元栓はどこだ、と探していると、ビコールワイフのサリサリの横にありました。 それも、地中に埋もれています。 ワイフに頼んで栓を締めてもらいました。
 そんなことで、せっかくシャワーを浴びたのに、ふたたび水浸しになってしまったわけです。 そのうち、器用貧乏のリッキーが帰ってきたので、蛇口の修理をしてもらい、一件落着となりました。
 きょうは早めにアップしておきます。 誕生日の模様は、明日報告いたします。   


2007年8月20日(月) くもりくもり
アイリーンの誕生日当日

 きょう、フィリピンは何の日なのか、お休みみたいです。 きのうは、アイリーンの誕生日でした。 ありがたいことに、日本人のみなさんが来て頂けまして、アイリーンは涙を流して喜んでおりました、ってそんなことはありません。
 マカティからはjosephさんという、貧民屈新選組の副長、ありんす・土方歳三殿がおみえになりました。 恐い方かなと思ったら、やさしい、いい方ではありませんか。 キャプテン・サントさん 、サント・芹澤 鴨局長のお友達ですよね。
 マニラ新選組の方が、私がマニラ地区に攻撃でも仕掛けるのではないかと、偵察に来たのでしょうか、大丈夫です、まだこちらの組織はかたまっておりません。 josephさんは本当にやさしい方ですね。 物腰も柔らかく何でも知っていらっしゃいます。
 おなじみの、 バロイビーチのhiroさんカステリオスのタマさん 、同じく、 カステリオスのSATORUさん 、 ご夫妻が来ていただけました。 それともう1人、スービック近辺に住んでいる、おしゃべりな、おやじさんが来てくれました。
 まあ、このおやじさん、話が好きなのか、ペラペラと喋りまくります。 年はと聞けば、私と同い年だと言います。 なんだよおやじ、ということになり、タメ口で喋る私でした。 おそらく気分を悪くされたことでしょう。
 でも、いいんです。 私は楽しかったのです。 そんなおやじはどうでもいいのですが、SATORUさんの奥さんは本当に美人ですよ。 写真はダメというので、載せませんが、一度見る価値はあります。 





 そんなことで、何もない海に行くことになります。 ワンパターンどころかスリーパターンですよね。 でもいいんです。 自然を楽しむことは、大事なことです。 フィリピンの荒れた海なんて、そうそう見る機会もないでしょう。 
 はしゃぐガキども、寝転ぶ私、楽しいかおやじ! 人それぞれ感じ方は違いますので、それなりに楽しんでもらうしかありません。 私は寝転ぶのが一番好きです。 心地よい海風、頭の中が白くなりおやじの顔が。
 なんだよ、もう帰ると言いますか。 いいでしょう。 で家に戻り飲み直しです。 晩飯でも食べていって下さい。 晩飯が出てくるまでに、おやじのやかましいこと、おしゃべりおやじ、女でもそんなに喋らないぞ! 
 晩飯を食べて、カラオケでもと思ったら、お帰りになるということです。 そうですよね、そのままカラオケにでも行っていれば、おやじと私で、なにをやらかすか分からないところでした。 しかし、強烈な個性だったぜ、おやじ! 再会を楽しみにしているからな。



 そんなことで、半分はおやじにぶっ壊された、誕生パーティーでした。 でも、このおやじ、景気がいいときもあったみたいです。 景気がいいときに来てくれよ、おやじ、ですよね。 ああ、楽しかった。 
 josephさん、本当に遠いところ、ありがとうございました。 アイリーンも宜しくと言っておりました。 そして、おやじを抜かしたみなさん、お祝いありがとうございます。 居酒屋「ショウ太」も、無事営業を終えました。
 それにしても、凄い奴がいたものですよね。    


2007年8月21日(火) 晴れくもり
ケチ女房吠える

 きのう朝起きると、私の部屋のテーブルの上に、飲みかけのビールが置いてあります。 前日のアイリーンの誕生日の、残りのビールなのでしょう。 目の前にあれば、飲まないわけにはいきません。 ゴクゴクと一気に飲み干しました。
 生き返った体は、冷蔵庫へと向かいます。 冷蔵庫を開けると、普段ないビールが入っています。 まあ、1本くらいいいだろうと、栓を開けて飲み始めました。 悪循環の始まりです。 昼ごろにはすっかり酔っ払ってしまいました。
 そのうち、ビコールワイフとケチ女房が大喧嘩を始めました。 喧嘩の原因は、ビコールばかりが水牛を使うので、リッキーの農作業が、はかどらないということみたいです。 それでケチ女房が、近所に噂をまいたというのです。
 噂をまかれた、ビコールワイフは面白くありません。 ケチ女房だって面白くありません。 怒鳴り合いの喧嘩が始まりました。 ワイフに喧嘩を売るとは、いい度胸をしています。 人だかりが出来るほどの大声で、罵 (ののし) り合っています。
 リッキーはというと、農作業などそっちのけで、巨大スピーカーの搬出です。 どうせ、農作業などやらないのだから、放って置けばいいものを、ケチ女房も色々と腹に据えかねることがあるのでしょう。 それにしても、ワイフを相手に選ぶのは、ちょっとまずいんじゃないですか。
 ビコールは、蛮刀なんかで首を斬る振りをしておどけています。 一歩間違えば、そういう悲惨な場面もあろうかという、凄 (すさ) まじい言い争いでした。 そんな中、ガキオカマは短い滞在を終え、オロンガポへお帰りです。



 スーパー2頭身は、母親のラニーがオロンガポまで送って行きました。 今回は、あまり悪さをしなかったデッカチ君でした。 たまに来たので、慣れなかったのでしょうね。 いずれにせよ、とっとと帰ってくれて、ほっとしています。
 玄関先でくつろいでいると、男の人が2人でやって来ました。 身なりのこざっぱりとした、頭のよさそうな顔つきの男です。 国勢調査員みたいです。 この家には何人住んでいてとか、名前なんかを控えています。
 私が、マイネームイズ・・というと、あなたはいいと無視します。 そりゃ多少酔っ払っていますが、私もここの住人ですよ。 名前くらい控えてくれてもいいじゃないですか。 それとも酔っ払いは嫌いですか。
 ビコールワイフも呼ばれて、家族の名前などを聞かれていました。 なぜか緊張して、顔が真っ青です。 しどろもどろで質問に答えるワイフでした。 べつに、警察の取り調べでもないのに、なぜか権力にはひれ伏すワイフなのです。
 そんなことで、きのうは1日中酔っ払っていました。 リッキーの愛人問題や、ビコールワイフとの確執に揺れる、ケチ女房の神経は穏やかではありません。 そのうち、とんでもない事件へと発展するでしょう。
 実際、ワイフとやりあってしまったケチ女房です。 後へは戻れません。



 きょうは、久しぶりに朝焼けが見れました。 このまま晴れてくれればいいのですが、たまには暑い1日を期待します。


2007年8月22日(水) 晴れ晴れ
お嬢様の真相

 この田舎街にも、やっと青空が戻ってきました。 青空が戻ってきたところで、ビコール一家にはなんの変化もありません。 あれだけ、リッキーのケチ女房と言い争いをしたビコール一家ですが、水牛を我が物顔で使っています。
 ビコールは、自分の田んぼに水牛を飼っているのですが、このとっつぁんの水牛が、お気に入りなのです。 これ見よがしに、ワイフとマリカーを載せて、ドライブと洒落込みます。 少しの自粛も気遣いもないビコール一家です。
 おや、お金持ちのお嬢様がやって来ました。 アイリーンの友達です。 この前、仔犬をもらったところの娘です。 何をしに来たのかといえば、私のカメラで写真を撮ってほしいとのことです。 お金持ちのお嬢様が、デジカメくらい持っていないのでしょうか。
 話を聞けば、彼女の旦那が香港に出稼ぎに行き、稼いだお金で、家を建て、なんだかんだと、お金がなくなってしまったとのことです。 旦那は今、何をしているかといえば、しがない学校の先生だと言います。 給料が1万ペソ、日本円で2万5千じゃ苦しいですよね。
 立派な家に住んで贅沢ができないのでは、何のための家なのだということになります。 はい、見栄です、でいいのでしょうこいつらは。 お金を持てば、全部使ってしまうのですから、好きなようにやって下さいとなります。



 玄関先で飲んでいると、チチャロン・バボイという、ブタの皮を揚げたスナック菓子を売りに来ました。 袋の中身が同じ量なのに、値段が違うのです。 なぜかと聞けば、おいしさが違うからだといいます。 それじゃと、安い25ペソのと高い45ペソのを買ってみました。
 それぞれを食べてみますが、同じじゃんコレ! ダマシかと思い、アイリーン博士に違いを聞いてみました。 そうしたら、高い値段のチチャロン・バボイには、ブタの身、肉ですよね、それが多めに入っているのだそうです。
 平たく言えば、かっぱえびせんにエビを多めに入れて、値段を吊り上げたみたいな商品です。 高い値段のほうが、茶色にカリッと揚がっています。 安いほうは、手抜きでもしているのでしょう。 やめられない! とまらない! ダマシの商法ってところですか。
 安いほうのスナックは、もちろんガキや家族に与えました。 酢と唐辛子で食べるチチャロン・バボイ、ビールのおつまみにはピッタリですね。 しかし暑い中、こんなものをかついで売って歩くのですから、まあ大変です。 
 青い水牛がいました。 見て下さい、きっと進化した水牛に違いありません。 けっこう走るのが速いので驚かされました。 ば〜か、お前それバスだろうって、角があるじゃないですか、紛れもなく青い水牛です。 実際見たのは私ですので、突っ込まないで下さいね。



 お嬢様のところから預かった、仔犬のブルドックですが、食欲がありません。 バカ犬どもに囲まれての生活なので、ストレスから食欲不振にでもなったのでしょう。 海辺に住むランディーが、一時預かることになりました。
 海辺で、いい空気でも吸って、元気になって戻って来てくれればと思っています。 さて、カンカンと日が照ってきました。 いつものように、玄関先で遊びます。 
      

2007年8月23日(木) 晴れ晴れ
ビコールにブルドック

 具合の悪くなった仔犬のブルドックですが、てっきり海辺に住むランディーが、海辺で静養させているものだとばかり思っていたところ、今朝まだ家にいて、もう死にそうだと騒いでいます。 体がプルプルと震えていると言います。
 ランディーが持ち帰るのを忘れたとかで、まだ家にいる仔犬です。 次の対策として、ビコールが浮上してきました。 ビコールの田んぼに連れて行って、広々とした中で、ミルクを飲ませてみようという、危険極まりない対策です。
 犬肉無免許販売を得意とするビコールに、なんとブルドックを預けて、ミルクを飲まさせてもらうという、考えられない方策です。 やめなさいというのが、遅すぎました。 裏庭に見に行ってみると、ビコールは仔犬を連れて、田んぼに行ってしまったとのことでした。
 ビコールが田んぼから戻ってくるとき、元気になったブルドックを連れてくるといいます。 そんなことあるわけないじゃないか! と誰もが思うのですが、アイリーンを始めとした家族は、のほほんと元気に帰ってくることを疑いません。
 私が、もう少し早く起きていればよかったのですが、きのうは、飲みすぎてしまったために、今朝は、遅く目覚めてしまったのです。 はたして無事に帰ってくるのでしょうか、仔犬のブルドック。 それにしても、なんでビコールなのだ。



 きのうは、 バロイビーチのhiroさんカステリオスのタマさん のご友人が帰国するということで、スービック・ベイまで行ってきました。 そのために、飲みすぎてしまったのです。 ことの発端はここにありますので、もし仔犬になにかあれば、香典くらいはと思っています。
 オロンガポで買い物でもと思って、早めに家を出たのですが、オロンガポに着いたころには、約束の時間を過ぎていました。 買い物もせずに、約束の場所へと向かうことになりました。 そんなことで、ちょっと遅れましたが、なんとかたどり着いたわけです。
 オロンガポといえば、ミニスカのサンダル屋です。 サンダル屋に寄ろうと思い、女もののサンダルを履いて出かけようとしました。 オロンガポで、あれ! サンダル間違えちゃった、なんて言って寄るつもりの作戦でした。
 しかし、玄関先でアイリーンが、サンダルそれじゃないでしょうというご指摘、はい、ごもっともですと履き替えました。 ビコールワイフのサリサリの前で、バスを待ちます。 なかなか来ないバスです。 鈍行の、青い水牛は見送ります。
 バスを待つ間、ワイフが、お土産に食い物を買って来いだとか、知らないおばさんが、私はジョリビーがいいわなんて、バカかお前ら。 アイリーンがぶち切れそうになっていました。 でも、マリカーはかわいいから別です。



 そんなことで、きのうは皆さん、ありがとうございました。 きょうは、仔犬のブルドックのために、棺桶でも見に行こうかな。 ビコールワイフの機嫌がいいんじゃないの、お土産に仔犬を貰ったつもりじゃないのか。
 さて、1杯やりながら、元気になっているだろう仔犬を待つことにします。
  

2007年8月24日(金) 晴れ晴れ
ブルドック 田んぼに死す

 仔犬のブルドックが、死んでしまいました。 ビコールの野郎! 鬼畜生! だから言ったのだ、犬殺しと異名を取るビコールに、具合の悪い仔犬を預けて、ミルクを飲ませて看病させましょうなんて、サルにバナナを与えたようなものじゃないか。
 ブルドックは、田んぼで死んだそうですが、そう簡単に死ぬものか疑問の残るところです。 ビコールの話では、きちんと田んぼに埋葬してきたと言っていますが、じゃあ、なんで昼飯時に家に戻ってこなかったのだ。
 アイリーン博士に死因を聞くと、私が雨の日に仔犬をシャワーしたからだと言います。 仔犬は、寒い日に洗ったら死ぬのだと言います。 ちょっと待ってくださいよ、きれいきれいにしてあげて、仔犬が死んじゃうなんていう話、聞いたこともありませんよ。
 問題は、なぜビコールが、仔犬を田んぼに連れていった日に死んだのか、ではないのですか。 持っていったその日に死んだのですよ、偶然とは思えません。 本当に亡骸(なきがら)は、田んぼに埋葬してあるのか、まずは聞き込みをしてみます。
 きのうはそんな訃報(ふほう)があるとも知らずに、玄関先で、元気になって帰ってくる仔犬を想い待っていました。 ビコールワイフのサリサリに、めずらしくビールが置いてありましたので、ビールを買って飲んでいました。 
 マリカーがおしゃれな帽子を披露します。 アイリーンは、カニを食べます。 ビコールワイフは、数字当てギャンブルのお金を集めます。 なんという、まとまりのなさでしょう。 飲むしかありません。



 バナナキューを売りに、おばさんがやってきます。 バナナキューは、バナナを油で揚げたお菓子です。 横に、鳥の唐揚げがあったので、つまみに買おうと思い、よく見ると、なんだよ鳥の足じゃないか、立派な爪ですね。
 バナナキューのおばさんが帰って、5分もしないうちに、今度は魚売りのおばさんです。 あそこの家にカモがいると、噂でも撒かれたのでしょう。 晩飯用に少し買っていると、ビコールワイフが、あれもこれもと魚を持っていきます。
 おい! 金を払って持っていけよ。 しょうがない、またビールで清算しますか。 ワイフのところに、いつものように借金取りが来ています。 ワイフが私を指差して、借金取りになにか説明しています。 
 きっと、私がビールを飲んでいたので、ツケで飲ませているのだとか言い、ツケを払ってもらったら借金の金利を返すから待ってくれ、なんて話をしているのでしょう。 それとも、あいつが金づるだから、なんていう話をしているのでしょうか。



 夜、アイリーンが、仔犬が死んだと報告にきました。 それで、先ほど書いた話になるわけですが、死んでしまったものはしょうがありません。 ブルドックの冥福を祈るだけです。
 仔犬のブルドックに関しては、これで完結です。 でも真相が分かったら報告します。 ビコールの野郎は、朝から行方不明です。 真相の追究を恐れて、逃げ回っているのでしょう。
 きょうもいい天気です。 ビコールの田んぼにでも乗り込んでやりますか。  
 

2007年8月25日(土) 晴れくもり
居酒屋「ショウ太」のお土産屋

 きのう掲示板に書きました、居酒屋「ショウ太」の件で、少し書いてみます。 ありがたいことに、最近アクセスして頂く方が増えてまいりました。 それと共に、私の家に来て頂くお客様も、激増しております。
 お客様が来た以上は、飲み物や食べ物を出すのがあたり前と考えている私です。 その度に、たいしたお金ではないのですが、飛んでいってしまいます。 私にも毎月のお金の計画があります。 それが思うようにならない事態にまで、お金が飛ぶのです。
 来て頂くお客様は有難いことです。 お土産も頂けるし、楽しいお話もあります。 でも、せめて、おもてなしの食事の材料費くらいは確保しないと私が参ってしまいます。 そこで、玄関先を居酒屋「ショウ太」にしようと思いました。 
 別に、メニューがあってお金を頂くわけではありません。 Tシャツを作ってそれを買ってもらい、材料費にあてるだけ、ただそれだけです。 Tシャツの純利益はキープさせてもらいます。 私が自身のために使うなどということは決してありません。  
 Tシャツを買う買わないは、もちろん自由です。 相互扶助の関係というのですか、今はちょっと余裕がないからという人も、来ていただければ、キープしたお金、あるいは自腹を切ってでもおもてなしいたします。
 そんな理由から、居酒屋「ショウ太」を開かせて頂きたいと思います。 私事で申し訳ないのですが、ご理解、ご協力をお願いいたします。 Tシャツが出来上がったらご報告致します。 もちろん、ご希望があれば全国に発送いたします。
 そんなことで、きのうは居酒屋「ショウ太」の前身になるであろうビアホールで、ビールを飲みながら、居酒屋のレイアウトを考えていました。 居酒屋といえば、ちょうちんにのれんを準備しなくてはなりませんよね。 
 それに、玄関先の床にタイルを敷いて小奇麗にして、コンクリートの柱や手すりに、色も塗らなければなりません。 あれっ、これって結構お金が掛かるんじゃないの。 何を始めるにしてもお金が掛かるのはしょうがないですか。
 さて、きのうの出来事を手短に書いておきましょう。 アイリーンは裏庭でのどかに飯炊きです。ビコールは仔犬問題で、行方をくらましたままです。 ビコールワイフはマリカーを連れて、どこかへ出かけてしまいました。
 ワイフが出かけたすぐ後、借金取りが来ていました。 借金取りから逃げ回っているようです。 ワイフが戻ると、また借金取りが来ます。 観念したのかワイフ、そんなことはありません。 こともあろうに、アイリーンにお金を貸してくれとやって来ましたよ。
 とりあえず、サリサリの前で相談です。 みんなでアイスクリームなんか食べながら、相談したところで、お金が降ってくるわけでもありません。 一生懸命働いて返すか、一生懸命逃げ回るかしかありません。 それが債務者なのです。





 この債務問題は今後も続いていくでしょう。 変化があれば、随時ご報告いたします。
 居酒屋「ショウ太」のお土産屋も、よろしくご理解くださいますよう、お願いいたします。
 

2007年8月26日(日) 晴れ晴れ
洗脳集団

 もう月末に近くなったんですね。 アイリーンが、お金、お金と言うので、なんなのだと思ったら、生活費を入れろという催促なんですね。 まだ、月末まで1週間もあるので無視をしていたら、愛してないですかって、なんだよそれ。
 こっちこそ、愛しているのはお金で、私ではないのでしょうと言いたくなりますよね。 ガキどもはガキどもで、学校が休みなので玄関先にたむろして、お金頂戴、キャンディ頂戴と、ストリートチルドレンごっこを始めます。
 お前ら友達がいないのか、普通、休みの日には、虫取りや、果物などを取りに行って遊ぶのが子供だろう。 これだけの大自然があるのに、玄関先にたむろして、外人にタカリの練習をするバカがどこにいるのだ。 
 子供は風の子といって、寒いときでも表で遊ぶものなのだ。 暑い日には、なおさら表で遊ぶのが子供だろう。 お前らは、暑さのために家に閉じこもる、バカの申し子か。 閉じこもっていても、日に焼けている、その褐色の体はなんなのだ。 いいかげんにしろ!
 ラニーの台湾にいる恋人、チェンが来月遊びに来るそうです。 それで、メールをするからパソコンを貸してくれと、毎日、私のパソコンを使います。 別に使うのは構わないのですが、終ったあとに、必ず画面がフリーズしているのです。
 メールを打っただけでは、フリーズなんかしませんよね。 まさか変なところを覗いているかなと思いましたが、そういう画面でフリーズしているわけでもないのですよね。 まあ、こんな使い方しか出来ない、ラニーの頭がフリーズしているのでしょう。



 ガキどもとアイリーンの、お金頂戴の合唱を聞きながら、午後の時間は流れていきます。 タカリーズの合唱に、思わずチップをあげるところでした。 練習もしないのに、これほど見事な合唱団はめったにいないでしょう。
 いけない、このままでは洗脳されて、お金を出してしまう。 舌を噛んで正気を取り戻すのだ、って死んでしまうではないか。 それでは、腕に針でも刺してみるかって、なぜそんなことをしなければならないのだ。
 酔っ払いの扱いになれたアイリーンと、しつこすぎるガキどもの攻撃です。 突く、突く、弱点を突く。 くすぐる、くすぐる、自尊心をくすぐる。 うますぎる、しつこすぎる、なんという攻めなのだ。 やめなさ〜い!
 でも、意志の力で、なんとかお金を出さずにすみました。 部屋に戻りひと眠りしようかなと思ったら、窓から誰か覗いています。 外人だ。 お金を出さないから、きっと殺し屋を雇ったに違いない。 私は、部屋の中で武器を探します。
 お〜い! と呼ぶ声。 なんだ? 日本人かと思い、恐る恐る玄関先に出てみました。 2人の黒い影があります。 塀の外には黒塗りの車が停まっています。 あたりまえです、こんなところまで歩いてくる、ひょうきん者はおりません。
 なんだ、 バロイビーチのhiroさんカステリオスのタマさん じゃありませんか。 まあ、飲みましょうということになり、いろんなお話をしながら、楽しい時間を過ごしたのです。 時間も遅かったので、そんなにはいませんでしたが、また酔ってしまった私です。



 きょうも暑くなりますよ。 はたして、お金頂戴攻撃に耐えられるのでしょうか。
 暑い日にやることといえば、そうです、ビールを飲むことです。 


2007年8月27日(月) くもりくもり
潜入 化け物屋敷

 きのう、裏庭のバナナがたわわに実りましたので、収穫をして食べることになりました。 どれ、味でもみてみますかと、裏庭に行くと、全部皮をむいて、バナナキューを作っています。 生はないのと聞くと、ないよといいます。
 油で、これでもかとバナナを揚げる、メイドのミンダナオババアです。 なんだよ、採れたてのバナナのほうが、うまいんじゃないのか。 次々と出来上がるバナナキューです。 食べてみれば、油が悪いのか、臭いし、甘いしで、喰えるかこんなものです。
 朝から、お金頂戴で始まるアイリーンです。 しつこいでしょう。 負けました、あげます生活費。 オロンガポに行くなんて、張り切っていましたが、バナナキューの食べ過ぎでしょうか、気持ち悪いと出かけませんでした。
 玄関先でジンを飲んでいたら、行方不明だったビコールがやって来ます。 おう、ジンジンなんて言って、私のジンをラッパ飲みするバカです。 こいつに仔犬のことを聞いても、もう何も覚えていないのでしょう。 聞きもしませんでした。



 数字当てのギャンブルで、当たったと喜ぶアイリーンです。 しかし、おっかさんに賭けておいてと預けたお金は、おっかさんの手の中にありました。 おっかさんは、賭けるのを忘れたと言っていますが、はたしてどうなんでしょうか。 賭けていれば、7,000ペソをゲット出来ました。
 なんだよ、陳腐な機械を運んできてどうするのだ、と思ったら、バイクにサイドカーを溶接して、トライシクルにするのだとか。 前にピンクに塗ったサイドカーがありましたよね。 それと、赤バイをくっつけるのだそうです。 それにしても、なんだよこの機械は、エジソンが作ったのか。



 ジンにすっかり酔っ払って寝ていると、日本人が来たとリッキーが部屋に来ます。 なぜリッキーなのだ、などとくだらないことを思いながら、眠い目をこすります。 部屋を出て、玄関先へ行くと、おお、マニラの香りが。
 目の前にいるのは、この前来て頂いた、 CyoroshiさんOSCARさん ではありませんか。 それと、ポリスという、ごつい人も連れて来てくれました。 私が悪さをしたら、逮捕させるためのポリスなのでしょう。
 ビールやおつまみを、たくさん持ってきていただき、ありがとうございます。 ビールはちょっと足りなかったかな、なんて、そんなことはありません。 ビコールワイフのカラオケ屋で、みんなで楽しく歌いまくりました。
  Cyoroshiさん、目がまだ少し赤いですよ。 酔って赤いわけではないのでしょうが、早く治して下さいね。 CyoroshiさんもOSCARさんも、タガログソングを歌いまくります。 踊りまくります。 2人を逮捕してくれポリス!
 なんだかんだと無礼講で申し訳ありませんでした。 でも、気どって飲むよりも、楽しく、何でも語り合って飲むほうが楽しいですよね。 そんなことで、ほんとうに楽しい1日でした。



 きょう、フィリピンは休みですか。 ガキが遊んでいます。 まあいいです、ひと眠りしたいと思います。 Cyoroshiさん、OSCARさん、ありがとうございました。 また遊びに来て下さい。 ポリスもね。   
 

2007年8月28日(火) くもりくもり
吐くまで食べる

 きのう、お金の入ったアイリーンは、オロンガポに買い物に行くと、朝から鼻息を荒くしています。 フィリピンは休日なので、学校が休みのガキも、同行して行くことになりました。 しかし、なかなか出かけません。
 まずは、腹ごしらえなのでしょうか、バナナから始まり、パパイヤスープに飯をてんこ盛りにして、食べる食べる、これでもかと食べます。 ガキも、飯をスープに入れて、ぐちゃぐちゃにして、これでもか、これでもかと言いながら食べています。
 近づいて、ちょっかいなんか出すと、目くじらを立てて噛みつこうとします。 完全に野生に戻っています。 危険です、黙って食べさせておくしかありません。 腹もくちくなれば、眠くなります。 寝ようかななんて、そんなこと言わずに、とっとと出かけて下さいよ。
 やっとのこと、雨のパラつくなか、バスを止めてやり、オロンガポへと送り出しました。 よく、行くまでに疲れないものですね。 感心のひと言です。 ビコールワイフのサリサリから、ビールを買って、いつものように玄関先で飲むことにしました。





 きのう溶接したトライシクルを眺めます。 溶接部分は大丈夫か、なんて見ていると、ビコールがサイドカーを持ち上げ、ほら大丈夫だなんて、誰が信じるか! いつかは、走っている途中に、サイドカーが外れて、とんでもないことになるのでしょう。
 サリサリの前で、なぜかワイフを眺めていると、黒塗りの不審な車が、家の前の塀に横付けします。 殴り込みかと思い、サリサリの中に駆け込もうとしましたが、サリサリの中はもっと危険です。 物陰から様子を窺(うかが)っていると2人の人影が降りてきます。
 あれっ!  バロイビーチのhiroさんカステリオスのタマさん です。 手には一升瓶とおつまみを抱えています。 一升瓶とはジンの大瓶です。 なんと3本も持って、おつまみはヤキソバですね。 アイリーンがいないので、メイドのおばさんに調理してもらいます。
 ビールを飲んで、すでに出来上がり気味の私です。 そこにジンですから、ひとたまりもありません。 確かTシャツの話から始まり、最後には、私にオロンガポで屋台を引け、と言っていませんでしたか。 なんで私が、屋台を引かなければならないのでしょう。
 そのうち、アイリーンや、どこかへ出かけていたラニーが帰ってきます。 タマさんはお酒を飲まないので、まともですよ。 いつもご迷惑をおかけします、タマさん。 そんなことでTシャツが出来上がったら、また報告いたします。



 ガキはきょうも学校へ行かず、ブラブラしています。 話を聞けば、学校をなんかのイベントに貸し出すので、休みだそうなのです。 まったく、学校を貸し出してどうするのだ。 なんでもありなんですね。
 さて、居酒屋の開業に向けて、どうしたらお酒がおいしく飲めるのか、研究しなければなりません。
 

2007年8月29日(水)
蛍光灯付扇風機

 きのうは玄関先で、ガキが休みなので、うるさくなるんだろうな、なんて思いながら飲んでいました。 友達のところに遊びに行くわけでもなし、友達が遊びに来るわけでもないガキです。 友達がいないと、理解したほうがいいのでしょう。
 飲み物は、ジンカラマンシーです。 カラマンシーはカボスみたいな果物です。 つまみは、酢を付けて食べるスナック菓子です。 ガキが、カップラーメンの容器を持ってきて、カラマンシーをその中に絞ります。
 庭からもいだ、赤唐辛子を3つ4つ入れて、ついでに酢も入れてかき混ぜます。 はい、唐辛子をよく潰して出来上がり、ってそんなことをやっていないで、表で遊べよ、まったく。 そんなものを作ってどうするのだ、処分を考えないとならないじゃないか。
 こういうものは、ビコール家のバカ犬に舐めさせましょう、ということになり、ビコール家の横に、容器をそっと置きました。 バカ犬がやってきます。 臭いを嗅いでいます。 どうだ! 舐めるか? そんなことありません、犬は喰えない食べ物を、残念そうに見るだけでした。
 じゃあ、裏庭の2匹の犬はどうだ、ということになります。 さっそく、裏庭へと向かいました。 途中、リッキーが、蛍光灯付扇風機の製作をしていました。 どうするんだそんなもの、なんでもトライシクルに取り付けるのだそうです。
 炎天下の暑い中、風を切って走るトライシクルに、蛍光灯と扇風機か、おかしくないかリッキー。 おっと、リッキーなんかに構っていられません。 薬剤師のガキが、一生懸命、薬をかき混ぜています。



 勢いのいい犬ですから、鼻先にスプーンで、唐辛子汁を付けてやりました。 鼻先をペロペロ舐める犬です。 そのうちなみだ目になり、大人しくなりました。 おいしかったのか、まずかったのかは、犬に聞かなければ分りません。
 ガキは、おいしかったから、涙を流したのだと言います。 どうでもいいけれど、こんなことをやっていないで、表で遊んでくれ。 玄関先に戻り、飲んでいると、タカリババアがやってきました。 おお、久しぶり。
 めずらしく手ぶらじゃないか、アイリーンに、お金が入ったことを聞きつけてやって来たのか。 相変わらずの早耳じゃないか。 そのうちガキが、唐辛子汁をひっくり返し、自分の足にかけてイテテって、だから表で遊べと言っているのだ。
 なんだビコール、そのシャツは、雑巾にもならないようなシャツを着ています。 あっちへ行ってくれ、貧乏がうつるじゃないか。 そんなビコール一家にも、幸せなひとときがありました。 ほほえましい光景です、マリカーのシラミ取りです。



 きのうの夜中に、とっつぁんが大酔っ払いで帰ってきて、大声で歌を歌います。 真夜中に、寝られたものではありません。 おかげで、寝不足の朝を迎えました。
 きょうは雨です。 少し午前中寝たいと思います。 とっつぁんは表で遊ばなくていいんですからね。 
  

2007年8月30日(木) くもりくもり
カタヤキソバ

 アイリーンが寒い、寒いと、毛布に包(くる)まって寝ています。 熱でもあるんじゃないのか、テングかコレラかマラリアか、なんて思っていたら起き出してきました。 アツアツの貝のスープを作り飲んでいます。
 飲んでいるうちに、体が熱くなったのか、こんどは汗をかいています。 きっと体が冷えていたのでしょうね。 私も眠くなり、ベッドに横になると、寒いではありませんか。 気温が低いのです。 常夏の国なので、寒さなんてすっかり忘れていました。
 毛布に包まり寝ていると、時間と共にじわりじわりと暑くなってきます。 やはり常夏の国です。 寒さは、朝のほんの数時間でした。 昼飯を済ませ、ビコールワイフのサリサリにビールを買いに行くと、おやっ、あんなところに。
 ワイフの家の、炊事場の横のバナナの木に実が生っています。 けっこう大きいので、だいぶ前から生っていたのでしょうね、いまごろ気が付きました。 もっとも、酔っ払って上を見ながら、歩くバカもいないでしょう。 それで発見が遅くなりました。
 ワイフの家の大事な食料です、決して酔っ払って竹竿で突っついてみる、なんていうイタズラをしてはいけません。 ポトリなんてバナナを落としたら、考えただけでも油汗が出ます。 半殺しでは済みません、人よりバナナのほうが大事なワイフに、容赦はありません。



 アイリーンが、夕飯をなににすると言うので、なんでもいいよと答えました。 あなた、作りなさいと無茶苦茶なことを言い出します。 まあ、いいや、材料はなにがあるの? と聞くと、牛肉に白菜、タマネギがあるよと言います。 そうしたら、炒めて中華丼でも作りますか。
 とりあえず、肉と野菜を炒めて、あとは、とろみをつけるだけに仕上げます。 まだ夕飯の時間には早いので、とろみは直前につけるのがいいでしょう。 夕飯の時間まで、玄関先で飲みなおしです。 それでふたたび、ビコールワイフのサリサリに、ビールを買いに行きました。 
 なにげなく店の中を眺めていると、あれっ! あれれ、カタヤキソバじゃないんですか。 カリッと揚げた麺がおいてあります。 ワイフに、これ生で食えるのかと聞くと、揚げてあるからあたり前だと言います。
 なんだ、そうしたら中華丼はやめにして、五目カタヤキソバでいいんじゃないの。 そんなことで、夕飯は、私が五目カタヤキソバで、アイリーンが中華丼でした。 パリパリとしておいしい五目カタヤキソバでしたよ。
 今朝、アイリーンに、なんできのう、五目カタヤキソバを食べなかったのかと聞くと、あの麺は、生で食べられるのかどうか分らないから、と言います。 なんだよそれ、食べる前に言って下さいよ博士。 まあ、今朝なんともないですから、大丈夫なのでしょうね。 そう思うしかありません。



 きのう、ビコールワイフが、数字当てのギャンブルを当てました。 3ペソ賭けたそうで、配当が1,200ペソだそうです。 もちろん、ご祝儀もなにもありません。 すべて独り占めです。 これで、4〜5日は生きながらえるのでしょう。 悪運強しビコールワイフです。
 きょうは、毒カタヤキソバの消毒に、ジンでいいでしょう。 きのうはおめでとう、なんてワイフのところへ行けば、ジンの1本でももらえるかもしれませんよね。  
     

2007年8月31日(金) くもり
流血の折かん

 きのう、ビコールの長男カロイと次男のアディンが、学校にも行かずに家の周りで遊んでいました。 そのうち、バキバキという、木の折れる音が聞こえてきました。 ビコールの家の屋根に登って遊んでいた2人です。
 見ると、屋根に渡してある、弱そうな木が折れています。 屋根を壊したのですね。 さあ、大変です。 ビコールワイフがわめきながら、こん棒を持ってやってきます。 まずはアディンです。 容赦のない折かんが始まります。
 ひと言叱っては、こん棒で10発殴ります。 殴っているうちに、興奮が増すのでしょう。 次第に力が入るワイフです。 泣き叫ぶアディン、ひとたまりもありません。 アディンに飽きたのか、こんどはカロイの番です。
 カロイはサリサリの中にいました。 危険だカロイ! サリサリの中は凶器だらけだぞ。 サリサリの中では、商品が邪魔になってこん棒が振るえません。 ワイフがサリサリの中を一瞥 (いちべつ) して、凶器を見定めます。
 ありました、飛び道具です。 ワイフが凶器としてつかんだ物は、頑丈そうな、重量のある、アルミのコップです。 うずくまっているカロイにめがけて、至近距離から思いっきり投げつけました。 コーンといういい音、たまらずカロイは表に飛び出します。
 頭を押さえるカロイですが、その手の間からは、鮮血がほとばしっています。 血を見て、少しは気分が収まったのでしょうか、カロイはお終いです。 またこん棒を手に取り、ふたたびアディンをぶん殴りにと向かいます。 
 こんなことを、1時間も2時間もやっているのですよ。 もちろん止めに入りますが、聞くワイフではありません。 普通は、屋根から落ちなかったかとか、怪我をしなかったかとか、子供の体を心配するのが親でしょう。
 まったく常軌を逸したワイフです。



 午後からは大雨です。 アイリーン博士が、カロイの切れた頭の治療をします。 頭の右上が、2センチほどパックリと割れています。 ビコールが見ていて、そこの部分はハゲになるな、なんて呑気なことを言っています。
 アルコールで消毒して、赤チンを付けてやり、なぜかカプセルの飲み薬の中身の粉を擦り付けて、髪の上からバンドエイドをペタンと貼り、はい、お終いって、いいのかそれで。 すっかり元気になったカロイは、雨の中を遊びます。 
 アイリーン博士は、カロイの回復を祈り、雨の中、玄関先でダンスを踊ります。 ビコールワイフの戦慄の折かんには、みんな唖然とするばかりでした。 この日私は、一歩もサリサリには近づきませんでした。 いや、恐くて近づけませんでした。


 
 早いもので、今月も今日が最終日となりました。
 今月も、応援して頂き、ありがとうございました。
 ずーとこんな調子なんでしょうが、来月も引き続き宜しくお願いいたします。
  



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