日記 2008年 2月     



トップへ    次の月へ    

2008年2月1日(金) 晴れ晴れ
アパート見学

 今日から2月ですね。 いよいよ夏到来のフィリピンです。 じわじわと暑くなるのでしょう。 海や山や川でバーベキューでもして、1杯飲むと、そんな季節です。
 私の身の振り方ですか、まあ、遊びながら考えればいいでしょう。 考えたところで、なるようにしかなりません。 気楽に、のんびりと構えていれば、そのうちいいこともあるのでしょう。
 今月も、よろしくお願い致します。
   

 きのうは、おっかさんの親戚がスービックにいるので、その周辺の住宅を見に行きました。 場所は、ホワイト・ロックビーチのすぐそばです。 スービックとバリオ・バレットの中間地点ですよね。 治安は良さそうです。
 さっそく親戚のおばさんと、アパートを見学に行きました。 1軒目のアパートは、日本で言うお化け屋敷です。 値段も聞かずに2軒目へ。 2軒目は、貧乏学生でも、もっとマシなところに住んでいるだろう、というアパートです。 
 お金を払っても、こんなところには住みません。 まあいい、おばさんの家に戻り、ビールで喉をうるおします。 近くに一軒屋があるというので、期待をしないで見に行きます。 期待通りの、オンボロ一軒屋で安心しました。
 私が、貧乏だとでも思っているのでしょうか。 このへんで、外人が買った家はないのと聞きます。 すると、いっぱいあると言います。 案内されて見れば、りっぱな豪邸です。 そうそう、こういう家がいいの、と言うと、驚くおばさんです。
 それなら、売りに出している家があるというので、見に行ってみました。 土地100坪のなかに、豪邸が建っています。 外装の一部が大理石で出来ています。 駐車スペースは、車3台は置けるでしょう。
 床は、総大理石張りです。 1階のリビングには、カウンターバーが中央にあります。 寝室は、キングサイズのベッドが楽々と2つ収まっています。 寝室には、バスタブ付きのトイレもあります。 他にバスタブ付きのトイレがあり、フィットネスルームには、マシンが並んでいます。
 2階には、部屋が3つ、バスタブ付きトイレも完備してあります。 豪華絢爛、先程の外人の家など、問題になりません。 外人の平屋の値段が、2.5Mだそうです。 1M約270万円として、670万円ほどですね。
 この家の価格も、値切って2.5Mです。 土地1M、上物1.5Mというところでしょう。 日本で買えば、億はするでしょう。 でも、ここはフィリピンです、安いのか高いのかは分かりませんが、豪邸に間違いはありません。


 
 ビーチまで、徒歩5分、ホワイト・ロックリゾートの裏手、内装工事込みでこの値段、さあ、あなたならどうする。 私ですか、私は、田舎が好きです。


2008年2月2日(土) 晴れ晴れ
ビコール作 レトロフェンス

 きのうの酒のつまみは、茹で蛸です。 リッキーと小間使いのドドンが、イバまで行って仕入れてきたのだそうです。 タコを仕入れに、大の大人が2人で行くかよ、このタコ! ですよね。 それにしても、茹で蛸ってもっと赤いと思いましたが、赤いのは酢蛸でしたかね。
 うまいなあ、なにがうまいって、ワサビ醤油がうまい。 それにしても小さなタコです。 茹でていたら、縮んだのだそうですが、そんなことがあるわけないだろう! 何気なく、ビコール家を見れば、フェンスが完成しています。
 私の部屋の窓を壊して以来、こちらには、寄り付かないビコール一家です。 子供も寄り付かせませんね。 切り枝を立てて、金網を張っただけの、みすぼらしいフェンスです。 家の増築などやめたのですから、好きに使って下さい、とは言ったんですがね。
 まあ、自分から心を閉ざすのも結構、みすぼらしいフェンスでも、いくらか攻撃しづらくなるでしょう。 あんなフェンスじゃ格好が悪いと、家族が言います。 いまある材料で、高いブロック塀を作ってもいいかとリッキーが言います。
 私は、なにもしないと言ったはずです。 いいじゃあないですか、レトロなフェンスで、私は好きですよ。 しばらくは、ビコールのやりたいようにやらせることです。 また、塀の高さが気に入らないと、ぶっ壊しに掛かるのですから。
 とうぶんの間、ビコール家との断絶は続くのでしょう。 こちらが、何もしなければ、むこうも何もしないでしょう。 しばらく、様子を見てみることにします。 



 ラニーが、表にいるマリカーを呼べば、吠えてマリカーを連れて行くビコールワイフです。 もう見ることも少なくなった、ビコールの子供達です。 家の中に閉じこもったまま、1日を過ごしているみたいです。
 きょうも、玄関先で、レトロなフェンスでも眺めながら、1杯やりたいと思います。     
 

2008年2月3日(日) くもり晴れ
ランディーの息子 1才

 きょうは、海辺に住むランディーの長男の、1才の誕生日です。 きのうは、前祝いということで、玄関先で宴会です。 みんなで、ドンチャン騒ぎです。 たまにはいいでしょう。 おっ! レトロなフェンスの外から冷たい視線が。 
 ビコール一家が、指をくわえて見ているだけ、気にしない、ガンガンいきましょう。 自分達から心を閉ざした人間です。 また嫉妬をして、攻撃してくるのでしょうか、それはありません。 攻撃するには、まず自分で作った、レトロなフェンスを壊さなければなりません。
 レトロなフェンスは、心の囲いです。 怒りなど、長続きはしません。 すぐに平常心に戻るのが人間です。 フェンスを壊している間に、バカバカしい、やめたということになります。 そこまで考えて作る、ビコールではありませんよね。
 きょう、誕生日のパーティー会場は、ランディーの住むラワグビーチです。 ここから北に、車で20分くらいのところです。 ビーチといっても、田舎のビーチです。 人など誰もいません。 私のお気に入りのビーチの1つです。
 海は家です。 広い広い家です。 砂浜は、リビングでもあり、キッチンでもあります。 木陰は寝室で、海は、お風呂であり、トイレでもあります。 お前、頭がおかしいぞって、私も今、そう思いました。
 なにせ、飲みすぎの二日酔いですので、ご勘弁下さい。 一応、ランディーの息子のニノン(スポンサー)ですので、きょうは、粗相のないようにしたいと思います。 飲みすぎて、ランディーの家をぶっ壊すんだろうって、やめてくださいよ。
 さあ、飲んで食べて泳ぎますよ。 そのまま溺れちまえって、だから、そういうことは言わないの。 時計は、Gショック、防水ですからね、壊れませんよ。 関係ないだろうって、そりゃあそうですよね。



 きょうは、朝から飲めると思うと、もう嬉しくて、頭が真っ白です。 勝手にやっていろって、はい、きょうは、勝手にやらさせてもらいます。 お〜いアイリーン、まだか!
 

2008年2月4日(月) 晴れ晴れ
天使の笑顔

 きのうは、海辺に住むランディーの息子、ジェームス・・、むずかしい名前を付けるなよランディー! の1才の誕生日でした。 ファースト・バースディーということで、こちらでは盛大にお祝いします。
 ビーチに行く途中、風船と巨大なケーキをプレゼントに買って持って行きます。 風船は名入れの特注の風船です。 現地で膨らますのかなと思ったら、膨らませた風船を持っていくのです。 足はトライシクルです、どうやって持って行くのだ。
 風船は、小間使いのドドンに持たせ、一路ビーチへと向かいます。 この日は、曇り空のビーチでした。 もてなしの料理も、次々に出来上がります。 さあ、宴会です。 曇り空のせいか、海は荒れていました。
 漁から戻るバンカーボートの中には、たくさんの魚がいます。 トビウオですね。 少し買って、焼いて食べましたが、脂がのっていないのかパサパサしています。 いや、その前に、脂っこい料理をたらふく食べたせいでしょうね。
 兄弟の誕生日だというのに、ビコール一家は、出席しません。 アイリーンが、残り物のスパゲティやケーキをお土産に、ビコール家に持参しました。 フェンス越しに、ワイフに渡すと、毒は入っていないだろうな、と言います。
 毒はお前だろう、毒に毒を食べさせたら、中和してしまうではないか。 素直に、ありがとうも言えないワイフです。 







 巨大ケーキは、ラニーからのプレゼントです。 ケーキのお値段は、500ペソです。 残念ながら、ラニーは、家で爆睡していて不参加でした。
 きょうは、玄関先で、おとなしくビールでも飲んで過ごします。 
  

2008年2月5日(火) 晴れ晴れ
ビコール作 レトロな扉

 きのうは、玄関先で1人で飲みながら、空を見上げていました。 何もすることがなく、ボーっとしていました。 隣のサリサリのマンゴの大木を見れば、無数の花のつぼみが生っています。 1つ1つに、マンゴの実が生るのでしょうか。
 枝から垂れ下がるマンゴを見れるのも、もうすぐです。 フルーツがたくさんの、夏の季節の始まりです。 2本目のビールを買ってくると、ビコールの家から、トントントンと音がします。 ワイフが、レトロなフェンスに扉を取り付けているのです。
 これまたレトロな扉です。 竹で出来た扉です。 ビコールが、せっせと作った物でしょう。 人の家はぶっ壊しておいて、自分の家には、さっさと囲いをするのですから、いい身勝手な奴らです。 だいたい、フェンスや扉が必要な家ですか。
 何もないオンボロハウスに、泥棒に入るバカもいないでしょう。 凶暴な一家の家を、破壊する奴も、もちろんいないでしょう。 かっぱらってきたものを、かっぱらわれないようにフェンスや扉を作ったのでしょうか。
 隣に、親や兄弟がいるのに、貝のように閉じこもった一家です。 外敵から身を守るために、砂の中に潜る速さは天下一品の、アオヤギのようです。 アオヤギを別名、バカ貝といいます。 強風に弱く、砂浜に打ち上げられれば、空にポカンと、口を半開きにするのだそうです。
 玄関先に積んであるセメントは、農場の仔豚2匹と交換しました。 セメントは、1ヶ月もすれば、水分を吸い込んで固まってしまいますので、早く処分しなくてはなりませんでした。 あと、ブロックを片付ければ、物に関しては終了です。
 ブロックは、海辺に住むランディーが、家を増築していますので、そこで使ってもらえれば、上等かなと思っています。 



 きょう、ラニーの恋人の台湾人のチェンが、マニラに到着します。 お2人は、オロンガポで1泊して、明日には、この家に来る予定です。 まあ、何もないことを祈るだけですよね。 ますますレトロになる、家の周辺を眺めれば、チェンもきっと驚くことでしょう。
 さて、きょうも玄関先で、とばっちりがこないように、空にポカンと口を開けて、おとなしく飲むことにします。
 

2008年2月6日(水) 晴れ晴れ
ひとり泣くマリカー

 いつものように、玄関先で飲んでいると、近所のおばさんが2人遊びにきます。 おばさんと話をしてもしょうがないので、ビコールハウスの門扉 (もんぴ) に行き、眺めていました。 すると、トイチの金貸しが、ビコール家にバイクで集金です。
 日掛けの金貸しなので、毎日集金にきます。 毎日、私とは、顔を合わせていますので、もう挨拶をするほどの顔なじみです。 ちょうどビコールワイフは留守でしたので、私の玄関先にきて、むだ話をします。
 金貸しは、インド人です。 もう25年も、こちらに住んでいると言います。 それで、ワイフにいくら貸しているのかと聞くと、25,000ペソだと言います。 25,000ペソといえば大金です。 こちらの公務員の、3ヶ月分の給料に匹敵します。 
 10日で1割の金利です。 2,500ペソですか、1日、金利だけで250ペソの支払いです。 農作業を、朝から晩までやって、150ペソの賃金の田舎ですよ。 払えるわけがありません。 どこにでもあるのですね、過剰貸付ってやつは。
 どこの国でも、出資法というものがあり、上限金利は定められています。 この国は、いくらなのか、借金と無縁の私には分かりませんが、あこぎな商売、それが金貸しです。 その金貸しに、貸付金がなくなったら貸してやってもいいぞ、と言う私は、もっとあこぎなのでしょうね。
 借金取りが帰ったあと、マリカーが、家の中で泣いています。 これはかわいそうだと、おばさん達が、マリカーを救出に走ります。 借金取りがくる時間には、子供を放っぽり出して逃げ廻るワイフです。 愛情のかけらもありません。
 夕方から、ひと眠りして、夜の部が始まります。 みんなで、玄関先で酒を飲んでいたら、あらら、ビコールが、酔っ払って帰ってきましたよ。 レトロな扉を開けて、こちらを眺めています。 何かするのかな、緊張の一瞬です。
 酔っ払いのビコール君、いやがらせなのか、フェンス越しに、こちらに向けて小便をしましたよ。 小便をしてすっきりしたのか、そのまま家の中に消えていきました。 根性があるんだかないんだか、暴れてみろビコール!



 さて、きょうは、台湾からチェンが来ますね。 お土産が、楽しみですよね。 メイド・イン・チャイナですからね、食料品はやめてほしいですよね。
 玄関先で飲みながら、お土産を待ちましょう。
 

2008年2月7日(木) 晴れ晴れ
台湾の客人

 きのうは、 料亭「たま」のご主人 が、遊びにきてくれました。 別亭というのか、離れを建設中なのですが、豪華にしすぎたために、資金不足で一事中止にしたそうです。 セメントをこねる砂が足りないので、少しもらいにきましたという話です。
 玄関先で、飲んで食べていると、台湾人のチェンとラニーの到着です。 風邪をひいて、調子の悪いチェンですが、玄関先に出てきてくれて、話が始まります。 タマさんも私も、英語が分かりませんので、漢字で筆談だということになりました。
 ところが、こんどは漢字が書けません。 台湾のわんって、どう書くんだっけって、ワンだから、1でいいんじゃないかって、もうやめましょうねタマさん。 英語の単語を並べたて、器用に喋るタマさんですが、時折り、タガログ語も混じります。
 そんなことで、長旅でお疲れのところを、気持ちよく付き合ってくれたチェンでした。 晩飯は、おかゆです。 チェンが、風邪なので、私も一緒におかゆなのだそうです。 まあ、酒を飲んだあとなので、おいしく頂きましたが、毎日、流動食では、夏を乗り切れません。
 今朝起きて、なにか足りないなあ、なんだろうな、あっ! お土産です。 お土産をもらっていません。 アイリーンに、お土産はなんだった、と聞くと、なんにもないよと、そっけのない返事です。 なにもないって、ああそうですか、そうですよね。
 冗談で、毒入り殺人餃子でも、持ってくるのかなと思いましたが、それもないようです。 お土産の習慣のない国なのでしょうか、そう思うしかありません。



 いや、お土産がありました。 中国風邪のサーズです。 感染予防には、身体をアルコール浸けにするのが1番でしょう。 玄関先で、アルコールを、口から身体に注ぎ込まなければなりません。 つらいけれども、しょうがありませんよね。


2008年2月8日(金) 晴れ晴れ
マリカーの笑顔

 きのうは、午後からアイリーンが、オロンガポへ両替と買い物でお出かけです。 ラニーには、チェンがいます。 ケチ女房は、先日ラニーと、チェンを迎えにマニラに行ったばかりです。 そんなことで、荷物持ちには、近所のおばさんが、抜擢 (ばってき) されました。
 いってらっしゃいお買い物、と見送ったあと、玄関先でビールを飲んでいました。 するとチェンが、むずかしい本を持って玄関先にきます。 株式の本ですね。 この下げ相場に、株を抱えて四苦八苦しているみたいです。
 この前来たときに、相場は下げると言ってあげたのですが、ナンピンを入れて買い下がっているとのことです。 元値に戻るまでには、5〜10年は要するでしょう。 いろいろと質問をしてきますが、損も儲けも自己責任です。 損切りを出来ないのであれば、上昇に転じるまで待つしかないでしょう。
 そんなことを話していると、ラニーが、ピザを焼いて持ってきてくれました。 レトロなフェンスの向こうから、指をくわえた、マリカーとワイフが、覗いています。 ワイフはともかく、マリカーが不憫 (ふびん) です。
 ラニーが、マリカーに、一切れのピザを持って与えます。 恥ずかしそうなビコールワイフですが、なにも言いません。 おいしそうに、ピザを頬張るマリカーです。 よかったね、マリカー。 さて、席に戻り、ピザでもと思ったら、すべてが、ラニーの腹の中に・・
 そのうち夜になり、玄関先でみんなで宴会です。 アイリーンも買い物から戻り楽しんでいると、ビコールが、トライシクルで帰ってきます。 面白くないのでしょうね、思いっきりスロットルを吹かし、5分も爆音を轟かせます。
 それはいいのですけれど、自分の家に、子供が寝ているのだろう。 誰に嫌がらせをしているのか、バカはバカなりなのでしょう。



 きょうは、ラニーの息子、オロンガポにいるデッカチ君の誕生日だそうです。 みんなで行くのでしょうか。 私は、デッカチ君が嫌いなので行きません。 っていうか、面倒くさいですよね。 出不精ですからね。
 お昼寝でもして、のんびりして、玄関先でチェンに絡みたいと思います。
 

2008年2月9日(土) 晴れ晴れ
夢の前の現実

 小学生のぶんざいで、停学になったデッカチ君、停学の理由は、絞殺未遂です。 そんなバカにも、誕生日は来るらしく、ラニーとアイリーンが、誕生日のお祝いに、オロンガポまで行くことになりました。
 デッカチ君は、ラニーの息子です。 ここに住んでいる、娘ガキも、ラニーの子供です。 前夫と別れ、デッカチ君は前夫が、娘ガキはラニーが、それぞれ引き取りました。 そんな、デッカチ君の誕生日なのです。
 わがまま三昧の、デッカチ君です。 オンボロアパートに住みながらも、パーティーは盛大にやりたいみたいです。 ジョリビーが大好きで、ジョリビーを貸し切りで、パーティーをやると言ったみたいですが、いかんせん、先立つものがありません。
 まあ、貧乏人のこせがれなわけですから、それなりにやるしかありません。 プライドと貧弱なパーティーとのギャップに、はたして耐えられるのでしょうか、犯罪者デッカチ君。 そんなことで、ラニーとアイリーンを見送りに、玄関先に出ました。
 玄関先の入り口に、門が半分出来上がっています。 誰が、お金を払って作っているのでしょう、関係ありません、やりたいようにやればいいだけです。 私は、ビールを買って、台湾人のチェンを相手に飲み始めます。
 話し相手がいれば、お酒もすすみます。 いつの間にか、ビールがジンになり、職人相手に宴会が始まります。 リッキーが、ギターを持ち出し、カラオケ大会が始まるころには、私は、酔いつぶれて床の中です。
 深夜までの、カラオケです。 うるさくて、たびたび目を覚まします。 目を覚ませば、娘ガキが、私のベッドに寝ています。 寝相 (ねぞう) が悪い娘ガキです。 ロクに寝られずに、朝を迎えます。
 いま何がほしいと言われれば、熟睡という言葉です。



 デッカチ君の、オンボロアパートでのパーティーは、ケーキだけは立派だったそうです。 しょせん、ケーキ止まりのパーティーです。 ジョリビーなんて、夢の夢、それがデッカチ君の現実です。
 さて、寝不足です。 寝ますよ、ラニーのように、爆睡しないと身体が持ちません。 おやすみなさい!   
  

2008年2月10日(日) 晴れ晴れ
軽業師 カロイ

 なんか最近、朝飯の出るのが、遅いんですよね。 何をしているのかなと、覗いてみれば、ブタに餌をやっているのですね。 私の餌よりも、ブタの餌が先ですか。 居候の身で、早く飯にしろ! なんて言えませんからね。
 もっと悲惨なのは、台湾人のチェンです。 爆睡家のラニーは、朝寝坊です。 ご飯の匂いがするまでは、けっして起きることはありません。 私よりも、数時間遅い朝食を、チェンは食べていると思います。
 それもきょうでお終いです。 明日、チェンは、台湾へ戻ります。 きょう、ラニーとマニラまで行くのではないでしょうか。 娘ガキも、朝から、マニラに行くんだと騒いでいますが、明日は、学校です。
 それに、最後の晩に娘がいたら、じゃまですよね。 連れて行ってくれれば静かになり、私は助かりますが、連れてはいかないでしょう。 すると、娘は大泣きをして、私の部屋を破壊するという、単純なシナリオとなるわけです。
 庭の門扉が、完成に近づいています。 木枠を取り外して、色を塗れば出来上がりでしょう。 塀が低いような気もしますが、高くするのでしょうか。 乗り越えられる塀では、役に立たないですからね。
 こんなことを書いていると、隣の長男のカロイが、この家の敷地内から、塀を乗り越えて外へ出て行きます。 リッキーに、カロイが出て行ったぞと話すと、さっそく、かっぱらわれたものはないかと、チェックします。
 あれがないから、かっぱらって来いと言われ、敷地内に侵入したのでしょう。 それしか考えられませんよね。 カロイの意思では、侵入など出来ません。 後ろで糸引く、黒い影が見え隠れします。



 そのうち、また事件が起こるのでしょうね。 どうせ起こる事件であれば、楽しまなければなりません。 きょうは、玄関先で、賊の侵入の警戒にあたります。 ガキの賊なら、ひっ捕らえ、大人の賊なら、即逃げる作戦でいきましょう。 
 

2008年2月11日(月) 晴れ晴れ
おっかさんの発案

 きのうは、台湾人のチェンとお別れです。 本日の飛行機に乗るために、きのうマニラへと向かいました。 ラニーと娘ガキが一緒です。 娘ガキは、本日学校なのですが、学校よりも、マニラがいいに決まっています。
 ラニーとチェンの最後の夜に、娘ガキが、ホテルのベッドで、川の字のまん中に寝ているわけです。 デパートに行けば、おもちゃ売り場で、あれも欲しい、これも欲しい、全部欲しいエ〜ンと泣いているはずです。 
 最後のお別れのロマンチックな夜を、見事にぶっ壊された、ラニーとチェンなはずです。 まさか、ここまでのワルとは知らず、マニラに連れて行ったチェンでしょう。 きっと飛行機の中で、悔やんでいるに違いありません。
 きのう、娘ガキがいなくて、静かに過ごせるぞと思ったら、ランディーの娘、2人が、私の部屋を掻き混ぜます。 チビですので、なにを言っても聞きません。 私が、玄関先に出るしかありません。 ビールを飲んで、ひさしぶりに裏庭に行ってみました。
 なんか、すごい鉄筋があります。 なにを作るのかと聞けば、バーベキューハウスを作るのだと言います。 おっかさんの発案だと言います。 ふうん、で、お金は? セメントやブロックは、もうありませんよ。
 資材は、ラニーがお金を出すのだそうです。 結局は、チェンのお金でしょう。 ならば、好きにやって下さい。 私はタッチしませんよ。 バーベキューハウスと言ったって、裏庭の調理場でしょうね。 懲りずによくやりますよね。



 きょうは、建国記念日で、日本は祭日なのですね。 寒いと思いますので、自宅で過ごす人が多いのでしょうね。 私は、ラニーと娘ガキが戻るまで、きょうこそ、のんびりと過ごしたいと思います。   
   

2008年2月12日(火) 晴れ晴れ
初めてのお土産

 めずらしく冷房バスが、向かいのサリサリの前に止まります。 そうそう、そのサリサリに先日、200ペソ札を持って、ジンとビールを買いに行ったら、100ペソ札分のお釣りしかよこしません。 200ペソ支払ったっただろうと、強い口調で言ってやりました。
 騙すなら、お前らと同じ計算の出来ない、バカなフィリピン人を騙せよ、このバカ! 文句を言ったら、すぐに100ペソを出しましたから、明らかな確信犯です。 あっ、それで、お金持ちしか乗らない、冷房バスから降りてきたのは、ラニーと娘ガキです。
 マニラから、戻って来たのですね。 門を開けてと言います。 押せば開くだろう、それより、お土産は持ってきたんだろうな。 お土産で膨らんだと思われる、カバンを開ければ、スナック菓子が詰まっています。
 なんだよ、マニラまで行って、スナック菓子のお土産はないだろう。 スナック菓子の名前が、テンプラときましたか。 テンプラなのに、袋の写真は、エビフライではないですか。 味は、カッパえびせんです。
 気が利かないというのか、ケチというのか、台湾人のチェンから、台湾ドルをたくさん貰ったのだろう。 なんで、にぎり寿司くらい買ってこれないのだ。 しょうがありません、ブタの餌のようなテンプラをつまみに、ビールを飲みます。
 裏庭のブタも、大きくなってきました。 あと1ヶ月で出荷です。 売却先は市場です。 いままで、売れなかったことは、なかったそうですので、今後も、売れないということはないのでしょう。 



 きょうは、午前中読書をして、眠くなったら昼寝です。 きのう、寝酒に飲んだジンが、まだ効いています。 汗をかいて寝れば、酒も抜けるでしょう。
  

2008年2月13日(水) 晴れ晴れ
バーベキューハウス中止

 きのうの朝、リッキーが、トライシクルにセメント袋を積んで、裏庭へと運びます。 バーベキューハウスを作るためのセメントです。 バーベキューハウスの資材は、ラニーが提供することになっています。
 昼に、作業は中止されました。 セメントがなくなって、作業が出来ないのです。 じゃあ、セメントを買ってくればいいのですが、ラニーが、もうお金がないと言います。 発案者は、おっかさんだから、お金を出すのはおっかさんだと言います。
 おっかさんに、お金があろうはずもありません。 アイリーンが、セメントを買ってもいいかと私に聞きます。 なんで、とばっちりが私にくるのだ。 もちろんダメです、出資者は決まっているのだろう、ラニーの気が変わるまで待ちなさい。
 作業中止となれば、大工は要りません。 大工を帰すために、送別会が行われます。 酒代くらいは、私が出しましょう。 早く酔っ払うように、お酒はジンです。 玄関先で、これでもかと飲んで、酔っ払います。
 中途半端に終ったバーベキューハウス作りです。 計画性がまったくありません。 それとも、あとは私がお金を出すとでも思い、始めたのでしょうか。 門扉にしたって、色を塗るわけでもなし、カギも付いていないから、表から開きますよ。
 ラニーが、バーベキューハウスに投資したのは、セメント5袋だけ、それであとは、お金がないですからね。 そんなことなら、最初からやらなければいいんですがね。 まあ、それがあるから、毎日楽しく暮らせるわけです。



 飲み疲れです。 きょうは、少し酒を控えます。 まずは、昼寝をして、体力の回復からですね。 
 

2008年2月14日(木) 晴れ晴れ
ミナミの帝王

 朝から、ハッピーバレンタインと、陽気なアイリーン。 チョコレートを買うから、1万円頂戴って、なんなんだ。 物をどこに置いたのかも、すぐに忘れる人間が、お金になる日や、タダ飯が食える日だけは、きっちりと覚えているのです。
 きのうは、午後から、玄関先でビールを飲んでいました。 体調がすぐれないので、2本飲んで、シャワーを浴びて、寝ようとしました。 シャワーを浴びていると、アイリーンが、なにか言っています。 なに、お客さんが来ただと。
 玄関先に出てみると、そこには、 サーファーのSATORUさん がいます。 高波に乗った帰りに、寄ってみたと言います。 ならば飲みましょう。 飲めば体調も治ります。 いつものように、バカ話をして過ごします。
 なんだかんだと、暗くなるまで飲んで、SATORUさんは、帰って行きました。 そのあと、なぜか隣街の、銀行員がやってきました。 近所の、サリサリのおばさんも一緒です。 話を聞けば、アイリーンが、そのおばさんに、お金を貸しているとのことです。
 金額は、7千ペソです。 もちろん高利です。 担保は、土地の権利証です。 金利を払えなくなったおばさんは、銀行に相談に行ったわけです。 土地を担保に、銀行からお金を借りて、アイリーンに、全額返済するということです。
 銀行から、おばさんが借りるお金は、2万ペソだそうです。 そんな話をしているときに、私が、おたくの銀行に、100万ペソ預けたら、金利はどのくらいだと聞きました。 そうしたら、答える前に、名刺を出す銀行員です。
 まさか酒は飲まないだろうと、ビールを出したところ、これが、飲むんですね。 銀行員にすれば、おばさんの2万ペソより、新規の100万ペソですよね。 マネージャーと名刺にはありましたから、支店長クラスなのでしょう。
 ペソでの預金になります。 金利は、年5.3パーセントだそうです。 もし、銀行が倒産すれば、保証は日本円で20万ほどです。 カードもキャッシュディスペンサーもない、田舎の銀行、誰が預けるかですよね。



 きのうも、飲みすぎてしまいました。 きょうこそは、酒を控えたいと思っていますが、はたしてどうなりますか。
 

2008年2月15日(金) 晴れ晴れ
リッキー刑事 殉職か

 きのうは、バレンタインデーということで、朝からアイリーンが、ピザを買いにオロンガポまで出かけました。 リッキーとケチ女房も、買い物があるらしく、みんなで出かけたみたいです。 アイリーンは、ピザを買うだけなので、とんぼ返りで戻ります。
 そのあいだラニーは、近所の市場へ、フルーツを買いに出かけます。 グレープ、パイン、マンゴ、オレンジなどと言葉を並べ、なにか食べたいフルーツは、と聞くので、オレンジでいいと答えます。 市場から戻ると、ハッピーバレンタインと、コーヒーに蒸しまんじゅう、サンキストのオレンジが丸ごと、お盆に載って出てきました。
 丸ごとのオレンジも、めずらしいですよね。 こんな硬い皮のものを、むいて食べろというのでしょうか。 まあ、気持ちですから、いいとしましょう。 そのうちアイリーンが、ピザを抱えて帰ってきました。
 ピザも食べ終えて、玄関先で飲んでいると、アイリーンが、マンゴが食べたいよと、泣きっ面で言います。 ラニーが、1人で、マンゴをぜんぶ食べてしまったらしいのです。 マンゴを買ってくると、市場に出かけるアイリーンです。
 アイリーンが、市場に行っている間に、債務者のサリサリのおばさんがやって来ました。 しばらくして、アイリーンが戻ります。 せっかく買ってきたマンゴも食べずに、土地の権利証を持って、おばさんと銀行に向かうアイリーンです。
 また1人になり、玄関先で飲んでいると、ラニーが、血相を変えて私のところへきます。 リッキーとケチ女房が、買い物をしている、オロンガポのシティ・モールに、爆弾が仕掛けられたというのです。 中の客や従業員全員が、モールから非難です。
 荷物を預けたまま非難した、リッキーとケチ女房です。 ふたたび入れるのを、待つしかありません。 しかしモールはそのままクローズされたようです。 夜遅くに、手ぶらで戻って来た、リッキーとケチ女房でした。



 モールの中は、警官や、警察犬のポチやコロで、爆弾探しだそうです。 モールは、きょうも閉鎖なのでしょうか、気持ち悪くて行けませんよね。 
    

2008年2月16日(土) くもり晴れ
本物の16才

 銀行から借金をして、アイリーンにお金を返した、近所のサリサリのおばさんの娘が、玄関先にやってきました。 年は16才です。 ダンスパーティーがあるので、お化粧をしてほしいと、やってきたのです。
 化粧道具一式を用意して、娘の家に向かう、アイリーンとラニーです。 化粧をしてやり、ドレスに着替えさせ、娘を送り出したアイリーンとラニーが戻ってきます。 夕飯を食べて、ぐっすり眠っていると、バーティーに行くよと起こされます。
 なんだ、もう夜の8時だぞ。 ダンスパーティーは、市場の向かいの、学校の校庭で行われるそうです。 行きたくないけれど、しょうがありません。 リッキーのトライシクルに、みんなで乗り込み出かけることになりました。
 家の前のハイウェイを、Uターンしようとしたポンコツトライシクルが、道路のまん中でエンストしてしまいました。 危ないので、さっさと降りて、非難します。 しばらく待っても、直りそうもないポンコツバイクです。
 違うトライシクルを拾い、会場へと向かいました。 会場に着けば、賑やかなのですが、ただの社交ダンスですから盛り上がりません。 30分もいたでしょうか、早々に家に帰ってきました。 リッキーは、まだ修理をしています。
 家に戻り、玄関先でビールを飲んでいたら、とっつぁんが帰ってきました。 手には、トマトを抱えています。 農場から、もいできたトマトでしょう。 プチトマトのように、小粒です。 きょう、食べてみたいと思います。



 風邪をひいてしまいました。 夜、人混みの中を歩いたのが、いけなかったのでしょう。 きょうは、寝て過ごしたいと思います。  
  

2008年2月17日(日) くもり晴れ
天麩羅にはケチャップ

 きのうの昼頃から、ネットに接続できなくなりました。 今朝も、ピクリとも動きませんから、きょうも通じないのでしょう。 そんなことで、更新が遅れることになります。 きょうは、簡単に書いてお終いにしますね。
 きのう、玄関先でビールを飲んでいると、アイリーンが、少し野菜を食べないとだめよと、ボールに入れた野菜を持ってきて切り始めます。 カボチャにナスにオクラですか、ごった煮にして、ご飯にぶっかけて食べるのが、フィリピンスタイルです。
 私は、どうも苦手なので、少し野菜をもらい、天麩羅を作ることにしました。 家族も、うまければ食べるのだろうと思い、少し多めに作りました。 天つゆをつけて食べればいいのでしょうが、こいつらに、天つゆの上品な味が、分かるわけがありません。
 塩で上等でしょう。 あと、ケチャップも用意させました。 ケチャップは、なかなか天麩羅に合いますよ。 なにをつけて食べてもいいのです。 日本では、天つゆだからと、押し付ければ、彼らは食べませんからね。
 天麩羅は、好評でした。 すぐにお皿が、カラッポになりました。 娘ガキは、晩飯のおかずにと、天麩羅を3つ4つ確保する始末です。 食べたあとは、玄関先でビールです。 なんか、静かです。 なんだろう、どうしたのだろう。
 なにっ、ビコール一家が失踪しただと! 



 さて、大変な展開になってきました。 なにがあったのか、ビコール一家。 きょうは、ビコール一家失踪のお祝いです。 みんなでビーチに行って、バーベキューで盛り上がりましょう。 


2008年2月18日(月) 晴れ晴れ
ビコール一家の移転先

 きょうもネットが、繋がりません。 きのう、ビコール一家失踪お祝いパーティーを、ランディーの住む、ラワグビーチで行いました。 帰ってきたら、ネットに繋がっているので、日記だけアップして、玄関先でビールを飲みました。
 部屋に戻ると、また繋がっていません。 そのまま、今朝まで不通です。 きょうも、繋がるのかどうか分かりませんが、繋がり次第アップいたします。 掲示板への返信や、メールの返信が遅れていますが、ご了承下さい。
 さて、失踪したビコール一家ですが、どこに行ったのでしょう。 アイリーンに聞けば、ここに住むのが嫌なので、自分の農場に小屋を建てて、そこに住むのだそうです。 理由は、それだけではないでしょう。 
 数々の悪事を、世間が放っておくわけもありません。 体裁が悪くなったのでしょうか。 それとも、借金で、夜逃げでもしたのでしょうか。 考えられること、すべてが当てはまる一家です。 まあ、いなくなったのですから、めでたしめでたしですよね。
 お祝いに、海辺に住むランディーの家で、バーベキューです。 ランディーの家に着くと、うおぉ、家が破壊されています。 なんということでしょう、ここにまで魔の手が。 話を聞けば、ビコールに壊される前に壊したのだとか。
 そんなことは、ありません。 家を新築するので、解体したのだということです。 よく、そんなお金が、あるものです。 ブロック造りの家でしょう、ならば、今の家でじゅうぶんではないのですか、と言いたくなりましたが、それを言ってはお終いですよね。





 きょうは、ネットが繋がるのを待つしかありません。 ネットがあれば、多少は暇をつぶせるのですが、まあ、昼寝でもして、のんびりするしかありません。 


2008年2月19日(火) くもり晴れ
リッキーの置き土産

 きのう、リッキーとケチ女房は、ケチ女房の実家のある、魔境の地、アブラへと旅立ちました。 この田舎から、バスで2時間南下して、そこから、さらに12時間バスで北上したところが、秘境のアブラです。
 きのうの夜、10時に出かけましたから、到着は、きょうのお昼という、とんでもない旅です。 標高、1,500メートル以上の山脈の中に、実家はあります。 極寒の地です。 極寒のために、樹木が生長できない地域です。 フィリピンのツンドラ地帯です。
 珍獣や怪鳥を捕まえては、食料にしているのでしょう。 実家から市場までは、ジープで1時間だそうです。 朝、ジープに乗り、買い物をして、昼にジープに乗って戻ります。 1日に、その1往復しかありません。 帰りのジープに乗り遅れれば、それは凍死を意味します。
 なぜ、アブラへ行ったのかといえば、愛人のところには頻繁に行くリッキーです。 ケチ女房が、私の実家にも来てよと怒りますよね、それで、渋々出かけたと、ただそれだけなのです。 極寒の地で、精神の修行でもしてきなさい、リッキー。
 ビコール一家も、リッキー夫婦もいなくなり、清々とした日々が始まります。 なぜか玄関先の壁に、姿見の鏡を取り付けていったリッキーです。 寒さに震えて凍(こご)え死んだら、そこから化けて出てくるつもりなのでしょうか。
 ふつう、そんなところに絶対、鏡なんか付けませんよね。 鏡に誘われたのか、タカリババアがやってきました。 この日は、酸っぱい木の実のキャンディーを持ってきました。 5つで25ペソと、訳の分からないことを言っています。
 妖術の鏡は、妖怪のラニーに封印してもらうしかありません。 なんとも、気持ちの悪い鏡を取り付けていったものです。



 きょうから、静かな毎日を期待できます。 でも、気は抜けません。 くつろぎの玄関先には、呪いの鏡があります。 どんな災(わざわ)いを呼び込むかもしれません。 いつでも逃げられるように、屈伸運動をしてから、玄関先でくつろぎます。     
  

2008年2月20日(水) 晴れ晴れ
静寂の日々

 きのうは、静かな1日でした。 リビングには、おっかさんしかいません。 ラニーは、食べるとき以外は爆睡です。 それでも、けっこうラニーの姿を見かけましたから、1日に10食は食べているのでしょう。
 家の中に男はといえば、逃げ専門の私しかいませんので、門扉は固く閉ざされています。 門扉が開くのは、私がビールを買いに行くときだけです。 番犬も暇なのか、吠えることもなく昼寝をしています。 のどかな1日です。
 リッキーのケチ女房の実家ですが、バスで14時間も掛かり到着すると書きましたが、まだそこは入り口だったのです。 バスの終点は、確かに魔境の地、アブラです。 しかし、そこから先がまだあったのです。
 やっとの思いでバスを降り、そこからケチ女房の実家まで、ジープで山を登って行くのだそうです。 道なき道を、ひたすら走ること4時間です。 アブラで標高1,500メートルですから、ケチ女房の実家は、標高2,000メートル以上にはなるのでしょう。
 マニラから日本まで4時間、アブラからケチ女房の実家まで4時間、なんという文明力の差なのでしょう。 なにを求めて、ケチ女房の先祖は高山に棲(す)んだのか、桃源郷でも創ろうと夢をみたのでしょうか、その子孫が、ケチ女房です。 その夫が、リッキーです。
 暇なら、ブタに餌をやってよ、とアイリーンが言います。 暇ではありませんよ、いろいろと考えごとがあるのです。 ロクなことを考えていないのでしょうと、仰る通りです。 分かりました、やればいいんでしょう、ブタ小屋の掃除と餌ですね。



 きょうは、海辺に住むランディーの子供がきていますので、少しは賑やかになるのでしょうか。 気が向いたら、表にでも出て、少し歩いてみようかなと思っています。 さあ、暇な1日の始まりです。  
   

2008年2月21日(木) くもり晴れ
女の心模様

 男と女について、少し書いてみましょうか。 なんかの本に書いてあったことです。 男は、自分の女であれば、全体に強い執着をするそうです。 執着は嫉妬となり、女の一挙一動が気になるようになります。 これは、女が信頼できないことを、分かっているからなのだそうです。
 女はといえば、基本的に、自分の男に、執着や嫉妬はないそうです。 女が執着するのはお金であり、嫉妬をするのは虚栄にあるのだそうです。 女にとって男は、生きるための手段であり、それ以上のものではないらしいのです。
 いまより、いい生活ができれば移り、そして、また移るのが女らしいのです。 女は、新しい男に、同じように仕えます。 というようなことが書いてありました。 よく、お金がなくなればお終いだよ、と言われるのは、女のこういう性格からきているのかもしれませんよね。
 きのうは、海辺に住むランディーが、次女と長男を連れてやってきました。 家を新築するので、子供達は邪魔なのでしょう。 でも、家を建てるのには、お金が掛かります。 ブロックを積み重ねるだけの家でしょうから、それなりなのでしょうが。
 今朝も、ランディーと子供達がやってきました。 おや、女房も一緒です。 話を聞けば、これからお金の工面に、バターンまで行くのだそうです。 銀行にでも行くのかな、と思ったら、共済組合に行くとのことです。
 そういえば、ランディーの女房は、学校の先生です。 それで、共済組合にお金の工面に行くのですね。 5万ペソくらい借りるそうです。 返済は、月3,000ペソの2年払いというところでしょうか。 りっぱな家を建てて下さいね。



 フィリピン女性は、嫉妬深いといいますが、あなたが浮気をしたとして、別にあなたに嫉妬をして、怒っているわけではないですからね。 自分の執着であるお金と、虚栄、見栄とでもいいましょうか、それが他の女に盗られることに対して、嫉妬して怒っているだけですよ。
 くれぐれも、俺を愛しているから嫉妬しているんだなんて、夢にも思わないことです。 彼女が大事なのは、あなたのお金と、そのお金で出来る虚栄なのですからね。 もっと、お金のある人が出現すれば、そちらに乗り換える、それが女、女の本質です。
 きょうは、なにかあるのかアイリーン! えっ、なにもない、そういうことだそうです。


2008年2月22日(金) くもり晴れ
ひょっこりひょうたん島

 全国の農園ファンのみなさま、お待たせいたしました。 きのうは、とっつぁんの親戚が売りに出している、農園を見学に行ってきました。 親戚といっても、もう90才のおばあさんです。 土地など必要もなくなったとのことです。
 近くに、川が流れていて、その水が、土地の周りを囲んでいます。 湖みたいなその池には、テラピアやバゴスなどを養殖しています。 中心部の深さは、2メートル程だといいます。 水はきれいです。 とっつぁんが、泳いでいました。
 土地は、端から端まで、歩けば10分は掛かる、広大なものです。 私の家から、海方面にトライシクルで5分走ったところです。 そこから海までは、徒歩で5分程でしょうか。 50年物の、フルーツの大木が、そこかしこに生っています。
 カソイ(カシューナッツ)、マンゴ、スターフルーツ、サンパウロ、グァバなどなど、なんでもあります。 カソイの木ひとつにしても、10本以上の大木があります。 管理は、とっつぁんがしています。 買い手が見つかれば、掃除をして引き渡すだけだそうです。
 それでは、農園を少し見て下さい。







 歩いて10分の長い島の両端が、すべて養殖場です。 農園業と養殖で、生活は保障されます。 養殖は、3ヶ月で1サイクルです。 うまくやれば、2年で土地代が回収できるとか、ほんとうでしょうかね。
 そんなことで、暇をつぶさせてもらった、きのうでした。 酔っ払って食べたものは、犬だったのでしょうが、ヤギと思うしかありません。 アイリーンは、おいしい煮込みを、ひと口も食べませんでした。
 きょうも、昼寝からスタートしたいと思います。
 

2008年2月23日(土) 晴れ晴れ

 午前4時、あろうことか、バカガキ所有の、鍵付き目覚まし貯金箱に内臓されている、目覚まし時計が、けたたましく鳴りました。 なにごとだ、アイリーン警部。 早く鍵を開けて、目覚まし時計を止めなさい。
 なにっ、鍵がないだと。 バカガキは、どこに寝ている、ラニーの部屋か。 だったら、ラニーの部屋へ、目覚まし時計をぶん投げてきなさい。 そんなことで、午前4時に叩き起こされてしまいました。 ウトウトと朝まで、もう熟睡はできません。
 きょうは、ラニーの誕生日なので、早起きをして、買い物に行こうとしたらしいのです。 行くのはいいのですけれど、目覚まし時計は、自分の枕元に置きましょうね。 それに、午前4時では、魚屋しかやっていないでしょう。
 バカはさておき、きのう、ひさしぶりにマリカーが、私の部屋へやってきました。 ビコール一家が、戻って来たわけではないのですが、たまに、洗濯をしにきたり、必要なものを取りに帰ってきます。
 マリカーには、ビスケットとキャンディをあげました。 農場にいるせいか、なんか肌の色が黒くなったマリカーです。 たまに私と会ったせいか、恥ずかしいのでしょう、ひと言もしゃべらず、トコトコと部屋を出て行くマリカーでした。
 おっかさんの友達が、バリオ・バレットから遊びに来て、うるさいのなんの。 玄関先でビールを飲んでいると、手相をみてやると、私の腕をつかみます。 手相など、どうでもいいのだ。 それよりお前らの、その図々しさと、悪そうな顔をやめてくれ! 
 お前らが来たから、またネットに繋がらなくなってしまったではないか、どうしてくれるんだ、おいコラ!



 ラニーの誕生日が、きょうです。 おっかさんの誕生日が、今月の26日です。 26日に、またバレット軍団が、お祝いにくると言います。 だから、おいしいものを用意しておけって、お前ら、来なくていいからな、気持ちだけでたくさんですからね。
 今朝、まだネットに繋がりません。 更新が遅れます、こんな国ですから、ご了承下さい。  


2008年2月24日(日) 晴れ晴れ
大蟻の卵

 きのうは、ラニーの誕生日でした。 どこで嗅ぎつけたのか、 料亭「たま」のご主人 が、朝からバイクでやってきました。 誕生日おめでとうなんて、芋をお土産に持ってきてくれました。 別亭の完成まであと一歩ということで、長居をせずに戻られました。
 さあ、誕生日の料理です。 爆睡のラニーをよそに、アイリーンが、料理を作っています。 お昼に完成しました。 メインがスパゲティです。 あとはありません、スパゲティだけです。 お金がないと言い張るラニーです、まあ、自分の誕生日です、それもいいでしょう。
 誰かの誕生日となれば、必ずやってくるタカリババア、タカリの神髄(しんずい)をみせてくれます。 オロンガポからは、息子のデッカチ君が駆けつけます。 デカイ頭をぶら下げて、ママおめでとうと、残念ながら、ママにお金はありません。
 辺境の地、アブラに赴任したリッキーから、携帯にメールが入ります。 きのうは、玉子1個と雑草の炒め物、きょうは、大きい蟻の卵を出されたと泣きが入ります。 修行中の身なのですから、辛抱してもらうほかありません。
 ひと通りバカの相手をして、ブタ小屋の掃除と餌をやります。 1晩でまっ黒に汚れるブタです。 ブタのシャワーから始まり、小屋の掃除をして、餌をやります。 終ったあとのビールが、また格別なんですよね。





 きょうもネットに通じません。 繋がるまで待つしかありませんね。 きょうは、デッカチ君が、え〜ん、帰りたくないよ、とごねるのでしょうか。 同級生絞殺未遂で、停学の前科を持つデッカチ君です。 
 

2008年2月25日(月) 晴れ晴れ
二重の作戦

 今朝も、インターネットに接続できません。 アイリーンが、ネットの契約会社である、スマート・ブロに電話をしてくれました。 そうしたら、このへんは電波が、弱いのかもしれないとのことです。 1年以上も、何ともなく使っていて、電波が弱いはないでしょう。
 LANのランプが点灯したままで、点滅をしていませんから、電波がないのか、あるいは受信していないのでしょう。 スマート・ブロの話では、あと24時間待ってみて、受信しなければ、もう1度連絡を下さいとのことです。
 まあ、待つしかありません。 接触が悪いのかと、何回かプラグの抜き差しもしましたが、ダメでした。 アンテナが、倒れているのではないかと、屋根を見上げますが、いつものアンテナの姿がそこにはあります。 ちゃんとお金は、支払っていますからね。
 きょうは、学校が全国的に休みです。 狂喜乱舞で楽しんだデッカチ君は、今朝、オロンガポへ戻りました。 来るときは独りでも、帰るときには1人で帰れない、甘えん坊のデッカチ君です。 ラニーと一緒に帰るデッカチ君でした。
 ぐずらずに帰るには、それだけの理由があります。 オロンガポのゲームセンターに、ラニーを引きずり込み、目一杯ゲームを楽しもうという魂胆が、そこにはあるわけなのです。 もちろん、大好きなジョリビーで、腹いっぱい食べる算段も忘れてはいません。
 これに、娘ガキが加わったら、もう手が付けられませんので、娘ガキは、アイリーンがマーケットへと、チョコを餌に連れ出します。 そのすきに、ラニーがデッカチ君を、オロンガポに連れて行こうという、なんとも、二重の計画で、作戦は実行されました。
 

 
 さあ、静かになった玄関先です。 ビールでも飲みましょう。
 

2008年2月26日(火) 晴れ晴れ
ネットが通じるまで

 まあ、これ以上日記を書いても、つもり積もるだけですよね。 ネットに繋がらなければ、一時中断したほうがいいと考えました。 少し休めよという、神様の言葉かもしれません。 しょせん書くことは、過去の出来事となります。 
 読んで下さる方は、面白くもなんともないと思います。 で、ネットに通じるまで、しばらくはお休みします。
 まさか、きょうに通じるなんてことは、ないとは思いますが、通じたらごめんなさい。 やれやれ!


2008年2月29日(金) 晴れ晴れ
復活出来たみたいです

 ごぶさたしました。 どうやら日記の更新ができそうです。 きょうは、試し打ちです。 マウスでの入力ですが、慣れれば大丈夫でしょう。 とは言いますが、こりゃ大変だ。 いろいろと、不手際がありまして、ご迷惑をおかけいたしました。
 前のパソコンが、壊れまして、いま修理に出しています。 画面が、急に映らなくなってしまったのです。 すべての情報が詰まっているパソコンですので、いまは、日本から貰ってきた、オンボロノートパソコンでの入力です。 
 これがまた、キーボードが、壊れていまして、IMEパッド-ソフトキーボードというやつで、マウスで1字1字入力するわけです。 いま書いていることの内容を忘れますね。 誤字脱字があるかもしれませんので、読みづらい点はご了承ください。
 無事にアップできればいいのですが、どうなりますか。 きょうまでの出来事は、明日書くことにします。 とりあえずは、これをアップしてみなければなりません。 上手くいくように祈るだけです。

 今月も、きょうでお終いですね。 3月、夏本番です。 また、事件やなにかがありましたら、お知らせいたします。 今月も、いろいろとありました。 まだまだ、油断はできません。 
 まっさらのパソコンですので、みなさまからのメールが、返信出来ていません。 申し訳ないことです。 本日からのメールに関しては、返信できると思います。 そんなことで、来月もよろしくお願いいたします。




トップへ    次の月へ     
inserted by FC2 system