日記　2010年 9月　 　 　

　９月２日の１時に、フィリピンに戻りました。　迎えはと見れば、来ているわけもありません。　ビールを飲みながら待つことにします。　３時半に、やっと来ました。　道が混んでいたと、決まり文句の言い訳です。　疲れたので、ホテルに１泊して、翌日帰ることにしました。
　酔って湯船でシャワーをすれば、足を滑らせて、左大腿部を湯船に強打。　左側頭部も軽く打ち付けます。　左の太ももが痛い。　そして翌日、退職者ビザの更新に、マカティまで行き、昼食です。　飲んだ水が悪かったのか、帰り道で、２度ほど吐いてしまいました。　水中（みずあた）りなのでしょう。　
　シューマートで買い物をするというので、具合の悪い私を車の中において、みんなで出かけて行きます。　また２時間は、待つのでしょう。　車の中は暑いんですよね。　エンジンを掛けて、冷房でもと思ったら、キーがありません。　生温い水を飲み、暑さに耐えます。　もう勘弁して下さいです。
　家に帰れば、カラオケの大音量。　涼しい夜ですが、身体に熱があったのでしょう。　寝て起きれば、寝汗でびっしょりです。　きょうは、だいぶ楽になりました。　迎えに来た、リッキーにドライバー、学校を休んで来たバカ娘、それにアイリーン、ご苦労様でした。　また始まります、フィリピンでの生活。

　　　　　　　

　カラッと晴れた日曜日。　雨季とはいえ、晴れれば暑いフィリピンです。　朝食を食べていると、メイドの１人が、金曜日から来ていない、とアイリーンが言います。　近所の車屋に用事があるので、ついでに、メイドの家に寄って、様子を見てくると言います。　一緒に付き合ってくれるでしょうと、はい、行きますよ。
　車屋には、何をしに行くの、と訊（き）けば、前のタイヤが、パンクしているらしいのです。　アイリーンの運転で、まずは車屋に行き、タイヤを見てもらいます。　タイヤを外し、水につけて、空気の漏れを見ます。　自転車屋のパンク修理と同じです。　修理代が、７０ペソです。　１４０円とは、これまた安いですね。
　そして、メイドの家へと向かいます。　メイドは、どこへ行ったのか、家にはいませんでした。　メイドの代わりなど、いくらでもいます。　長期間、来なければクビにして、新しいメイドを雇うだけです。　よし、帰るぞアイリーン、気を付けて走ってくれ。　もうすぐ着くぞ、門柱にバンパーをぶつけないように、そうだその調子だ、上達したじゃないか。
　車から降りると、なんだ、豚小屋が騒がしいではないですか。　豚小屋を覗くと、おびただしい数の仔豚がいます。　先月、１３匹も産まれたのだそうです。　クリスマスに食べて下さい、と産まれてきたブタ達なのでしょうね。　そういえば、メイドの家から帰る途中、車の中から、不思議な生物を目撃しました。
　道を横切る３０センチ程の細長い生物、ヘビでもないし、トカゲにしては色が黒すぎます。　あれはなんなんだアイリーン博士、と訊けば、クロコダイルだと言います、本当かアイリーン博士。　川には、ワニがたくさんいるそうです。　きょう見たのは、子ワニだったのでしょう。　川遊びは、ワニに喰われないように、注意しましょうね。

　　　　　

　今朝起きて、喫煙室でくつろいでいると、アイリーンが入ってきます。　しばらく、表に出るなと言います。　何か事件だな、くわしく話してみなさい、アイリーン警部。　話を要約すれば、イバに住む台湾人が、車で移動中、強盗に遭い、金品を強奪され射殺されたというのです。
　現場が、海辺に住むランディーの近くの、大きな木の橋のところだそうです。　被害者には愛人がいて、金でも見せつけたのでしょう。　その愛人が、仲間に連絡をして、強盗をさせたのでしょう。　犯人は、イバから車で尾行して、途中、被害者の車に乗り込み、ひと気のないところで、実行に及んだのでしょう。
　なにも、外国人だから狙われた訳でもないのでしょう。　金を他人に見せつけた、というところに問題があるのでしょうね。　金を持っていなくて、恨みもなければ、犯人は襲わないでしょうね。　数走る車を、むやみやたらとは襲いません。　お金を持っての移動は、気を付けなければいけません。
　おや、メイドが来ているじゃないか、なぜ休んでいたのだ、とアイリーンに訊けば、親の夫婦喧嘩が原因とのことです。　父親の投げたコップが、母親の顔面に当たりケガをして、病院に付き添っていたのだそうです。　よくある話です。　お見舞いに、チョコレートをあげておきなさい。
　ランディーのところの、殺人現場を見に行こうよ、とアイリーン。　いま、外出するなと言ったばかりだろう。　じゃあ、殺人現場に行くか、ニンジンジュースを飲むか、どっちかに決めてね、ってなんだそれ。　分かりましたよ、ニンジンジュースを飲みますよ、不味いんですよね、これが。

　
　

　日本に行っていた、１ヶ月ちょっとの間に、私の大きいほうの部屋は、バカ娘の住まいとなっていました。　どういう使い方をしているのかと、２〜３日様子を見ていました。　バカはバカなりですね。　クーラーは最強にして使いっ放し、部屋を出るときにもスイッチを切りません。
　電力の高いフィリピンで、１２歳の子供のために、１日中クーラーでもありません。　クーラーの使い方を分からないのですね。　弱、中、強とありますが、暑さに応じて調整すればいいのですが、いつも、強なのです。　寒くなると部屋を出てきます。　雨季で涼しい季節に、そんな使い方です。
　明日、バカ娘を追い出し、私が部屋を使います。　大型テレビも置いてあります。　でも映りません。　ケーブルテレビの契約をしていないそうなのです。　いったい、テレビを買ってから、何ヶ月になるのでしょう。　契約は隣の街ですぐ出来ます。　隣の家が、ケーブルテレビですから、配線もすぐですよね。
　言ってもやらない、言わなければやるわけもないのです。　飾ってあるだけの大型テレビでは、なにもなりません。　バカ娘の母親は、ラニーです。　フィリピン人の亭主と離婚をして、台湾人と再婚して、今は台湾に住んでいます。　なので、バカ娘は、両親に捨てられて、ここにいるわけです。
　不憫（ふびん）ではありますが、家に帰れば勉強もせずに、カラオケばかりです。　ホステス修行なのですかね。　努力なしでは、将来それなりに生きるしかありません。　おこぼれを頂戴している今が、１番いい時期だったと思う日が、いつか来るのでしょうね。　

　　　

　きのう、ガキのキャンディーをくすめて食べていたら、歯のセメントが取れてしまいました。　午後から歯医者です。　歯医者で、セメントを詰めなおしてもらい、帰ろうかなと思ったら、アイリーンも治療していくといいます。　ダメとはいえません。　なんだよ、待つこと１時間ですよ。
　婦人科にも寄っていくといいます。　婦人科に着き、すぐ終わるから待っていてと、車の中で、１時間は待ちました。　子宮外妊娠の処理を、薬や注射でしているそうです。　文句を言うわけにもいきません。　完治すれば、また元の身体に戻るそうです。　神様が酔っ払っていたんだねと、笑えぬジョークを言います。
　家に戻れば、もう夕方です。　リッキーやドライバーに呼ばれて、一緒に酒を飲みます。　きのうの写真にある、次の一手ですが、車を活用して何か出来ないか、とそんな話です。　本当は、私を襲うことが、次の一手ではないのか。　車はいいけれど、ジープニーはどうするのだ。　稼業を大切にしなさい。
　今朝は、ケーブルテレビの契約に隣町まで行きました。　あれっ、アイリーンちゃん、ケーブルＴＶですよ。　この丸いアンテナを付けるのですか。　ケーブルではないでしょう。　ということで自宅に戻り、近所への聞き込みです。　なんだ、市場の近くに、ケーブルＴＶがあるとの事。
　店頭で話せば、明日、工事に伺うと、インターネットは、まだだそうです。　数ヵ月後らしいのですが、それはその時でいいでしょう。　初期工事は、アンテナテレビの半額です。　チャンネルも、アンテナの倍以上です。　５０チャンネルくらい入るらしいです。　暇ですから、テレビくらいないと、ですよね。

　きのう、サンミゲルとレッドホースを２本ずつ飲んだとき、いきなり教会に行くと言い出すアイリーンです。　それも、車で２０分も掛かる教会です。　おっかさんとケチ女房も行くのだそうです。　送って行かなければなりません。　外は、もう暗闇に包まれ、雨まで降っています。
　視界がよくありません。　酔っ払いの目に、街灯のない雨降りの暗さです。　スピードを控えめに、なんとか送り迎えを済ませました。　で、なんで私の運転なんですか、アイリーンちゃんも免許を持っているでしょう。　アイリーンは初心者ですから、一抹の不安があるのでしょうね。
　きょうの昼に、ケーブルＴＶの工事業者が来ました。　家にある、３台のＴＶと、カラオケ屋のＴＶにも接続してもらいます。　ケーブルを１本引いて、そこから分配器で、各部屋のＴＶに繋げます。　工事料金は、3,500ペソです。　１所帯、１台のテレビでも、ケーブルを引けば、そのくらいの値段だそうです。　
　計４台のテレビが、ケーブルに繋がりました。　約５０チャンネル、毎月のケーブル使用料は、1,000日本円弱です。　４台のテレビでの使用料金ですから、安いですよね。　支払いは、３ヶ月後からです。　３ヶ月間は、無料なのですね。　小さいテレビは、映りがいいです。　私の大画面は、いまいちですね。　
　なんだ、タカリババア、久しぶりだな。　さっそくタバコを３本くれと言います。　ならば、写真を撮らさせてもらいますよ、と撮った写真に、ババアは大笑い。　何だ、マリカーまで、ポテトチップスを食べなさいと、大人になったか、マリカー。　ババアとマリカーの写真は、明日です。

　　　　
　　

　きのうは、ニンジンジュースを飲んだあと、殺人現場の橋を通り、ランディーの住む海辺へと行って来ました。　海辺でジンを飲み、酔っ払いです。　往き帰りとアイリーンの運転なので、酔っても大丈夫です。　この日は、イスラム教のラマダンの日なので、学校は休みです。　タコルピンも行くというので、連れて行きます。
　バカ娘は、行かないと言います。　感心感心、勉強でもするのだろう、と思ったら、テレビのほうがいいと言うありさま。　断食をしている、イスラム教の奇特な人がいるかと思えば、勉強もせずに、寝っ転がえり、テレビを眺めるバカはまだしも、海辺で酔っ払っている、というのですから、他人（ひと）のことは言えません。
　きょうから、バカ娘はやめて、みなしごタリン、とさせて頂きます。　みなしごタリンのお友達は、携帯電話と大型テレビ、それとカラオケです。　私の目を盗んでは、冷房を点け、自分の殻に閉じこもっています。　アイリーンの目を盗み、酒を飲む私と似ていますが、子供の仕事は勉強です。　
　はい、他人のことは言えません。　でも、私の終わった人生とは違い、これから始まる人生なのですから、いま少しの努力は必要なのですよね。　クリスタリンも思春期ですから、子供の更年期障害みたいなところでしょう。　とやかくは言いませんが、どうなる、みなしごタリンの運命は。

　きょうは、すっかり遅くなりました。　というのも、近所で誕生日があり、付き合いで飲んでいたのです。　私がワニを見たとの情報もあり、川辺のワニを捕まえたのでしょうか、調理するのですね。　それはいいとして、ヤギの肉は当たり前、犬はどうだと、いえいえ、ワニだけで、たくさんです。
　その、ワニの料理、味付けがいいのか、結構なお味です。　骨が多いのと、皮が硬いのはしょうがありません。　なにせ、ワニですからね。　本当に川から獲ってきたワニなのか、と訊けば、間違いないと、そうですよね、ワニの肉など、獲らなければありません。　捕獲時に、やはり噛むそうですよ、ワニは。
　そんなことで、料理をご馳走になり、家へと戻ります。　あれっ、アイリーンはと見れば、車がありません。　どこかへ出かけたのでしょうね。　運転にも自信が出来たのでしょうか。　さて、本日こんなところで失礼致します。

　きのうは、オロンガポへ仕入れに行きました。　アイリーンの運転で、リッキーとケチ女房も一緒です。　シティホールに軒を連ねていた店舗が、撤退しています。　どうしたのだアイリーンと訊けば、近くにシューマートが出来るので、そちらへの移転みたいです。　シューマートなら、大規模デパートです。　なんでも揃います。
　マニラの、靴屋さんが起こしたデパートと聞いています。　ＳＭデパートですね。　Ｓは、シューズのＳですね。　若者が多いせいか、日本とは比べるも無く、デパートは大勢の人で賑わっています。　考えれば、デパートに行けることが、１種のステータスなのかもしれませんね。
　ファーストフードから、有名店までなんでもありですから、便利です。　ほとんどが、レンタルの店舗なのでしょうね。　買い物をするときは、値引き交渉をすれば、ある程度ディスカウントしてくれると思います。　私の旅行バックは、半値以下で買え、小さなカバンまでおまけしてもらいました。　ロビンソンデパートでの話です。
　アイリーン博士に言わせると、シューマートのシューは、シューズではないといいます。　ならば何なのだ、と訊けば、確かシュークリームか、シューマイのシューじゃないのと、はいはい、分かりましたアイリーン博士。　

　暇なときには、テレビを見たり、本を読んだりするしかありません。　パソコンは、繋がらない時間がほとんどです。　プリペイドのカードももったいないし、必要なとき以外は開きません。　テレビも、たまにいい映画をやっているのですが、番組表がないので、いつも途中からになってしまいます。
　だいたいが、５０チャンネルもあって、ボタンを押しての選局では、太刀打ち出来ません。　日本の地デジテレビでは、番組表が出ますよね。　そういうものが、テレビ画面に現れればいいのですが、あるのかないのか、説明書もリモコンも全部英語では、１つずつボタンを押して確認して慣れていくしかありません。
　これも、暇つぶしにはいいのでしょうね。　ニュースにスポーツに娯楽に映画、音楽もと、ジャンルは多彩です。　でも、言葉が分からない訳ですから、楽しみや面白さは半減します。　アダルトの番組はやっていないのか、とアイリーンに訊けば、深夜にやっているとのことです。
　それで、深夜にリモコンをパチパチしていると、なにしてる、とアイリーン。　いや、ほら、アダルトですよ、どこのチャンネルかな、アイリーンちゃん。　バカじゃないの、そんなものやっている訳がないでしょうと、ならば、深夜にやっているなんて、最初から言わないで下さいよ。
　子供のアニメを見ていると、音楽と効果音だけで、言葉は入りません。　そういう映画を作ってくれたらなあ、と言葉の分からない私は思います。

　トライシクルに乗せてもらい、家の前の国道を走ると、なんとサリサリの多いことか。　私の近所だけで、７軒ものサリサリがあるそうです。　サリサリ激戦区になってきました。　売り上げも当然落ちますが、それでも、他店よりは安く売っていますので、打撃を受けるほどではありません。
　ＢＢＱにカラオケもあります。　お酒は、サリサリ価格での提供です。　安く酒が飲めて、カラオケが歌えて、ＢＢＱもあれば、スナック菓子を売るサリサリがあります。　オーダーがあれば、出来る限りは作ります。　どんなに大音量で歌おうと、近所からの苦情はありません。　騒音防止法というのがないのでしょうか。
　日本で、夜中に、近所中に響きわたる音など出したら、ましてや、下手くそなカラオケの歌だったりすれば、警官隊に包囲されて、大変な騒ぎになるのでしょうね。　近所迷惑はどうでもいいのですが、カラオケのそばの部屋で寝ている、私が１番の被害者です。　酔わなければ寝れません。　
　アイリーンが買ったのか、イルカのかわいいマッサージ器。　電源を入れれば、見た目とは裏腹に、すごい振動です。　それも、イルカ自体、結構な重さなのです。　アタッチメントは、頭、身体、足と付いています。　重さと振動で、イルカを持ちマッサージする私の腕が壊れます。　本当ですよ。　凄いなあ２２０ボルトは。
　きょうは、店の近況でした。　当分は大丈夫です。　激戦区のほうが、面白いですよね。


　　　

　きのうは、早く寝たために、今朝３時に起きるというありさま。　カラオケ屋を覗けば、もう閉店しています。　どうするのだ、午前の３時だぞ、とキッチンに行けば、日本の方からのお土産の焼酎があります。　１杯だけと、飲めばもう１杯に、半分も飲んだころ、夜が明けました。
　みなしごタリンは、学校が休みらしいです。　州都のイバの学校に、友達と行くのだそうです。　まあ、酔っていますので、いいよ、送って行きますとなります。　待ち合わせ時間は、７時です。　時間に来るわけのない人間であることは、分かっています。　２時間遅れて、みんなが来ます。
　待っている間、サンミゲルを飲んで、運転どころではありません。　アイリーンに運転を頼み、なんとかイバまで着きます。　すると、午後の３時に学校が終わるといいます。　まだ午前中ですよ。　待つのはもうたくさんです。　一路、家へと車を走らせます。　どうせ午後の３時には終わらないのでしょう。
　家に着けば、隣のサリサリのガキどもが、テレビの漫画に夢中です。　まあ、いいと、朝食の味付け海苔を与えれば、なんと、これが評判がいいのです。　チョコレートだと偽り、練からしを舐めさせます。　ほんの少しですが、子供には強烈なのでしょう。　で、誰も寄り付かなくなりました。
　でも、しばらくすれば、海苔の魔力か、またガキが群がってきます。　海苔自体、湿気ればお終いです。　ケチっても始まりません。　たかが味付け海苔で喜んでもらえるなら、チョコレートより安いものです。　ほら、ホテルなどの朝食で出てくる、ビニールに包まれた安い海苔です。　
　なんとなく受けています。　日本の食材は高いですから、日本の食材で勝負しようなどとは、決して思わないことです。　味が違う異国なのです。　無理があるのです。

　今朝も午前３時に目が覚めました。　覚めたというより、冷気に叩き起こされたのです。　冷房の冷気です。　酔っていて目覚めるのですから、そうとうな冷気ですよね。　アイリーンはと見れば、きちんと毛布を掛けて寝ています。　私の毛布はと見れば、あるわけもありません。
　喫煙室に移動して、熱いコーヒーを飲んで身体を温めます。　なんでこんなことを、ここは南国フィリピンではないのか。　小部屋のほうはと覗けば、みなしごタリンとタコルピンが、これまた冷房ガンガンで寝ています。　なんだこいつらはと、起きないよう、そっと毛布を剥いで冷気にさらし、部屋を出ます。
　午前の３時です。　冷房などなくても、じゅうぶんに涼しい雨季の時間なのです。　昼間の暑い時間帯の冷房なら、部屋で勉強でもするのなら許しましょう。　するはずもありません。　親がいないのだから、勉強もなにもありません。　思考力のない、頭がカラッポな人間の出来上がりです。
　毎日同じ事を怒られます。　思考力がないのですから、いたしかたありません。　犬、猫のように、引っ叩かれれば分かるのが動物ですが、人には、悪賢（わるがしこ）さがあります。　なので、体罰などでは決して治りません。　情報もない世界に住む人間です。　もう少し視野を拡げないといけませんよね。
　
　
　

　きのう、ビールを飲みながら、部屋でテレビを見ていると、テレビの音を掻き消すようなカラオケの盛り上がり。　どうしたのだと、喫煙室に行き、窓外を眺めれば、結構なお客で盛り上がっています。　そうか、土曜日なのですよね。　ビールを取りに行くついでに、写真でも撮らせてもらいましょう。
　誘いを断り、写真を撮り部屋へと戻ります。　リッキーも酔っ払って歌っていましたから、店は大丈夫でしょう。　客が引けるのが、２時か３時なのでしょう。　頭と尻尾はくれてやれとの、欲張りはダメですよという教えがあります。　まっ、頭から喰っていますから、不味い尻尾は、他店にくれてやってお仕舞いにして下さい。
　日曜日のきょうは、カラッ、と揚げた天ぷらのように、晴れ渡る青空。　比喩はどうでもいいのですが、説明をすれば、熱々のサクサクの天気、ということです。　そんなことはどうでもいいですね。　暑いと言いたいために、回りくどくなりました。　晴れれば、それなりの暑さになるのですね。
　それにしても、きのうは、久しぶりに店に出ましたが、客の乗りが違いますね。　人を巻き込む渦を感じます。　トルネードには、巻き込まれないように、私自身注意したいと思います。

　　　　

　きのう日曜日の夕方、アイリーンが教会に行って来ると、おっかさんとガキを乗せて車で出かけました。　出かけたか、ならばビールです。　酔いもあって、部屋で寝てしまいました。　すると、部屋にとっつぁんが来て、私を起こします。　私の部屋に来るということは、とっつぁんは泥酔状態なのです。
　絡まれてはたまりません。　トイレに行ってくると部屋を出ます。　助けを求めて表に出れば、雁首揃（がんくびそろ）えてみんながいます。　飲んでいる場合かお前ら、とっつぁんをどうにかしてくれ。　表に追ってくるとっつぁんです。　逃げられるわけもありません。　捕まれば、キスをしようと、とっつぁん。　勘弁して下さい。
　なんとか、とっつぁんをなだめて、飲み直します。　酔っ払いですから、追いやってもしつこく現れます。　困ったものです、そのうち酔い潰れたのか、出てこなくなりました。　雁首揃えたバカどもは、笑っているだけです。　リッキーにドライバー、その助手もいたな、アイリーンもいたな、お前の父親だろう。
　とっつぁんを追っ払い、余裕が多少出来たころには、こちらが酔っ払いです。　カラオケは満席、庭にも客がいます。　こんな状態では、私をかばっている暇もありませんよね。　そうそう、リッキーの愛人も来ていたのです。　キッチンでの、リッキーと愛人の写真を見せると、怒っていたなあ、ケチ女房。
　愛人の子供が、リッキーの長男と長女ですから、気持ちは分かります。　結局、とっつぁんの話は、ミンダナオに帰るのに、小遣いをくれという、ちんけな話です。　小遣いくらい、いつでもあげますから、とっつぁんだけでも、早くミンダナオに帰って下さいね。


　　　

　きのうの夜も、カレー、今朝もカレー、昼もカレーと、こうなるのですよね。　カレー料理は。　あれほどあった、福神漬けはどこにいったのでしょう。　日本から持って来たものです。　それはいいけれど、カツカレーとか、エッグカレーというバリエーションがありません。
　カレー一筋でも、私は構いません。　で、オロンガポにアイリーンが出かけることに、ミンダナオ行きの格安航空券が出たと、連絡があったそうです。　とっつぁんはもちろん、おっかさんもミンダナオに行きます。　農作の時期だと言います。　ミンダナオに行けば、とっつぁんには絡まれることもなくなります。
　アイリーンが出かけたあと、ケチ女房が、カレーライスを持ってきてくれました。　おや、福神漬けがありません。　冷蔵庫にいくらかの福神漬けはあります。　それをご飯に、カレーを食べます。　いいね、いいよ、カレーが熱くありません。　猫舌文化のフィリピンです。　食べやすいようにしてくれたのでしょう。
　まあ、ワニ料理を理解出来ない私です。　こちらの人にすれば、食べたことのないカレーに、味の文句を付けてもしょうがありません。　そういえば、私は熱々のお茶が好きでしたが、お袋は、冷めないと飲まない人でしたね。　結論は、人それぞれに好みがあると、そういうことなのでしょうね。


　

　きのうは、オロンガポに行って、買い物や仕入れです。　ドライバーはアイリーンですので、気持ちよく飲んでの旅です。　アイリーンも、大分車には慣れたようで、私が運転することもありません。　きのうは、薄暗くなってからの帰りでしたので、一応ライトの使い方などを教えておきました。
　ライトのスイッチをひねると、なにこれ、点いていないんじゃないと、夕暮れに煌々（こうこう）と点くライトなどないだろう。　煌々ってこれでいいのですかね、それとも、洸々と書いたほうがいいのか、まっ、どっちでもいいですよね。　ハイビームと、雨だったので、ワイパーの使い方も教えておきました。
　本免許のアイリーンに、いまだ仮免の私が教えるのですが、まあね。　ケチ女房も一緒だったのです。　酔っ払いはうるさいと、後部座席に移動させられ、家に着くころには、すっかり寝ていました。　着いたよと、死んではいません、上達したなあ、アイリーン。　ドライバーのお金を頂戴と、買い物をして、アイリーンちゃんの賃金ですか。
　冗談よとアイリーン、当たり前だ、となりますよね。　帰りに、総料理長の タマさん の、ラーメン屋に寄ったことは覚えています。　今朝起きれば、バックでＵターンするときに、屋台に車をぶつけたかもしれないと、アイリーン。　じゃあ何か、タマさんの屋台をぶっ壊してきたのか。　
　まあ、私の記憶にはないし、車の後部にも傷はついてはいませんから、アイリーンの気のせいなのでしょう。　屋台がぶっ壊れていたら、ごめんなさいね、タマさん。

　　　

　日記が途切れ途切れでごめんなさい。　それだけ、酔っている時間が多いということで、理解して下さい。　書くことは、間々あります。　どこから、話をすればいいのでしょう。　そうそう、 タマさん のラーメン屋からでも始めましょう。　オロンガポに用事があり、帰るころには腹も空きます。
　じゃあ、ラーメンでもと、寄らないわけにはいきません。　だいたい私は酔っていますので、そんなには食べれません。　でも、アイリーンは２杯は食べているのではないのですか。　凝った味です。　本体はさっぱりと、好みで、ニンニクやラー油など、好きに味付けを出来ます。
　で、ぶっ壊したと思った屋台は無事でした。　ちょっと寄り、軽食にはいいですよ。　まあ、屋台をぶっ壊されたくらいでは、ビクともしないタマさんです。　１杯２０ペソです。　安いですね。　屋台をぶっ壊さないように、食べて下さいね。　現場で屋台を組み立てるというのですから、総料理長、程ほどにやりましょうね。
　なんども書いていますか、最近は、アイリーンが運転します。　そんなことで、正面から屋台に突っ込んだらごめんなさいね、タマさん。

　 　

　ここ２〜３日、海へ行ったりと、忙しい日が続いています。　明日は、とっつぁんとおっかさんが、ミンダナオに行く日です。　アイリーンが空港まで、朝４時のバスで連れて行くそうです。　本当は、車で送る予定だったのですが、ナンバー制限でマニラには入れないと、ドライバーが言います。　
　まあ、バスで行くしかありません。　酔っ払いのとっつぁんはいいとして、おっかさんが居なくなると、店は完全に人手不足です。　夕方からは、ケチ女房と焼場のおばさんがいますから、問題はないでしょう。　さて、朝から夕方までですが、人を雇ってでもありません。　いる人間でやるしかありません。
　別に、昼間はそんなに忙しくありませんから、なんとかなるでしよう。　明日の朝、一緒に４時に起きて、車でオロンガポまで送ってくれと、アイリーン。　あのねえ、家の前からバスに乗れば、マニラまで真っ直ぐでしょう。　なんで朝の４時に、アッシー君をしなくてはいけないのだ。

　　　　

　予定通り、とっつぁんとおっかさんは、早朝のバスでマニラに向かいました。　アイリーンも一緒です。　観れば、バスの窓には水滴が付いています。　雨ではありません。　窓の内側に付いているのですね。　冷房がガンガンなのでしょう。　アイスクリームも溶けない車内です。　それがフィリピンの夜行バスです。
　店は、ケチ女房が起きて開けていました。　店番がいません。　無人店舗です。　ケチ女房は台所、焼場のおばさんはＢＢＱの仕込み、メイドは洗濯に掃除です。　客が大声で呼べば、店に出て売ります。　ホテルのチンチーンという呼び出しベルか、インターホンを付けるしかないですか。
　ところでリッキーはと見れば、裏庭で大工仕事です。　おい、お前も暇な奴だなあ、そんなことをしていないで、ビールでも飲んで店番でもしていろ。　そうだ、大工仕事は表の庭でやれ。　そうすれば、客が来ても分かるだろう。　まあ、夕方からは通常通りですので、あくせくする必要もありません。
　ネットの相変わらずの不調で、掲示板への返信が出来ていません。　返信文は書いてあります。　調子のいいときに返信致します。


　

　きのうは、プリペイドカードがなくなったのでしょうか、なかなかネットに接続出来ません。　要は、せっかく書いた日記をアップ出来ないということです。　夕方ですが、アイリーンはマニラにいます。　新しいカードと説明書を持って、リッキーやケチ女房に訊きますが分かりません。
　みなしごタリンに、アイリーンに電話して、やり方を訊くようにいいます。　なんだかんだと、２時間後、タリンが自分の携帯にカードをロードして、私のパソコンに送信してくれました。　その前に、近所のサリサリに行けば分かるだろう、と家を出れば、出歩いてはダメだと、連れ戻されます。　かごの中の鳥ですか、私は。
　ネットに繋ぎ、悪戦苦闘すること１時間、スピードが遅いので送信エラーの連続です。　なんとか日記をアップしたころには、もう酔っ払いです。　ぐっすり寝ていると、夜中の１２時にアイリーンが帰ってきて、私を起こします。　カードを頂戴と、もう終わりましたよ。　お土産は、ジョリビーのハンバーガーでした。
　とっつぁんとおっかさんは、無事にミンダナオに着いたそうです。　ミンダナオに着いてから、酒を飲んでいないという、とっつぁんです。　天変地異でも起こるのでしょうか。　ダバオから、また車で４時間ぐらいのところらしいですから、疲れてしまい酒どころではないのでしょうね。　ご苦労様でした。

　今月も末になりました。　朝起きてトイレにでもと思えば、みなしごタリンが、シャワールームを使っています。　じゃあ、表のトイレです。　朝食を食べ、あまりにも散らかっている部屋の掃除をします。　部屋が、ゴミ箱状態です。　物を片付けないのですから当たり前です。
　引き出しの中は、ぐちゃぐちゃで話しになりません。　いらないものは捨てなければダメです。　全部ゴミをぶちまけて、要る物だけを拾います。　私の物以外は、全部ゴミとします。　あとは、アイリーンにでもチェックしてもらい、捨ててもらうしかありません。　写真なんかもありますが、２〜３年も引き出しの中のです。
　だいたい引き出しを開けて、犬が餌を探すように、かき混ぜないと、必要な物は出てきません。　必要な物は１割、残りがゴミの引き出しになっていました。　整理整頓、指差し確認を怠れば、大事故になります。　開けっ放しの衣類のタンス中のには、猫が寝ていることもしばしばです。
　ゴミ箱の部屋とも、今日限りです。　メイドが掃除してくれて、今日は快適な部屋になっています。　疲れるというのか飽きれますよね、本当。