日記 2009年 5月
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2009年5月17日(日) 晴れ/晴れ
サリサリ奮闘記
皆さん、こんにちは!
人生、何があるかわかりません。 そんな重大な問題でもないのですが、のんびり暮らすフィリピンライフが一転してしまいました。
事の起こりは、サリサリストアーを始めたことにあります。 アイリーン博士が、隣のビコールワイフのサリサリを手伝ったところ、品揃えもないのに、2千ペソもの売り上げがあったと言います。
ならば、やらない手はない、と言うことで始めたわけです。 ご存知のとおり、私の家の向かいと隣にはサリサリがあります。 近所を見れば、7〜8件のサリサリがあります。 勝算は、アイリーン博士と聞けば、ある、と言います。
どこよりも安く売る、それだけです。 向かいのサリサリは、ババアの経営です。 隣は、あんちゃんの経営です。 こちらは、博士にラニーにケチ女房と、若い女がそろっています。 安くて、若い女がいれば、そこで買おうというのが人情ですよね。
大工を頼んで、サリサリストアーを、家の敷地内に建設します。 材料費、2万ペソ、工賃1万ペソ位でしょう。 冷凍庫に冷蔵庫、商品の仕入れで、全部で8万ペソ位ですね。 ストアーが出来る前から、家の中に商品を置いて、様子をみます。
ストアーがないのに、500ペソ、1千ペソと売れていきます。 これはいけると、そのとき思いました。 ストアーの完成が、今年の2月でした。 さあ、オープンです。 どうなるのでしょう、続きは、暇なときに書かせてもらいます。
2009年5月18日(月) 晴れ/晴れ
サリサリのオープン
さて、サリサリの建物も出来て、商品をそろえてオープンです。 営業時間は、朝6時から、周りのカラオケ屋が閉じるまでです。 初日ということもあり、客足もポツリポツリです。 2千ペソも売り上げれば上等だろうと思っていました。
初日が終わり、アイリーンに売り上げを聞くと、3千ペソだと言います。 そいつは凄いやと思った翌日には、4千ペソの売り上げです。 1週間もするころには、7千ペソの売り上げになりました。 安い噂が広がったのです。
営業時間も、いつのまにか24時間になりました。 でも、眠くなったら閉じて寝なさい、強盗が来たら、お金は渡しなさい、お金じゃありません、命が第一です、と皆には言ってあります。 そして、私の弾除けになりなさいと。
ある日、アイリーンと私で、深夜の店番をしていました。 そうしたら、酔っ払いのおじいさんがやって来ました。 ビールを飲んで、つまみを食べて、お金を払わないで帰ろうとしたんですね。 怒りのアイリーン警部です。
空き瓶をむんずとつかみ、酔っ払いに投げつけます。 幸い、おじいさんに瓶は当たりませんでした。 やめなさい、と私が止めにはいります。 おじいさんは、そのままお金を払わずに帰りました。 しかし翌日、おじいさんはお金を持って謝りに来たのです。
その後も、懲りずに飲みに来るおじいさんに、酔っ払いの哀愁を感じている私です。
2009年5月19日(火) 晴れ/晴れ
在庫不足
店の売り上げも、日増しに順調になります。 売り上げが増えれば、在庫が底をつきます。 多めに仕入れればいいのですが、そこはフィリピン人です。 一定の仕入れしかしないのですね。 それでは、売り物がなくなります。
最近は、多めの仕入れで、なんとか在庫不足をしのいでいますが、それでもまだ足りません。 売り上げも、多いときで1万2千ペソを超えるようになりました。 10円20円の物を売り、日本円で2万円から売るのですから、忙しさは半端ではありません。
ソフトドリンクやビールは、業者がトラックで売りに来ますが、これがまた、不定期なんですよね。 来る日もあれば、来ない日もあると、こんな状況です。 だから多めに買っておきなさい、と言っても、買わないんですよね。
氷なんかは、自分のところで、水道水をビニール袋に詰めて固めて売るわけです。 1日、50個以上は売るでしょう。 固まるわけがありません。 固まらない氷でもいいと、お客は買っていきます。 1袋5ペソの販売です。
氷の売り上げは、電気代に当てます。 あと、携帯のロードですね。 これが、結構来るんですよね。 2割の儲けがあります。 昨日の、ティナパイ(小さなパン)ですが、4ペソで仕入れて、5ペソで売ります。 25%の儲けでしょう。
こんなことを毎日やっているわけです。 疲れますよね。
2009年5月22日(金) 晴れ/晴れ
マリカー5才の誕生日
昨日はマリカーの誕生日でした。 午後から、ビコール家の河原の家で、宴会です。 マリカーは5才になりました。 私からのプレゼントは、ブタ1匹です。 皆で飲んで騒いで、危なくなる前に、引き上げてきました。
リッキーとケチ女房が、どこへ行ったのか、1週間ほどいません。 店は、アイリーンとラニーと私で見なければなりません。 3人で24時間は、とても無理ですので、午前2時か3時には、店を閉めて寝るようにしています。
リッキーがいないと、重労働は、私がやらなければなりません。 家の冷凍冷蔵庫を含め、3台の冷凍冷蔵庫があります。 それがフル稼働しても、氷や、ソフトドリンクが間に合いません。 そうです、冷蔵庫管理は、私の仕事ですよね。
重たいビールや氷を運びます。 一休みして、ビールなんか飲んでいると、引っ叩かれます。 こちらの冷凍庫は霜が付きます。 霜取りもやらなければなりません。 早く帰って来いよ、リッキー、仕事がいやになったのか。
今朝、店番をしていると、道路から、ドスンという凄い音です。 事故ですね。 誰が死んだんだと表を見れば、犬が死んでいます。 誰がひいたんだと見れば、ビコールのトラクターがひいたんですね。
今日は、犬の肉で乾杯でしょう。 おっと、マリカーの誕生日で、肉を食べさせられましたが、どうやら、犬の肉みたいです。 私のあげたブタはどうしたのだ。 さて、今日も重労働です。
2009年5月23日(土) 晴れ/晴れ
鬼のアイリーン警部
毎週日曜日は、向かいのサリサリがお休みです。 当然、お客が流れてきます。 そんなことで、日曜の売り上げは、倍増します。 商品を揃えないといけませんので、本日は、アイリーンがオロンガポまで、仕入れに行きます。
普段はバスで行くのですが、借金をして、支払わないトライシクルドライバーがいるとのことです。 そいつに、オロンガポまで往復してもらおうという魂胆らしいです。 往復で、いくらかとアイリーンに聞けば、250ペソも棒引きすればいいでしょうと。
オロンガポまでの往復だと、80kmはあるぞ。 まあ、トライシクルドライバーも半日仕事ですが、借金をしているんじゃ仕方がありませんよね。 半端じゃなく、こき使われると思いますよ。 鬼のアイリーン警部ですからね。
タバコの販売もしていますが、これがまた儲かるのですよね。 1箱いくらではありません。 1本売りです。 1箱を買って行く人は、滅多にいません。 10ペソで仕入れたタバコ1箱は、1本売りですと20ペソになります。 100%の儲けですよね。
カラオケ屋が両替に来ます。 カラオケは小銭を入れないと歌えません。 5ペソコインが必要なのですね。 100ペソ札を持ってくれば、90ペソ渡して、はい、さようならですね。 10%は手数料ということになります。
アイリーンの地元ですから、ほとんどのお客は顔見知りです。 借金で買い物をしていく人も、多数います。 払えなければ、労働か、物納ということになりますよね。 鬼のアイリーン警部です。 容赦はありません。
2009年5月24日(日) 晴れ/晴れ
ビール物語
今日は日曜日で、向かいのサリサリがお休みです。 天気もいいし、多少は忙しくなるのでしょう。 今朝起きて、家の中の冷蔵庫を開けると、ビールが数本しかありません。 補充しないといけないなと、店に行きました。
おやっ、店にもビールがありません。 ビールはどうしたと聞けば、あなたが全部飲んだでしょうって、誰が100本も飲めるか。 そうか、カラオケ屋が買い占めたか。 ビール売りのトラックが来るまで、待つしかありませんね。
いつもビールを飲みに来る客がいます。 ツナの缶詰と、クラッカーをつまみで買いました。 何を思ったのか、クラッカーを粉々に潰しています。 見ていると、ツナの缶詰の油を切って、その中にクラッカーを入れています。
ツナとクラッカーをかき混ぜて、つまみにしているのですね。 クラッカーの上に、ツナをのせて食べればよさそうなものですが、こだわりがあるのでしょう。
向かいのサリサリで、ブランデーを買ったホステスが、氷を買いに来ました。 売りません。 よそで買ったカップヌードルに、お湯を入れてと来ました。 入れてあげません。 当たり前でしょう、と平気で言うアイリーンです。 まあ、そりゃそうだ。
カメラの電池切れで、今日は写真がありません。 あっ、そうだ、ビールが売り切れる前に、ビールを飲もう。
2009年5月25日(月) 晴れ/晴れ
水の塊
今日も快晴のフィリピンです。 隣のビコールワイフのカラオケ屋から、ジャリッ、ジャリッ、という音が聞こえてきます。 何をしているのだと、覗きに行けば、カラオケ屋を新装しているのだそうです。 ビコールが中で、セメントをこねています。
カラオケ屋をきれいにして、お客をたくさん呼んで、私のところの、サリサリの売り上げに貢献してくれるとでも言うのでしょうか。 感心、感心、とそんなことはありません。 あまりにも汚い、お化けカラオケ屋敷を、手直ししているだけですね。
今朝の仕事は、氷作りです。 店の冷凍庫を見れば、氷の在庫が少なくなっています。 店の冷凍庫に40個、家の中の冷凍庫にも40個、常に用意しておかないと間に合いません。 1.5キロくらいのビニール袋に入った氷です。
まず、家の中の氷を30個、額に汗して、店の冷凍庫に運びます。 もちろん、こんな重い物を、1度には運べません。 3回に分けて運びます。 身体からは、昨日の酒の汗が流れます。 なんとか運び終えて、喉が渇きます。
ビールは、まだですよ。 まだ、やることがあるのです。 家の中の冷凍庫に、持ち出した30個の氷を、補充しておかなければなりません。 ビニール袋に水道水を詰めて、氷の素を作り、冷凍庫に入れる作業です。
氷運びや、氷作りは、リッキーの仕事ですよ。 それが、ケチ女房と行方不明になったまま、未だに戻ってきません。 さあ、昼の仕事は終わりました。 玄関先で、ビールでも飲まさせて頂きます。
2009年5月26日(火) 晴れ/晴れ
売れる水道水
昨日の朝、冷凍庫に入れたビニール袋の水は、2日経たないと固まりません。 でも、固まらなくても売れるのです。 粉ジュースや、粉のアイスティがありますから、半熟の氷を入れてかき混ぜれば、冷たいドリンクが出来るのです。
あと、アイスウォーターといって、冷たい水のままで買っていく人もいます。 ビニール袋のケツに小さな穴を開けて、チューチューと飲みます。 ミネラルウォーターより、安くて、量が多いですから、売れるのでしょうね。
ただし、水道水ですから、中(あた)りたくない人は、飲まないほうがいいでしょう。 そんなことで、夜も、家の中の冷凍庫から、店の冷凍庫へ、氷の搬入です。 毎日、肩は痛いし、腰は痛いはで、それはもう大変です。
娘ガキのクリスタリンが、マニラに遊びに行っています。 そろそろ夏休みも終わり、学校も始まるので、今日は、アイリーンがマニラに、クリスタリンを迎えに行きました。 そうすると、今日は、ラニーと私だけで店番をしなければなりません。
昨日、リッキーから連絡があったようで、マニラにいるそうです。 豪遊でもしていたか、リッキー。 今日、アイリーン達と一緒に戻ってくるようです。 マニラの往復ですから、帰りは深夜になるのでしょう。
明日は、ラニーの恋人、台湾人のチェンがマニラ入りです。 ラニーが、マニラまで迎えに行きます。 今日は、ご機嫌のラニーです。 さて、氷をチェックして、夜に備え、ビールを家の中の冷蔵庫へ入れますか。
今日も、過酷な労働が待っています。
2009年5月27日(水) 晴れ/晴れ
昨日は、アイリーンが、お岩を連れて、マニラにクリスタリンを迎えに行きました。 お岩は、海辺に住む、ランディーの長女です。 夜、ラニーと私で店番をしていると、アイリーンから電話です。
お岩の具合が悪くなったので、今日は帰れないとのことです。 でも、リッキーとケチ女房は、こちらに帰ってくるとのことです。 ラニーと帰りを待っていると、また、酔っ払いのおじいさんが店に来て、ビールとつまみの注文です。
飲み終えて、またお金を払わないで帰ろうとします。 ラニーとおじいさんで、払え、払わないの押し問答です。 結局支払って帰りましたが、よかった、鬼のアイリーン警部がいなくて。 いたらまた、ボトルをぶん投げていたでしょう。
深夜の1時ごろ、リッキー夫婦が帰ってきました。 みんな疲れているから、早仕舞いして、寝ましょう、ということで店を閉じます。 そして、今朝の5時半、ノックの音が。 ラニーです。 パン屋が来たから、お金頂戴とのことです。
ラニーは、恋人チェンが来るので、もう出掛ける用意をしています。 おや、マリカーも一緒ですね。 早朝に店を開けて、営業を始めますが、リッキー夫婦が起きてきません。 私と、おっかさんでしばらく店を見ます。
おい、待てよ、アイリーン達は、マニラにいるわけでしょう。 ラニーがマニラに行くということは、マニラで合流して、チェンと一緒に楽しんで、帰りがまた遅くなるということか。 そうすると今日は、リッキーとケチ女房と私でやるのか。
家の冷凍庫を開ければ、氷がない、何をやっているのだリッキー、さて、やるしかありませんね。
2009年5月28日(木) 晴れ/晴れ
マニラのお土産
昨日の夜、ケチ女房と私で店番をしながら、マニラへ行ったアイリーン達の帰りを待っていました。 午前の1時にアイリーンから電話です。 今オロンガポ、ってもうバスがないだろう。 どうやって帰ってくるつもりなのだ。
まあ、考えても仕方がありませんよね。 店の表では、酔っ払いが数人で飲んでいます。 危険がなさそうな酔っ払いなので、私は部屋で寝ることにしました。 ぐっすり寝ていると、午前3時ごろ、いま帰ったよとアイリーンです。
起こしてくれるなよ、ですよね。 お土産を買ってきたから見て、って明日にしましょうよ。 そして、今朝の5時、お店を開けるよと、叩き起こされます。 私は4時に寝たのよ、とアイリーン。 ふざけるな、バスの中で5時間は寝ているはずだと私。
早朝の空気の中で、ビールを飲み、店の掃除をします。 しばらく、店番を付き合い、ところでお土産ってなんだろうな、と冷蔵庫を開けてみます。 すると、豆腐があります。 小粒納豆もあります。 そして、焼きソバに、ラーメンの生麺ですね。
ラーメンスープはと見れば、コッテリと書いてあるスープです。 私は、あっさり醤油が好きなのですが、まあ、いいでしょう。 お土産を買ってきてくれる気持ちだけで十分ですよね。 そんなことで、今日も始まりました。
ラニーと、恋人の台湾人のチェンは、今日来ると思います。 とすると、フルメンバーが揃うわけですよね。 楽が出来るかな、今日はです。
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