日記 2007年 2月     



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2007年2月1日(木) 晴れ晴れ
パパイヤ事件とシラミ

 ルソン島北の魔境アブラに旅立ったリッキーのおかげで、騒音もなくなりぐっすりと毎日お昼寝ができます。 最近また背中が何かに喰われて、かゆくてしょうがありません。 よく考えると、アリや蚊ではありません。 ガキがベットの上でゴロゴロしているので、シラミやノミがたかったのです。
 そんなことで、朝からマットレスと枕を天日に干します。 これでシラミやノミは逃げ出すでしょう。 毎日が晴天のフィリピン、害虫駆除にはもってこいのお国でした。
 アイリーンが風邪でも引いたのか、咳をしています。 どうしたのと聞くと、私のタバコの煙のせいだと言います。 じゃあタバコを吸っていない夜中に咳をしていたのはどういうことなのだ。 おかげで私は寝不足でフラフラなのだ。 
 ガキに風邪をうつされたのを私のタバコのせいにして、こんどは禁煙しなさいなんて言うつもりか。 まあどうでもいいが、マットレスを天日干しということは、本日寝不足の私はどこで昼寝をすればいいのだろう。



 きのうは昼寝から起きて裏庭へ出てみました。 あれ! このまえ紹介したパパイヤの木がない。 目の錯覚かとよく見ると、なんと根元から折れているではありませんか。 さっそくアイリーン鑑識官を呼び現場検証を始めます。
 入念な鑑識の結果、これは風が吹いて倒れたのだとアイリーン鑑識官は結論付けました。 倒木したのは10時間以内だそうです。 なぜならてっぺんの葉っぱが枯れていないという論理的な説明。 しかし10時間前といえば朝の6時、そんな時間から木の倒れるような風が吹いたっけかなぁ。
 倒木したおかげで横の鳥小屋が覗けるようになりました。 おぉ、元気だったか、七面鳥。 2羽とも元気です。 クリスマスやお正月のおかずにならなくて、よかったよかった。



 かぼちゃって蔓(つる)に生(な)るものだったのか、地面が熱いから自然とそうなるのだろう。 深く考えるのはやめよう。 
 さて、恒例のジン祭り。 恒例ですから別に変わったこともなく、楽しく時間をつぶすだけです。 涼むラニーとビコールのシラミ娘マリカー、そのうちガキが放心状態で帰ってきます。 かわいそうに、心と体が離れてしまったのでしょう。 脳みそが腐りかけているのでしょうか。 おいチョコレート! とひと言いうと、心と体が一体になるみたいです。



 さてと、きょうはどんな事件が待ち構えているのでしょうか。 平和な田舎街にも、小さな事件はたくさんあるのです。 ジンを片手に事件を追いかけ、解決するのが私の仕事ではありません。 のんびり暮らしていても、とばっちりを喰らう、それがフィリピンでの生活なのです。  
 

2007年2月2日(金) 晴れ晴れ
500倍の配当金

 朝夕と涼しい、というか寒いくらいだ。 さてきのう天日干ししたマットレスですが、ガキが昼飯どきに帰ってきてよじ登ります。 その横ではマンゴをリンゴのように食べる猿もいます。
 数字当ての賭け事で、おっかさんがみごとに数字を当てました。 お姉さんが払戻金を持って来ました。 なんと4ペソ賭けたお金が2,000ペソになって返ってきたのです。 500倍の配当ではありませんか。 なんで4ペソしか賭けなかったのか悔やまれるところですが、当たる確率がひじょうに悪いのでしょう。
 私はご祝儀で60ペソ頂きました。 そのお金でさっそくジンを買いに出掛けます。



 まず、水を買いに行きました。 水屋さんにポリタンクを持って行き、水を入れてもらいます。 日本で灯油を入れるポリタンクと同じくらいの大きさでしょうか、いっぱいに入れて40ペソだそうです。 もちろん飲料水です。
 マーケットでジンを買って帰り飲んでいると、タカリババアがやってきました。 タバコを箱ごとあげると大喜びしていました。 でも中身は2本だけです、2本しか残ってないからあげたのです。 中身の少なさに、タカリババアの笑顔は怒りへと変わっていきました。



 春巻きとウズラの卵を揚げたつまみを売りにやって来ました。 春巻き全部と、ウズラの卵40個ほどを買って、みんなで美味しく食べました。 酢に付けて食べます。 これだけ買っても100ペソしなかったのではないかと思います。
 カラマンシーの木があるというので見に行きました。 まだ若いので実はならないそうですが、しかしなんでもある家だ。



 そんなこんなしているうちに、ガキが満面の笑顔で帰ってきます。 そのうち親戚だという、海軍の水兵さんをしている人が遊びに来ました。 裏庭でクボタのトラクターを整備しているビコールやその仲間、とっつぁんなどが玄関先に集まり飲み会が始まったのでした。 絡(から)まれてはたまらないので、私は途中で退席しました。



 夜の10時過ぎ、窓をコンコンとノックするバカがいる。 誰だよこんな時間にと窓を開けると、ビコールとマローンの買春コンビ。 カラオケに行こうと誘います。 気違いコンビはアイリーンに思いっきりぶっちめられていました。
 水兵さんはきのうはお泊りだったみたいで、今朝一緒に朝食を頂きました。 さて、きょうも1日どんなことになるのか、まずはお昼寝からです。 


2007年2月3日(土) 晴れ晴れ
困ったもんだ リッキー

 嵐の前の静けさのように、暑さの前の涼しさだろうか朝夕めっきり冷え込むこの頃です。 北の山岳地帯アブラに探検に出掛けた、アイリーンの兄リッキーとそのケチ女房はどうしているのだろう。 底冷えのする山岳地帯で、湯豆腐なんか食べて元気で暮らしていればいいのだが。
 きのうの朝、水兵さんと朝食を一緒に食べて、さて昼飯前にひと眠りと思っていたら、水兵さんが安ブランディーを買って来ました。 しょうがないので、午前中から酒盛りです。 お酒を飲みながら昼飯を食べ場所を玄関先に移します。 そのころにはボトル半分カラッポです。
 数字当てのお姉さんがやって来ました。 みんな適当な数字を言い賭けていました。 私は10ペソ賭けてみましたが、ビコールワイフは20ペソも賭けたといいます。 なんという欲たかり、子供に小遣いもあげずに20ペソを一攫千金に賭けるとは、20ペソは貧乏人の1日の食費に値する大金だぞ。
 そんなことで、ボトルもなくなりお開きです。



 ひと眠りして起き、玄関先で涼んでいるとリッキーの息子ルピンを本当の母親が連れてやって来ました。 その腕の中には乳飲み子が、これもリッキーの子供だと私は確信しております。 ケチ女房が香港へ出稼ぎに出ている間、せっせと子作りをしたのでしょう。
 子作りする相手は女房だぞリッキー、だから山奥に監禁なんかされるのだ。 滝に打たれて出直してこい、このスットコドッコイ! それにしても、リッキーとケチ女房がいないのをいいことに、ルピンの世話をこの家に押し付けていく本当の母親、お前もお前だ! リッキーとお似合いのカップルだとみんな笑っているぞ、すこしは恥を知れ。



 海辺に住むランディーの奥さんが、本日無事男の子を出産したそうです。 子供のいない私は、いくらで売ってくれるのと聞くと10,000ペソでいいそうです。 買っちゃおうかなベイビー、レンタルもいいかもしれないな。 
 と、これ以上ガキが増えたらたまりません、きょうは土曜日でガキは学校が休みです。 朝からバカのひとつ覚えで、ゲームゲームと呪文のように繰り返します。 泣きながらエンピツを握り勉強するよりは楽しいだろうが、部屋を占領されると昼寝もくつろぎも出来なくなってしまうのだ。
 まぁ、きょうも玄関先で涼んでいれば、なんか面白いことがあるのだろう。
 

2007年2月4日(日) 晴れ晴れ
タカリババアの罠

 きょうは日曜日ですね。 アイリーンにどこかへ出掛けるのか? と聞いても、行かないで話はおしまい。 毎日が涼しくて、今が外出の1番いい時期ではないか。 まあそのうち気が変わって、急に出掛けるなんて言い出すのだろう。
 きのうはガキが私の部屋を陣取ってしまい、うるさくてしょうがないので、玄関先に避難しました。 ジンを片手に事件の訪れをひたすら待ち続けます。 そのうちガキもゲームに飽きたのか玄関先にやって来ました。
 しばらくすると、物乞いのババアがやって来ました。 なにも言わず2ペソくれてやり追い返します。 スルメみたいな物を差し出しますが、誰がいるかそんなもの! 
 こんどはタカリババアの登場です。 腕にカゴをぶら下げてやって来ました。 カゴの中身はカモティンカホイ(芯のある芋)をすりつぶし、油で焼いたものです。 ハッシュドポテトみたいな感じですが、甘い味付けです。
 お土産と思ったガキはパクパク食べ始めます。 2枚食べ切るのを待って、タカリババアが1枚5ペソだからねと言います。 なんという強欲ババア、最初に1枚5ペソだと言えばいいではないか。
 まあなんにしても今回は完敗です。 タカリババアの巧みな策略を見抜けなかった責任は私にあります。 2枚分10ペソを払い、おババ様にはお引き取り願いました。 もう来るな、クソババア!
 いつも遊びに来る人間が食べ物を持ってくれば、誰だってお土産だと思いますよね。 人間の盲点をついた裏技商法、人はそれを詐欺師というのだ。 タカリババアの場合は、物を与えてからお金を巻き上げる押し売り商法とでもなるのだろうか。 どっちにせよ、腹黒詐欺師には変わりがないのだ。 
最初にタカリババアが、お土産など持ってくるはずがないと看破していれば被害はなかったのだ。 腹黒詐欺師タカリババアの情報は、私の頭にしっかりとインプットされました。 こんどはどんな手を使おうと騙されないぞ、いつでも挑戦を受けてやるが暴力でお金を取るのだけはやめてね。



 きのうはガキとゴム飛びや石投げをして遊んだので、今朝起きたら体が痛くてしょうがない。 たまに体を動かすとこうだ、3日間は痛さが残るのだろう。 もう老体なのか、情けない。
 なんかマーケットに行くというので、きょうはこのへんで。


2007年2月5日(月) 晴れ晴れ
ランディーの娘

 きょうガキは学校をズル休みしている。 きのうあれだけ元気に暴れていたのに、具合なんか悪くなるわけがないのだ。 ただ勉強が嫌いなだけなのだ。
 きのうはサンフェリペのマーケットに買い物に行った帰りに、コピー屋さんに寄りました。 先日紹介した、土地の権利証のコピーを取るのだといいます。 土地の値段は1平方メートル2,300ペソです。 この田舎の土地の値段はこんなものなのでしょう。 コピー代は1枚1ペソです。
 コピー屋さんの向かいに教会がありました。 変な形の建物ですよね。 変な人間がお祈りするのだから、変な形にしたのでしょうね。
 家に戻るとガキとアイリーンの妹ラニーが、近所の子供のパーティーで出掛けていません。 昼飯を食べ終え部屋でゴロゴロしていると、ガキとラニーが帰ってきました。 台所でガツガツと音がするので覗いてみると、2人で飯を食っています。 
 パーティーで食べてきたんじゃないのかと聞くと、食べ物はなかったそうです。 食べ物も用意せずにパーティーもないだろう、きっと貧乏人のガキのパーティーだったのだろう。
 海辺に住むアイリーンの弟ランディーの女房が子供を出産したために、ランディーは病院に行かなければなりません。 なので娘2人の面倒をみてくれと、夕方連れて来ました。 2人はお泊りだそうで、ガキは仲間が出来て大喜び、夜の夜中まで吠えまくっておりました。
 そんなわけできょうは具合が悪く、学校をお休みなのでしょう。 ランディーの娘2人は早起きをして、ちゃんと学校に行ったことはあたりまえです。





 ビコールハウスのメイドのアイタ(先住民族)と、我が家の新しい男メイドのコロコロ、ともにいなくなってしまった。 駆け落ちでもしたのか姿が見えない。 
 また洗濯物や豚の餌のお鉢が私に回ってくるのか? あ〜やだやだ。 フィリピン人のいいかげんさのために振り回されるのはうんざりだ。 さあ洗濯、洗濯!


2007年2月6日(火) 晴れ晴れ
マンゴ泥棒

 きのうマンゴの苗木に茶色い葉っぱが繁(しげ)っています。 腐ってしまったのかなと思ったら、新しい葉っぱなのだそうです。 植物までがダマシにかかります。
 数字当てのお姉さんがやって来ました。 この前賭けた分はハズレなので、また賭けてくれというのです。 私は断りましたが、他の連中は賭けたみたいです。 このお姉さん、私はノミ行為をやっていると睨んでいます。
 さてぼちぼち飲む時間がやってきました。 くつろぎの時間です。



 くつろいで飲んでいると、庭の花に水を撒(ま)いてねとのこと。 メイドのコロコロがいなくなったので、その分やらなくてはなりません。 裏庭のポンプへ井戸水をくみ出しに行く途中部屋を覗くと、学校をズル休みしたガキがパソコンでゲームを楽しんでいます。 おしなしく寝ていればきょうも休めたかもしれないのに、もう具合が悪いなんて言っても休めないぞ。
 バケツに井戸水をくみ出して庭の花に水をかけていると、チビガキがじゃまをしにやって来ます。 あまりにやかましいので、チビガキに水をぶっかけてやりました。 バケツの水はカラッポ、井戸水のくみ直しです。 ポンプへ戻ると、チビガキも付いてきます。
 バケツに井戸水をくみ出していると、なんとタライに張った夕方使うきれいな水の中で、チビガキが水遊びを始めてしまいました。 なんということをしてくれるのだ、タライ2つに新しい井戸水をくみ出さなくてはならなくなってしまったではないか。
 そんなことで、花に水をやり、タライに井戸水をくみ出したのです。



 タライの水張りも終わり、玄関先で飲みなおしていると、家の前に2台のオンボロ車が止まります。 故障車みたいで、人が降りてきてなにやら修理をしていますが、私は誤魔化されませんよ。 後ろの車の屋根に人が上り、サリサリの大木になるマンゴをかっぱらっているのです。 
 私が写真をパチパチ撮っているので、さすがに2〜3個取っただけで退散しましたが、なんという大胆不敵な大バカ野郎! マンゴなんて店で買っても1個1〜2ペソたろうに。
 なんだ? フキかと思ったら、芋の葉っぱだと言う。 毒々しい色だが食べるのだそうです。 茎と葉っぱ、全部食べるのだそうです。 芋の葉っぱということは、地中に芋があるのだろうか、こんど掘り返してみたいと思います。


 
 向かいのカラオケ屋にメイドのコロコロがいた。 アイリーンが呼んでも来ない。 なにをやっているんだか、カラオケ屋のボーイにでもなったのだろうか。 もう出入り禁止、クビだコロコロ、好きなように生きてくれ。
 きょうも水撒き楽しいな、の1日になるのだろう。
 

2007年2月7日(水) 晴れ晴れ
登校拒否児童

 きれいな朝焼けで始まる一日、8時にはもう暑い。 朝飯は熱いインスタントラーメン、何を考えているんだか、冷麦ぐらい用意しておけ。
 きのうガキが熱っぽいというので、午前中で学校を早退してきました。 そして本日も休んでいますが、私の見たところ仮病と判断しました。 熱があるといっても体温計などはなく、手を額(ひたい)やその他にあてて熱をはかります。
 非文明的な田舎では、病気といえば気功師の登場です。 おしゃれな自転車に乗ってやって来ます。 目が痛くなるようなハッカの液体をガキの体に塗りたくり、ツボを刺激していきます。 当のガキはくすぐったがり、体をクネクネさせるもんだから気功師は押さえつけるのに大変です。
 そんなことでプロレス気功が終わり、20ペソ支払っておりました。



 さて私はジンを片手に玄関先へ、植物に水をやらなければなりません。 1杯飲まないと調子が出ないので、まずは酒で景気付けをします。 家の周りをぐるっと一回りして、植物の状況を見ました。 半分の植物が干からびています。 これはちょっと気を入れて水撒きをしなければ、植物全滅ということになりそうです。
 ポンプを漕(こ)いで井戸水をくみ上げ、玄関先の花や、トマトの苗木、半分干からびたかぼちゃ畑などに次々と水を撒きます。 ついでに豚の餌もお願いねって、おいおい、私はメイドか?



 具合が悪く学校を早退して来たガキも、ポンプを漕いで手伝ってくれます。 仮病だとバレるからやめなさい。
 豚の餌のためにタライに水をくみ出していたら、チビガキがまた来た。 タライに入るなと言っても、聞く耳は持ちません。 さっそく水遊びが始まります。 しょうがない、タライの水は豚を洗う水にするしかない。
 ここでひと休み、ビコールワイフのカラオケ屋で働いているギャルでも見て、コーヒーでも飲みましょう。



 アイリーンの妹ラニーがオロンガポにお出かけです。 先日男の子が産まれたランディーに、パンパースやミルクのプレゼントを買いに行くのです。 学校を早退して来たガキは、着替えて行く気満々です。 自分の立場を全然理解していないバカなガキなのです。 で、ラニーはお出かけ、ぐずるガキ。
 ビコールが何に使うのか、竹をたくさん取ってきていました。 そんなことはどうでもいいのです。 その後、豚に餌をやり、豚に水をかけて洗ってやり、翌日の洗濯に使う井戸水をタライいっぱいくみ出したのでした。



 本日、なんか曇ってきたが、ひと雨あれば楽でいいだろうな。 毎日いい天気でうらやましいなんて、こっちは毎日いい天気でうらめしいのです。 雨の祈祷師にでもお願いして、降らしてもらうか。
   

2007年2月8日(木) 晴れ晴れ
メイド募集

 きのうは朝から米の搬入が始まりました。 いつ植えていつ刈るというルールはなく、植えて食べごろになったら刈り取るみたいです。 片手でひょいと米俵を抱え軽そうに運び込みます。
 昼ごろ曇ってきたのでひと雨あるのかなと思っていたら、そのまま晴れてしまいました。 アイリーンは北の街イバに用事があると出掛けてしまいました。
 雨が降らなければ、水撒きと豚の餌をやらなければなりません。 タライに井戸水を張る重労働をする前に、チビガキの水浴びから始めます。 チビガキの水浴びはラニーにまかせ、その間、玄関先でジンを飲み、ポンプが空くのを待ちます。



 ホンプが空き、バケツに井戸水をくみ出しさあ水撒き、と段差を降りるときに右足の内腿の筋が伸びた。 いてぇ! と言うだけムダ。 笑われるだけだ。 片手で米俵を持つやつもいれば、バケツ1杯の水で筋を違えるバカもいるのだ。
 なんとかこらえて水撒きをしていると、撒いたそばからチビガキが花を踏みつける。 この野郎と、痛い足を引きずりながらチビどもを追っ払い、やっと水撒きを終えました。 1杯飲んでから次の仕事、タライの水張りだ。 
 1つ目のタライに水を張り終えたころチビガキがすり寄ってきます。 入ろうかな、どうしようかなって顔で見ているのでラニーに追い払ってもらいました。 無事タライに水を張ることが出来て一安心です。



 毎日続くメイドの生活、本日ガキはまた学校を休み快適生活。 チビガキは相変わらずの無法ぶり、きょうも晴天、泣きたくなるほど楽しい1日が待っている。
 足は一晩寝たら、痛みも薄らぎ大丈夫です。 誰も心配なんかしていないって、それもそうですね。
 

2007年2月9日(金) 晴れ晴れ
ダマシの構図

 きょうは雲ひとつない快晴、メイドの私にとっては張り切るしかない1日だ。 北の魔境アブラに行ったリッキー、私が悪かった、早く帰ってきてくれ。 大音量で音楽をかけても何も言わないから。
 きのうもきっちり草花への水撒きと豚の餌、豚小屋の掃除とチビガキ3人の水浴びをこなした、メイドの私です。 一番辛いのは井戸水のくみ出しです。 速く漕げば早く溜まるだろうって、物理的に速く漕げば体力がもたないのです。 だからリッキー、早く帰ってきてくれ。
 タホ〜ッ、タホ〜と豆腐売りがやって来ます。 朝はバナナ売りも来ます。 ちょうど表にいたアイリーンとチビガキが、タホを買い求めます。 登校拒否を決めこんで学校を休んでいるガキもすっ飛んで表へ出ます。 タホをカップにすくい黒蜜をかけ、タピオカをトッピングしてストローでジュルジュルと吸って食べます。 甘いものが苦手な私には、いまいちの食べ物です。





 アイリーンの妹ラニーがオロンガポへお出かけです。 別れた前の夫が面倒をみている息子の誕生日と、お買い物です。 買い物から戻ったラニー、いつものように持ちきれない程の荷物です。 大きい物では扇風機、それにランディーの女房の出産祝いに、ベビーベッドまで買って来ました。
 扇風機のダンボールにメーカーの名前が書いてあります。 おぉ三菱か、日本製じゃないか。 と、ちょっと待て、よく読むとミツボシって書いていないか? ミツボシって三ツ星のことか、よくレストランやホテルの格付けに使うやつ。 三ツ星は日本語だが、そんなメーカー聞いたことがないぞ。
 そういえば今月、台湾人の恋人チェンが来るとか言っていたので、三ツ星製の扇風機で涼むつもりだな。 どんなもんか、早く組み立ててほしいものだ。



 きょうもガキは学校を休んで、ふんぞりかえっています。 今週は1度も登校しなかったわけで、ますますバカに拍車がかかります。 ラニーがオロンガポから買ってきたチョコは独り占め、今朝、口の中がただれて痛いだって。 もういい! 早く帰って来てくれリッキー、お〜い!
  

2007年2月10日(土) 晴れ晴れ
メイドが戻った

 きのう昼飯にカレーを作ってみました。 牛肉、ニンジン、ジャガイモ、玉ねぎをトントンときざみ、鍋で煮てカレールーを加えるだけの料理です。 こちらのご飯は硬いので、少しゆるめに作りました。 ゆるめだと味が薄いので、醤油、ソースで味を整えます。 ニンニクも入れますよ。
 この家でカレーを食べるのは私だけなので、量は少なめです。 昼と夜の分だけです。 すこし日にちをおけば味がなじんで美味くなるのですが、暑い国です、その日に食べきった方が無難でしょう。 たっぷり作ったときに腐らせないためには、朝夕沸騰させればいいだけなのですが。 
 昼飯を食い終わると魚売りが、遅すぎです、なんで昼飯あとに売りに来るのか、食事前に来れば考えたものをですよね。 タバコがなくなりサリサリに行くと、いつものタバコが売り切れ、しかたがないのでボウリングゴールドというメンソールのタバコ10ペソを買います。 安いですよね、タバコ。



 願いが天に通じたのか、メイドのコロコロが戻ってきた。 この際、水撒きと豚の餌をやってくれる人間であれば誰でもいいのだ。 1度はクビを言い渡したが、しばらく様子を見てみることにしよう。
 玄関先でくつろいでいると、おしゃれな自転車で餅菓子を売りに来た。 あれっ、この前の気功師のおばさんではないですか。 こんどは餅菓子売りか、まったく金になれば何でもやるのかこの国は。 このお菓子ですが、揚げる前のトンカツかと思いましたよ。
 ガキは元気です。 学校が休めて楽しいだけ、ただそれだけです。 きょう明日と学校はありませんから、休む口実もいらず元気も100倍です。 来週はどんな口実を使うのか楽しみです。



 今朝、しばらく顔を見なかったビコール家のメイド、アイタ(先住民族)がやって来た。 すっかり山に帰ったものとばかり思っていたが、その辺をほっつき歩いていたみたいだ。 アイリーンとしばらく話をしていたが、また我が家のメイドになりたいみたいなのだ。
 コロコロといいアイタといい、何を考えているんだか、いや、何も考えないただのバカなのでしょう。 当分タダ働きで使ってみるか。 どうせすぐにトンズラするのだろうから、飯を食わせてやれば文句もないだろう。 そうして飼いならせば、メイド代も浮くというものだ。
 さて本日、 バロイビーチのhiroさん宅 に日本人の方々が集まるのでおじゃまする予定なのですが、連日のハードなスケジュールで大丈夫なのでしょうか。 カステリオスに住むタマさん からこちらに連絡があると思いますが、タマさんも連日のお仕事でお疲れと思います。 体に気をつけて頂きたいと思います。 
 そんなわけで、きょうは久しぶりの外出になると思います。


2007年2月11日(日) 晴れ晴れ
バロイビーチの宴会

 きのうは行ってきましたバーベキュー。 タマさん から12時に hiroさん宅 に来てねなんて電話がありました。 で行ってみると、誰もいない。 奥さんがバーベキューの仕込みの真っ最中、私はビールを片手に待つことにしました。
 ビーチに最初に行ったのですが、見覚えのある人はおりませんので、 hiroさん宅におじゃましていたのです。 しばらくするとあだちですなんて、あだちさん が来ました。 なんでもビーチにいたそうで、日本人みたいな人が覗いていたので私だと分かったみたいです。
 ビーチで飲んでいると、次々と日本人が集まってきます。 メインは本日スズキビーチホテルで披露宴をおこなうクーさんです。 本名を書いた紙をなくしてしまったので、クーさんで失礼します。 友だちの連れの女性がフィリピンタイムなので、どうしても遅くなってしまうのですね。
 久しぶりにお会いするY社長もお元気そうでなによりです。 バロイビーチの近所にお住まいの方や、オロンガポにお住まいの方も見えられていました。 クーさんの仲間はお若い方で、皆さん楽しそうにババエ(女性)片手に楽しんでいます。 クソ〜うらやましい! ですよね。









 そんなわけで楽しい1日を送り帰ってきたら、アイリーンがあの女と話したとか、パロパロ(浮気)かとか、わけの分からないことを言って怒っています。 もう勘弁して下さいですよね。
 ほかには、アンヘレスに一緒に行こうなんて話していたそうです。 誰ですか、そんなことを言う人は! まあ最近アンヘレスに行った人しか言うわけがありません。 
 本日はクーさんの披露宴です、お楽しみに。  
 

2007年2月12日(月) 晴れ晴れ
クーさんの結婚披露宴

 きのうはクーさんの結婚披露宴におじゃまさせて頂きました。 場所はバリオ・バレットのスズキビーチホテルです。 宴会場はホテルの中ではなく、外に建物がありそこで行なわれます。
 11時から始まる予定なのですが、時間のない国ですからそうはいきません。 人は集まらないは、これから着替えるだのと、待っていたらきりがありません。 12時も回ったころやっと会場に移動です。 なんでこうも時間にルーズなのか、人の迷惑を考えないフィリピン人なのです。
 司会は バロイビーチに住むhiroさん です。 スムーズに進行して、午後の3時にお開きとなりました。 食べて飲んで歌って踊っての楽しい披露宴でした。







 そんなことで楽しく過ごした披露宴です。 あだちさん はアンヘレスのほうに行かれるのでしょうか、ここでお別れです。 あだちさんありがとうございました。 またお会い出来る日を楽しみにしております。
 Y社長は祝辞を述べられて楽しんだ後、お開きの前に帰られたようです。 社長は10時から来ていたみたいで、なかなか始まらない披露宴に辟易(へきえき)しておられました。 フィリピン人の時間の感覚のなさにあきれ返ったと思いますよ。 お疲れ様でした。
 主役でもないのに タマさん は新郎新婦よりアツアツではありませんか、やめなさいタマさん! カメラを向ければチュッチュばっかり、家に帰ってからやりなさい。



 クーさん、奥様、この度は本当におめでとうございます。 日本での生活、末永くお幸せにお暮らし下さい。 クーさんのお仲間の皆様、ありがとうございました。 楽しい時間を過ごさせて頂きました。 またフィリピンへ遊びに来て下さい。
 さて、きょうも暑い1日何をしようか?  


2007年2月13日(火) 晴れ晴れ
ヒマワリと仔犬

 空に薄い雲がかかっていると、みごとな朝焼けになるみたいです。 庭のマンゴの苗木も2〜3日見ないうちに、茶色の新しい葉っぱが緑色に変色しました。 アイリーン博士の言った通り、やっぱり腐った葉っぱではなかったのですね。 むしり取らなくてよかったですよ。
 きのうもガキは相変わらず登校拒否です。 何か悪いものにでも憑(と)りつかれているんじゃないかと、アイリーンが炭を燃やします。 知らんぞ! 部屋の中で炭なんか燃やして、一酸化炭素中毒で死んじまうぞ。 死んでもいいけれど、私には憑りつかないでくれ。



 仔犬のバロ(未亡人)とバクラウ(ゴリラ)が、犬殺しビコールから見れば美味しそうに育っている。 突然の事故で死んで食べられてしまう、これがいつものパターンだ。 同じ頃に拾われてきたのに、バロほうがひと回り大きい。 それだけ事故の確率も高いぞバロ!
 我が家のメイドに返り咲いたアイタ(先住民族)も、犬の肉は大好物だ。 早く大きくなれと、犬と戯(たわむ)れるアイタがいじらしい。 やはりバロとじゃれあっている。
 私の部屋の窓の外に、黒いビニールに入ったまだ小さな苗木が置かれた。 なんの苗木かと聞くと、ヒマワリの苗木だと言います。 数を数えると12もの苗木があります。 大きくなり、いっせいに夕方、ヒマワリが私の窓を覗くのかと思うと背筋が寒くなります。
 そういえば、フィリピンでヒマワリなんて見たかなぁ。 夏に咲く花ヒマワリ、フィリピンでも夏に咲く花なんだろうか。 



 道行くギャルを眺めていると、千葉内房交通なんて腹に書かれたバスが走ってくる。 私はギャルを眺めているのだ、じゃまをしないでほしい、ここはフィリピンの田舎街なのだから。
 それにしても妊婦ギャルの多いこと、楽しんでいますねお姉さん! 楽しみの後には苦しみが待ち受けているのですよ。 ほどほど、という大切な言葉をお姉さんにプレゼントします。 
 

2007年2月14日(水) 晴れ晴れ
がんばれ! 不二家

 アイリーンがハッピーバレンタインデーなんて挨拶をする。 私はあっそう、なんて言って、なんかもらえるのかなぁと思ったら、こちらでは男性が女性にプレゼントをするらしいのだ。 冗談じゃない、聞いてもいなければ知りもしないぞそんなこと! 
 一昨日メイドのアイタ(先住民族)がセットしたヒマワリだが、何か違うぞ右と左、同じ苗木に見えないのは私の気のせいじゃないだろう。 ヒマワリにも種類があるのだといわれればそれまでだが、まさかそんなことはないだろう。
 鴨がまだいました。 料理の仕方が分からないのかビコール、水も与えずに干からびてしまうだろう。 燻製にでもするつもりか、そういうのを生殺しというのだ。 
 ビコールのカラオケ屋のホステスが、洗濯物を持って干しに行きます。 なんと、道路向かいの他人の庭先に干しています。 いいかげんにしろよこの野郎! と怒る気ももうありません。



 向かいのカラオケ屋に闘鶏用の鶏がいましたので写真を撮ってみました。 となりの普通の鶏と比べてみて下さい、大きくていい艶(つや)していますよね。 食べたらさぞ美味いのでしょうね。
 買い物にマーケットへ行きました。 なんだか酔っ払いの私はピザパンが食べたくなり、マーケット横のパン屋さんに寄ってもらいました。 しかし売り切れ、でもパン屋さんのお姉さんが可愛いかったので許してあげます。
 家に帰って、パン屋さんから買ってきたバンズでハンバーガーを作り美味しく頂きました。 トマトにキュウリ、玉ねぎなどを細かく切り、ドレッシングであえます。 バンズにレタスをのっけて、焼いたハンバーグとあえた野菜をを挟んで食べます。 ジューシィで美味しいのですが、なぜかガキは食べません。 
 カレーもハンバーガーも嫌いな子供なんて聞いたことがありません。 食生活が貧しいので、こんな美味しいものは食べたことがないのでしょう。 好きなものはチョコレート、アイスクリーム、キャンディにお金、勝手にしなさいですよね。
 ジョリビーなんかでもハンバーガーを食べている人は少ないですよね、定番はライスにフライドチキンてすか、バカの大飯喰らいとはよく言ったもんです。



 こっちのバレンタインって本当に男がプレゼントするのかなぁ。 しかしこの年になってバレンタインもないですよね。 でもいつまでも若い気持ちを持ち続けるってのも、いいことなのかもしれません。
 登校拒否のガキは学校に行きました。 バレンタインデーなので不二家のチョコレートでも貰えるのでしょうか。 病気のはずなのに笑顔で元気に出掛けました。 静かな1日の始まりです。   
 さて、出掛けるか、どこに行くんだか、オロンガポあたりか、いったい何を買うんだ。  
 

2007年2月15日(木) 晴れ晴れ
魔境アブラのお土産

 きのうはバレンタインデーだったのでアイリーンを連れて、いや連れられてオロンガポに行って来ました。 プレゼントはいいのが見当たらなかったので見送り、後日ということになりました。 昼飯をグリーンなんとかという、シティモールのピザ屋で食べて買い物です。 
 昼飯はフライドチキンとライスのセット、アイリーンはスパゲティとシェークです。 2人で150ペソくらいですから安いもんです。 買い物はデパートみたいなところがないので、あっちの店こっちの店とはしごしなければなりません。 
 きのうは暑さに面倒くささが重なって、シティモールだけでやめました。 帰って来たのが午後4時ごろです。 水シャワーを浴びてジンを飲んでいると、買い物の続きに行くよときました。



 買い物の続きは、近所のちょっと大きめの雑貨屋さんとマーケットです。 買い物をしている間、私はパン屋さんのお姉さんを見ながらタバコを一服します。 
 家に帰って来てふたたびジンを飲んでいると、ビコールがトライシクルに屋根を積んできました。 こんどはおでん屋でも始めるのかと見ていたら、屋根を降ろしてまたどっかへ出掛けます。
 ビコールが戻ってきて、ふと荷台を見ると真っ黒い物体がのっています。 よく見ると黒い犬です。元気がいいですね、降ろすときにビコールに噛み付こうとしています。 メイドのコロコロと2人がかりでやっと降ろしていました。
 また悪事の始まりです。 天職、犬殺し復活です。 ビコールワイフの久しぶりの笑顔が不気味さを感じさせます。



 北の魔境アブラにケチ女房と出掛けていたアイリーンの兄、リッキーが無事戻ってきました。 アブラの様子を表現力のないリッキーは、ひとこと、冷蔵庫の水と言っておりました。 的を得た表現ではないかリッキー! で、お土産はなんなのだ。
 お土産はアブラの木です。 サーレン(SALENG)という木なんですが、これがまたいい調子で燃えるのです。 普通ライターで火をつけても、なかなか木は燃えませんが、この木、水をかけて火をつけても燃えるのです。 写真は水をかけてライターで火をつけたものです。 
 よく見ると、燃えるときジュッジュッと汁がしみ出して、パチパチと燃えているのです。 木の中に燃える成分を含んでいるのでしょう。 アブラの木だから油でも入っているのか。 リッキーはこれをアブラから3つも持ってきた大バカ者です。
 ちなみになんに使うのかと聞いたところ、これでバーベキューをやるのだと言います。 バカでしょう、ねっ。
 知らずにこんな木で家でも建てたら大変なことになってしまいますので、気をつけましょう。



 久しぶりに会ったリッキーと酒を飲んでいると、集まってくるパロパロ(浮気者)仲間、またケチ女房に怒られるぞリッキー。 
 さて、きょうは何があるのだ、暑い日ざしがきようも照りつける田舎街。
 

2007年2月16日(金) 晴れ晴れ
ラニーの恋人チェン

 きのうは昼寝もせずに、一生懸命パソコンゲームをしておりました。 あっという間に時間は過ぎ、午後の4時です。 疲れたので水シャワーを浴び、玄関先でいつものように飲んでおりました。 するとリッキーが来て、ミュージックミュージックなんて言います。 やめてくれよ大音量と思いながらも、いやとは言えません。
 大音量のなかで飲んでいると、オロンガポに買い物に行ったアイリーンの妹ラニーが帰ってきました。 台湾人の恋人チェンが、本日フィリピンに来るので買出しに出掛けたのです。 買ってきた物を見れば、そのへんのサリサリで売っている物ばかりです。 オロンガポまでこんな物を買いに行くなよラニー、とは言っても、女性は買い物が好きですからしかたないのか。



 ガキがスキップしながら帰ってくる。 近いうちに一度病院へ連れて行こうと思っています。
 野良仕事から使用人が戻ってきた。 コーラ1杯とわずかばかりの小銭を、リッキーが支払っている。 仕事の打ち合わせをしているのか、メイドのコロコロも使用人よりは格が上らしい。
 今朝、タイワニーズのチェンを出迎えに、ラニーとアイリーンがマニラに出掛けたのです。 ラニーと恋人チェンはお泊りらしいのですが、アイリーンは帰ってくると言っていました。 マニラに行くから1万円頂戴って、なんだそれ!



 台湾人のチェンですが、ラニーが台湾に出稼ぎに行っているときに知り合ったみたいです。 ラニーの前夫が他に子供を作り、離婚を考えていたときに知り合ったのでしょう。 いずれはチェンと結婚して台湾に行くみたいです。 
 ガキはどうするんだろう、置いてきぼりか、言葉の違う国へなんか連れていけないもんなぁ。 まぁどうでもいいことです。 人それぞれ、生きたいように生きればいいだけの話しです。
 きょうはアイリーンもいないし、命の洗濯でもさせてもらおう。


2007年2月17日(土) 晴れ晴れ
モダンなアイスクリーム屋

 きのう同じ敷地内のビコールの家で、ワイフがなにやら調理している。 しばらくすると表の店を開け始めた。 この前の犬を調理したので売るのだと言います。 今回は2種類の料理が準備されました。
 1つは皮付きの肉を焼いてこま切れにしたものです。 犬肉のバーベキューって感じですか。 もう1つは骨付き肉を煮込んだものですね。 薬味は生姜と玉ねぎのみじん切りです。 コップ1杯のお肉と薬味を付けて、30ペソだそうです。 結構評判が良く、すぐに売り切れ御免となります。
 前にも書きましたが、安いから売れるのではありません。 30ペソといえば結構な値段ですよ。 皆さん犬の肉が好きだから買うのです。 美味しいから買うのですよ。 ここの田舎街では、かわいい娘さんも平気で買っていくくらいポピュラーな食べ物なのです。
 その国によって食文化も違うのでしょうから、とやかく言っても始まりません。



 店の前でお客さんを眺めていると、なんとモダンなアイスクリーム屋がやって来ました。 チビガキがそばにいたので、買ってやらないわけにいきません。 ビコールワイフにアイスクリームいくらなのと聞いたら、1つ5ペソだと言います。 安いなぁ、好きなだけ買って下さいよこの野郎!
 とりあえず2つ買って10ペソ払いました。 しかしこのアイスクリーム屋、大の大人が2人でバイクに乗り込んで、わずか5ペソのアイスクリームの販売だ、誰が考えたって利益が出ないだろう。 おまけにカメラを向けるとポーズまでしてくれて、ありがとうモダンボーイズ。
 チビガキは鼻水を垂らしながら美味しそうに食べていました。 今朝起きたら熱っぽい、チビガキに風邪をうつされてしまったらしい。



 玄関先で飲んでいたら、リッキーがバーベキューを焼いて持ってきてくれた。 そのかわり私のジンを飲むリッキー、物々交換の世界ではしょうがないことなのだ。 
 アイリーンの妹ラニーの恋人チェンが台湾からやって来るというので、マニラに迎えに行った2人。 アイリーンが戻って来たのは午後の11時、ラニーはチェンとマニラにお泊りだとかで、本日午後に来る予定です。 
 チェンとラニーの関係のことは後日書くことにします。 またにぎやかになりそうです。



 きょう明日とガキどもは学校がお休みです。 海辺に住む彼女の弟、ランディーと娘2人も、遊びに来ました。 台湾人のチェンとラニーももうすぐ到着するでしょう。 入れ替わり立ち代わり部屋にやって来るガキども、そんなことでこのへんで、また明日。 
  

2007年2月18日(日) 晴れ晴れ
タイワニーズのチェン

 きのうは飲みすぎた。 今朝は早朝に目が覚めまして、起きると体が酒臭いではありませんか。 酔っ払って風邪薬を飲んで寝たせいか、ぐっすりと眠れたのですが酒は抜けなかったみたいです。
 きのうの朝、バナナ売りがやって来て1日が始まります。 海辺に住むアイリーンの弟ランディーの娘ガキ2人も遊びに来て、朝からピーチクパーチクとうるさくてしょうがありません。 なんとか午前中耐(た)えて、とても部屋の中になんかいられないので玄関先で1杯やり始めました。
 玄関先へ行けばいったでガキはついてきます。 つまみのスナック菓子なんか、私はひと口も食べていないぞ、ジンを割る水はぶちまけるし、いったいどうなっているのだ! 私の飲んでいる酒に砂なんか入れやがって、アイリーン警部を呼んで逮捕してもらうしかない。



 雲ひとつない空の下(もと)、ガキどもを相手に酒を飲んでいると、ラニーと台湾人の恋人チェンがマニラからやって来ました。
 アイリーンの妹ラニーについて少し書かせてもらいます。 ラニーはフィリピン人の男性と結婚して子供が2人おります。 年齢は30才、恋人チェンも同(おな)い年です。 あっ、ちなみにアイリーンは33才です。 ラニーは夫の浮気により台湾へ傷心出稼ぎに行ったわけです。 そこで勤めた会社でチェンと知り合ったわけなのです。
 ラニーの夫には、他の女との間に子供がいます。 悪いでしょう。 現在夫とは離婚調停中ですが、まもなく離婚成立の予定です。 子供は長男を夫が引き取り、妹のほうをラニーが面倒見るということで話がまとまりそうです。 その娘が私のいうガキなのです。
 チェンは結婚暦なしの独身だそうです、いずれチェンとラニーは結婚して台湾に住むようです。 だからガキはどうするの? という話ですよね。
 チェンは酒もタバコもたしなみません。 私から言わせて貰えば何のために生きているのだということになります。 コンピューターの会社に勤めているそうなので、私の考えも及ばないようなオタクなのかもしれません。
 なにはともあれ1週間くらい滞在するそうなので、そのあいだ私の餌食になって頂ければと考えています。



 今朝写真をダウンロードして眺めていると、私の寝姿が写っています。 あれれ! よく見ると大事な部分が写っているではありませんか、いいかげんにしろよ! なんで短パンの横からそんなもの引っぱり出して写真に撮るんだよ。 かんべんして下さいよアイリーン警部。
 

2007年2月19日(月) 晴れ晴れ
夏の香り

 きのうはアイリーンの弟ランディーの住む、ラワグビーチで海水浴でした。 ランディーのトライシクルで迎えに来てもらい、先発隊として私とアイリーン、メイドのコロコロで朝10前に出掛けました。 途中酒屋に寄って、コロコロにジンを頼んだら、ブランデーだか分かりませんが琥珀色の酒を買ってきます。 ほんとバカだなコロコロ。
 先発隊の役割は、後発隊のための料理作りです。 冗談じゃないと、料理はアイリーンにまかせジンを飲んで待つことにしました。 待つ事2時間、やっと来ました後発隊。 そのころには私とコロコロでジンボトル1本空けていました。
 海の色はコバルトブルー、この前来た時よりもきれいだ。 私達だけかと思ったら、日曜日のせいもあるのだろう、他にもう一組来ていました。 夏ももうすぐなのだなと思い、食事の後、ずっと海に浸(つ)かっていました。 もちろんトイレなんかは海の中で済ませます。
 海パンなんて必要ありません、トランクスのパンツで十分です。 メイドのコロコロなんか白いブリーフで泳いでいました。 気持ちが悪いので、私はコロコロから遠く離れて泳いでいました。 海砂で体を洗い、浜辺で寝っころがり、喉が渇けばジンをあおればいいのです。







 照りつける太陽、照り返す砂浜、光り輝く海、沈むオレンジの夕日とそんな贅沢三昧をしてしまったためか、今朝起きたら風邪がぶり返している。 熱もあるみたいだ。 海砂のせいで肌はツルツルなのだが、体の中身がダメだ。 きょうは薬でも飲んで、安静にしていたほうがよさそうだ。
 

2007年2月20日(火) くもり晴れ
酒も出さないラニーの誕生日

 きのう朝、魚売りがやって来ます。 でかい切り身というかぶつ切り状態です。 この怪魚、何の魚かは知りませんが、昼にフライにして食べたら結構美味しく頂けました。
 風邪薬を飲んでお昼寝です。 起きたのが午後の3時、こんどはイヤリング売りがやって来ました。シルバーだそうで値段は200ペソだそうです。 まぁ日本で買ってもそんなもんでしょう。 アイリーンがガキに1つ買ってあげました。
 そのうちガキが帰ってきて、庭先に干してある籾(もみ)を食べるパフォーマンス、面白くないからやめなさい!



 きのうはラニーの誕生日でした。 台湾人の恋人チェンとラニーはオロンガポへ買い物です。 ケーキや食い物を自分で調達しないと、誰もプレゼントなんかしてくれません。 ケーキなんかどうでもいいけど、うまい酒買って来いよチェン!
 なぜだ! 犬殺し一家ビコールの家に仔犬が飼われている。 これまでの罪滅ぼしのつもりか、いやそんなはずはない、鴨はすでに消えていた。 まるまると太らせて食べるのか、仔犬の肉を販売するのか? 恐ろしい一家もいたものだ。
 メイドのアイタ(先住民族)が本性(ほんしょう)を現した。 庭先に座っていたアイタ、いきなり石ころをつかみブロック塀に投げつけた、2度3度と投げつける。 何か面白くないことでもあったのだろうと見ていると、今度はマンゴの苗木に抱きつき、ア〜ア〜と叫びながら木を揺すっている。
 見て見ぬ振りをするしかない、やつは狂っているのだ、危うきに近寄らずってことだ。



 ウォッカを飲んで酔っ払い寝ていると、チェンとラニーが帰って来た。 起こされてダイニングに行くと、あるあるケーキにバーベキュー、フライドチキンにチキンカツ、ワインまで用意してあるじゃないか。 
 冗談でハッピーニューイヤーなんて言うと、チェンが真面目な顔で、ノー、ハッピーバースデーだって。 ジョークだチェン、ジョークだぞ。 台湾では今が正月だろう、それも含めての奥の深いジョークなのだ、理解しろチェン。 
 そんなことで、楽しいパーティーが始まったのです。 ワイン1本5分で飲み干しました。 ビールでもあるのかなと思ったら、アルコールはないだって。 ガキのパーティーじゃあるまいし、いいかげんにしろよ! 酒があってつまみが美味いのだ、もう寝る!



 おい、カメラがないぞ! なにぃ、チェンとラニーがパンパンガに持って行っただと、どうするんだ明日の日記、カメラが見たパンパンガとでも題をつけるのか? 自分のカメラを持っていけよ、まぁいいけど、無くしたなんて言って帰ってくるなよ。


2007年2月21日(水) 晴れ晴れ
カメラが見たアンヘレス

 きのう私のカメラを持って出掛けたラニーと台湾人の恋人チェン、帰って来たのが午後10時半、何やっているんだかまったく。 アンヘレスのラニーの友達のところに行ってきたみたいです。 帰りにオロンガポのジョリビーに寄って食事をしてきたそうです。
 そんなわけで、ラニーとチェンが撮ってきたつまらない写真を掲載しなければなりません。 家の中とジョリビーでの食事風景しか写っていませんでした。 せっかく行ったんだから、街の様子とか撮ってきて下さいよホントに。
 きょうはフィリピンのゴミ事情について書いてみましょうか。 都会についてはまったく分かりませんので、これはあくまで私の住む田舎街でのゴミ事情です。 ビンや缶は回収屋がいて、各家をまわり回収するみたいです。 私も1度、この家にやって来たビンの回収屋のおばさんを見ました。
 燃えるゴミは週に1度集めに来るそうです。 トライシクルのあんちゃんがゴミを引き取りに来るのです。 料金はゴミの量が多くても少なくても1回10ペソです。 各家をまわるので曜日は不定期だそうです。
 ゴミを入れる袋は、麻か何かで出来た米袋がありますよね、それに入れるのだそうです。 まさかその使った米袋に米なんかは入れないとは思いますが、それは私には分かりません。
 集めたゴミは田んぼに持って行くそうなのです。 それでもって、田んぼで焼いてしまうということらしいのです。 田舎街の田んぼで煙が出ていたら、ゴミを焼却しているのだなと思って下さい。
 私の住んでいる家のゴミを考えた場合、まず生ゴミはほとんど豚が食べてしまいます。 ゴミ箱はあるにはあるのですが、ガキどもはスナックの袋とかティッシュなんかは窓からポイ捨てですので、ゴミ箱はいつもきれいです。 私はちゃんとゴミ箱に捨てていますよ。
 そんなことで表に散らかったゴミは、メイドの仕事になります。 ほうきで掃いて集め、ある程度たまり、乾燥したら庭で燃やしてしまいます。 私も玄関先でタバコを吸うときは、灰皿などは用意しないようになってしまいました。 庭先にポイ捨てです。 やっていいところと悪いところの分別があれば別に構わないでしょう。
 だからフィリピンの田舎の一般家庭では、そんなにゴミは出ないと思います。 この街で家電製品が捨ててあるとか、車が捨ててあるとか、そんなもの見たことがありません。
 フィリピンの田舎人が、日本に行ってそんなゴミの光景を眺めたならばなんと思うでしょう。 宝の山日本、贅沢病に掛かった狂った人々ですかね。 フィリピンの現実こんなもんです。 こちらに住まわれるのを希望の方でリッチな生活を望む人、いや私は現地にとけこみたいと思う方、どっちにしても1歩外に出れば田舎です。
 私くらいの年代か、もっと上の人でなければ、よほどの覚悟がなければ難しいと思いますよ。 数え上げればきりがないほどの劣悪な環境が待ち受けています。 それを楽しむのも又いいでしょう。



 きょうは早めの更新です。 バリオ・バレットから、この前知り合った長期滞在の方がバイクで遊びに来るというのです。 9時には行くからなとか言っていましたが、大丈夫か? 60才の方だぞ。 明日の報告お楽しみに。      


2007年2月22日(木) 晴れ晴れ
乾杯! サエキさん

 きょう午前11時30分の飛行機で、チェンが台湾に帰国するのだそうだ。 ラニーは見送りに、マニラへチェンと早朝のバスで出掛けました。 飛行機に乗ってしまえば、台湾ですから1時間30分程で着いてしまうのでしょう。 
 ラニーはマニラからの帰り、バスで田舎街まで5時間も乗らなければなりません。 チェンが台湾に着くころには、まだマニラ市内を走っているのかもしれません。 マニラまでの片道150キロの往復が1日がかりというのですから話になりません。
 チェンは台湾に着いたらメールしますなんて言っていたが、いったい何語でメールをよこす気なんだ。 中国語も英語も私は理解しないぞ。 私の家ではありませんが、まぁまた休みが取れたら遊びに来て下さい。
 きのうは先日バリオ・バレットのバロイビーチで知り合った、サエキさんという方が私の家に遊びに来てくれました。 お名前も写真も掲載して構いませんとのことで、書かせてもらいます。 パソコンを持っていないそうで、この日記も読まれることはないでしょう。
 お住まいはいつも私がお世話になっている バロイビーチに住むhiroさん のお宅から100mほどのところだそうです。 2年契約で部屋を借りて、滞在しています。 結婚ビザで滞在していますが、お1人で生活しているようです。 べつに深くは詮索しません。
 バイクで朝の9時に家に来て下さいました。 サエキさん、お酒は好きなんですがバイクです。 帰りがありますので強い酒で乾杯とはいきません、サンミゲルビールで乾杯です。 なんだかんだと話しているうちにお昼です。 
 昼飯でもと台湾人のチェンと、昼飯を食べに学校から帰って来たガキなどで一緒に食事をしました。 そのあとまた玄関先でお喋りをして、1時30分ごろ帰られました。 
 ビールは2人で10本ほど空けたのでしょうか、1時間もしないうちに、無事着いたよと携帯にメールが入りましたのでホッと一安心です。 とても優しい方です、また遊びに来て下さいねバスで。 こんどはジンで乾杯しましょう。





 そのあと時計屋がやって来たので、壊れた時計を見てもらった。 分解していたが結局直せない、お前は何屋なんだ、ぶっ壊し屋かコラ!
 きのうゴミのことを書いたら、都合よく今朝向かいの家でゴミを燃やしていました。 こんなことばかりしているんですね、あきれ返ります。
 ラニー、マニラから美味い酒でも買ってきてくれ〜!
  

2007年2月23日(金) くもり晴れ
山猿 アイタ

 今朝もきれいな朝焼けだ。 草花は2〜3日見ないと驚くほど成長している。 ヒマワリなんかは倍々で大きくなっていく。 強い日差しのせいなのか、植物にとってはいい土地なのだろう。
 きのうメイドのアイタ(先住民族)に、サリサリへ行ってタバコを買ってくるように頼みました。 アイリーンが5箱買ってきてねと指示します。 お金を持ってサリサリへ行って戻ってきたアイタの手には5本のタバコがありました。 
 話にならないバカでしょうアイタ、頭のネジがゆるんでいるのではなく、外れてどっかに落としてきてしまったのですね。 いつも箱で買ってもらっているだろうアイタ、そんなことも忘れてしまったのか。 ふたたびサリサリへ行くアイタでした。
 シンカマスという野菜、形はカブに似ています。 こちらのバスの中でよく車内販売で見かける野菜です。 皮をむいて生で酢に付けて食べます。 味のないリンゴみたいな歯ざわりです。 みんな大好きです、アイタも大好きです。 私は嫌いです。 おやつにシンカマス、1度試してみて下さい。



 ピチピチ売りがやって来ました。 軟らかく炊いたお米をこねて油で揚げたお菓子です。 ココナッツをまぶしてあります、1個5ペソです。 アイスクリームとかタホとか物売りの値段はたいがい5ペソですね。
 カシューナッツなんかも売りにきます。 このお姉さんにアイリーンが100ペソ貸しているそうで、まだ返してもらえないとか。 債権者のところに債務者が売りにきてどうするのだ、借金をチャラにでもしてくれというのだろうか、借金返済してから売りに来なさい。
 アイタとガキが記念撮影、アイタに年齢を聞くと、31才だと言う。 なんだとこの山猿! アイリーンより若いじゃないか、自分の年も分からない大バカか。 
 この前妊娠している自分の娘を連れて来たではないか、娘20才として、娘はお前が11才の時の子供か、そしてそれが30才の女の顔か! 鏡を見てからものを言え、もう猿芝居はこりごりだ。



 きのうマニラへ台湾人の恋人チェンを見送りに行ったラニーが夜中に帰って来た。 マニラまで行っておいて、我々はともかく娘にお菓子のひとつも買ってくるわけでもない。 何を考えているんだか、夜中に大飯喰らってお終いか、ああ情けないぜ。 
 きょうはどんな面白いことがあるのかな、カメラでも磨いて準備をするか。
 

2007年2月24日(土) 晴れ晴れ
怒りの トンボイ(男まさりの女)

 裏庭のトマトの苗木にもう実が付き始めた。 水撒きの努力が報(むく)われたのだと思っていたら、チビガキがトマトをもいでぶん投げて遊んでいる。 おいおい、お前らのおもちゃに育てているんじゃないぞ、このトマト食卓にのぼる日はあるのだろうか。
 隣りのほったて小屋に住む犬殺しビコール、新しい犬小屋を見せてくれた。 なんだよコレ、小屋じゃなくて檻(おり)だろう、食肉用の犬を飼うのだそうです。 勝手にやってくれオタンコナス。



 きのうはアイリーンの妹ラニーの本当の誕生日でした。 この前の誕生日は、台湾から恋人チェンが来たので前倒しで行った誕生日だそうです。 いいかげんもほどほどにしろ! 
 誕生日なので近所の人や親戚が集まってきますが、何も料理はありません。 みんなムッとして帰るだけ、今頃近所では、誕生日になんの振舞いもしないケチな日本人のいる家なんて噂が渦巻いていることでしょう。 
 当の本人は娘ガキを連れてオロンガポへ、前夫のところに住む息子を誘いジョリビーで誕生日パーティーなどやっているのだ。 料理ぐらい作って出掛けて下さいよ、訪れる人の対応に大変だぞこっちは。 
 タカリババァなんて友達をたくさん連れて、鼻歌を歌いながら当然の如くハッピバースデーなんてやって来るし、飯がないと聞いたときの驚きようといったらなかったぞ。 タバコ3本で帰ってくれたからよかったようなものの、こっちはグチの相手をさせられて参ったぞ。 
 そしてオロンガポから手ぶらで帰ってくるラニー。 家族にフライドチキンの1つでも持って来れないのか、自分だけよければそれでいいの見本みたいなラニーです。



 ひよこも大きくなりました、もうすぐニワトリです。 仔豚もタマさん夫婦みたくイチャイチャし始めました。 ごめんなさーい タマさん!  バーベキュー楽しみにしています。 
 ビコールが椰子の木をトライシクルに積み込んでいます。 田んぼに植えるのだそうです。 実がなったら喉を潤(うるお)すのでしょうか、気の長い話です。



 きょうは土曜日、あっちこちからガキが集まってきました。 いま部屋にカギを掛けていますからいいのですが、ちょっとトイレにでも立とうものならすきを見てなだれ込んできますから油断はできません。 部屋を占領されたが最後、私が部屋を出なければなりません。
 きょうも暑い中、玄関先でお酒を飲むことになるのでしょう。 おぉドンドンとドアを蹴たぐる音がする、ガキの襲撃の始まりだ、白旗を用意して戦に望むか。    


2007年2月25日(日) 晴れ晴れ
フレッシュジュース

 向かいのサリサリが開かないと思ったら、きょうは日曜日でお休みか。 バチ当たりどもはこぞって教会にでもお祈りに行ったのだろう。 
 きのうは午後から玄関先でジンを飲みながら事件の発生を待ちます。 海辺に住むランディーが、干してあった籾(もみ)の取り込みを始めます。 ふと庭先の葉っぱを見ると、ガキがいたずら書きをしたのでしょう、ボールペンをくい込ませて文字が書いてあります。
 葉っぱに文字を書く発想は大したものだが、ふだん勉強なんかしないんだから、そんなところに字を書くなよ。
 米袋一杯に詰め込んだ籾をかついで運びます。 肩にかつぐのですが、重くて1人では大変です。 見ていると、2人で袋を振り子のように振って、タイミングよく1人の肩に乗っけます。 イチローの振り子打法はここからヒントを得たようです。



 マンゴの実ってリンゴみたいに直接木にくっついて生(な)るんじゃないんですね。 1個づつツルにぶら下がって生るんですね。 実が大きくなるとツルも長くなるみたいです。 実るほど頭(こうべ)を垂れるマンゴかな、ってありましたが、本当なんですね。
 アイリーンがここサンフェリペの市場へ行くと言うので付いて行くことにしました。 夕飯はスパゲティーにするので、その材料の買出しです。 パレンケ(市場)はハイウェイ沿いにあります。 この家からトライシクルで北に2分のところです。
 アイリーンが買い物をしている間、私はパン屋さんの横で一服して待ちます。 おや、フレッシュジュースのお店があります。 くだものをミキサーにかけて飲ませてくれるお店です。 店頭にくだものやミキサーが置いてあるのですが、ちょっと待て、ものすごいハエだぞ。
 くだもの、ミキサー、テーブル、ハエだらけじゃないか! 無理があるのだ、ただでさえハエの多い市場で生ジュースなんて、ハエの餌食になるに決まっているじゃないか。 ネズミ、ゴキブリはあたり前、病気の犬や猫が行き交う田舎の市場、決して生ものは口にしないで下さい。





 買い物も済んで、トライシクルで家に向かって走っていると、スパゲティーの麺を買い忘れただって。 笑ってごまかさないで下さいよアイリーンさん、買い忘れたのが私だったら頭をこずかれていますよ。
 日々暑くなるフィリピン、日中の平均気温は30℃を超えてきている。 人々のバカに拍車がかかる気温だ、なるべく関わりあわないようにしなければならない。
 思い出した、お好み焼きを作るから小麦粉を買ってきてくれと頼んでいたのだ。 もうすっかり忘れているのだろう、こんどパレンケで自分で探すしかないか。 
 

2007年2月26日(月) 晴れ晴れ
また誕生日だ!

 嘘か本当かはわかりませんが、きょうはアイリーンの母親の誕生日だそうです。 プレゼントを買いにオロンガポに行くついでに、両替もしてくると言います。 もう月末だからお金入れて頂戴ねってまたそれか。
 きょうあたりの両替価格は1万円で3,900ペソくらいでしょう。 でも私は円で5万円渡すだけなので、高かろうが安かろうが関係ありません。 そのお金で1ヶ月食わせてもらえばいいのです。
 きのうは日曜日でしたが、別にどこへ出掛けるわけでもありません。 仔犬のバロは繋がれていた紐を食い千切り、庭をかけ回ります。 こぼれていた籾(もみ)を集めて七面鳥に与えると、コンコン、コンコンと口ばしが壊れるくらいの勢いで餌をついばみます。
 玄関先でビールを飲んでいると、感心にもガキが勉強道具を持ってやってきます。 本を開いて勉強でもするのかな〜と思ったら、猫マンマを食べ始めました。 もうすぐ夕食の時間なのに飯を食う、本能のままのガキです。



 夕飯にサラダを食べたいと言うと、じゃあ手伝ってと言います。 しょうがないので手伝います。 レタス、トマト、キュウリ、タマネギをドレッシングで和えて、イタリアンサラダを作ります。 レタスはちぎってこまかく、キュウリは1センチ角に、タマネギはスライスして水にひたしアクを抜きます。
 トマトはと見ていると中身をくり抜いて捨てています。 おいアイリーン、トマトは中身のドロリが美味いんじゃないのか? 中身なんか捨てないで、そのまま1センチ角に切ればいいのだ。 材料を和えてサラダは完成です。
 ついでにバーベキューを焼いてくれって、私は雇われコックか! 裏庭でしちりんに炭を熾(おこ)し、バーベキューを焼き始めました。 タレを何度もたんねんに塗り重ね、肉が硬くならないように何度もひっくり返して肉汁を肉の中に封じ込めます。 最後に焼き色をつけて出来上がりです。
 完璧完璧と思っていたら、魚も焼いてくれだと! 



 きょうアイリーンはオロンガポにお出かけ、お好み焼きの小麦粉を頼んだがもう忘れているだろう。 まあ5回頼んで買ってくればいいほうじゃないですか、タバコですら、タバコないよと言い続けて半日も掛かるのですから。 隣りのサリサリに買いに行くのにですよ。
 物は物で使えば使いっぱなし、元の所へは戻しません。 だからいつも、どこにある? 知らない? の毎日です。 こんなことを書いているそばから、なんで私のテーブルの上に爪切りがのっかっているのだ。 そういえばオロンガポに行くといって爪を切っていたよな。
 私も爪でも切ってきれいきれいしよう。  
  

2007年2月27日(火) 晴れ晴れ
当家 母の誕生日

 小雨が窓をたたく朝なら風情があっていい、しかし、日差しが窓を溶かす朝なんて聞いたこともないが、現実そうなのだ。 暑くなるぞ、きょうも。
 さて、きのうはアイリーンの母親の誕生日でした。 アイリーンが朝からオロンガポへ買い物に出掛けました。 昼も過ぎて、腹減ったなぁなんて思っていると、ラニーがインスタントラーメンを作って部屋に持ってきてくれました。
 一緒に食べようなんて言うので食卓に行ってみると、溶き玉子にトマトとタマネギを入れて焼いた、でかいスパニッシュオムレツがあるではないか。 ライスもあるぞ。 ガキは美味そうにオムレツでご飯を食べている。 リッキーとケチ女房、ラニーも美味そうに食べているじゃないか、なんで私はインスタントラーメンなのだ! 
 せっかく作ってくれたインスタントラーメンです、食べないわけにはいきません。 ご飯とオムレツを少し分けてもらい、主食のインスタントラーメンで美味しく頂きましたよ、食卓に行かなかったらインスタントラーメンだけだったぞ、くそっ! 
 アイリーンがオロンガポから戻って来ました。 誕生日プレゼントにでかいピザを抱えてきた。 やりぃ! インスタントラーメンの仕返しするには十分すぎるほどの大きなピザだ。 私のピザだぞ、配給権は私にあるのだ。 あとで公平に配分してやるからな、バカどもめ!
 おお、念願の小麦粉も買って来てくれたか、Yさんの奥さんから掲示板に投稿があり、明日フィリピンに行くので小麦粉持って行きます、という嬉しいお気遣いがあったのです。 Yさんの奥さん、そんなわけで小麦粉手に入れましたので大丈夫ですからね!
 タバコも買ってきてくれたか、上出来上出来、あとは夕方を待つばかりです。



 リッキーがスパゲティーを作ります。 小さな寸胴鍋一杯に茹で上げます。 ミートソースをぶっかけてかき混ぜます。 スパゲティーが出来上がり味をみるといつものボソボソで甘い仕上がり、茹で加減はアルデンテにしてくれと言っただろうに。
 誕生パーティーの準備も刻々と進み、玄関先でビールを飲みながら待っているとスパゲティーを持ってアイリーンがやって来ます。 美味しく食べていると、ガキがピザをくわえてやって来ました。 
 この野郎と思い食卓に走ると、ピザのかけらもありません、唖然茫然甘かった。 考えが甘すぎたのです。 私が玄関先で飲んでいる間に食べつくされてしまっていたのです。 だれが食べたって、バカどもに決まっているでしょう。 あと隣の犬殺し一家ですよ。 
 ピザをテーブルの上に置きっぱなしにした私が悪いのか? そんなことあるわけないだろう! だいたいメインのピザをおやつに、それも全部食べてしまうなんて誰も考えないだろう。 結局私の夕飯は、玄関先で食べたボソボソの甘いスパゲティーだけでした。 ああ美味しかった、ちっきしょう!
 そんなことでお母さんのパーティーは、バカどものおかげで始まりもせず終わりもせずダラダラと過ぎたのです。



 きょうは究極のお好み焼きを作って酒のつまみにしよう。 もんじゃ焼きもいいが、鉄板もないし文字ヘラもない。 文字ヘラっていうのは、小さいヘラのことです。 
 お前やけに詳しいなぁって、若い頃、浅草カッパ橋の調理道具屋さんでバイトしたことがあるので、調理器具の名前から扱い方までほとんど熟知しているようなわけです。
 なんだもうお昼じゃないか、それでは。 
   

2007年2月28日(水) 晴れ晴れ
バリオ・バレットのエスさん

 NYダウ416ドル安、ナスダック96ドル安と共に大幅下落をした昨日のNY市場。 本日、日本の株式市場は朝方ほとんどの銘柄が売り気配のまま値付かずで推移しています。 円相場は中東情勢や米経済の先行き不透明感、中国株急落による円キャリー取引の解消などのため買い戻されています。
 円キャリー取引というのは、金利の安い円を借りて、海外の金融商品や株などに投資をして利ざやを稼ぐ投資です。 投資したお金は海外通貨で支払われますので、借りた円を売り通貨調達するため円安の要因のひとつとなります。 それらの為か本日、前日比2円弱の円高で推移しています。
 一時的な調整で終わるのか、長びくのかは分かりませんが、深く押せば儲けのチャンスがやってくることになります。
 話は変わり、きのうは、バリオ・バレットに滞在しているエスさんが遊びに来てくれました。 突然のご訪問だったので、何も用意できなかったのですが、ビールを飲みながら楽しくお話させて頂きました。 
 よくここが分かりましたねと聞いたところ、バスでサンフェリペのマーケットまで行き、犬肉を売っていて日本人が住んでいるところ、とトライシクルのあんちゃんに言ったら連れてきて貰えたそうです。 なにはともあれ無事に訪問して下さり、よかったよかったです。
 エスさんの日本の住まいは、話を聞けば私のところから車で5分くらいのところなのです。 日本でもご近所、こちらでもご近所、なんという奇遇なのでしょう。
 年齢は62才、毎日ジムに通いエクササイズしているそうです。 歩くのも大好きだとかで、身体つきはマッチョです。 以前はお酒も相当たしなんでいたようですが、いまはお付き合い程度ということのようです。
 楽しい時を過ごさせて頂きました。 こんどはエスさんのところに遊びに行く約束をさせてもらい、エスさんはバスでお帰りになりました。 こんど寄らせて頂くときには宜しくお願いします、エスさん! 子供たちにお菓子のプレゼントを持って来て下さり、ありがとうございました。



 エスさんが帰られる頃、メイドのアイタ(先住民族)も山へ帰って行きました。 アイタの娘が遊びに来たので、山が恋しくなったのでしょう。 エスさんも不思議そうに見ておりました。
 ひと眠りしてお腹も空いたので、お好み焼きに挑戦してみました。 具はキャベツとネギだけ、ためしに焼くだけなので、シンプルに作ることにしました。 粉、玉子そしてダシ汁の代わりに麺つゆ少々を加え水で溶き、キャベツとネギを入れて焼いてみました。
 焼き上がりにソースとマヨネーズをかけて食べてみました、まあ味はこんなもんでいいとして、キャベツが硬すぎる。 もっと細かく切るか、湯通ししないとこちらのキャベツは硬すぎる。 この次は具を増やして挑戦してみよう。



 今月もきょうでお終いです。 何ごともなく無事暮らせました。
 いつも応援して下さる皆さまありがとうございます。
 来月も楽しい話題を書いていきますので、引き続き宜しくお願いいたします。


 明日はY社長に奥さん、 バロイビーチのhiroさんカステリオスのタマさん 、そのご家族や仲間たちが集まりサンアントニオビーチでバーベキュー大会です。 私も参加させて頂きます。 この模様は後日報告させて頂きたいと思います。
 hiroさん の固定資産税問題とか、それに タマさん のおでき問題、まあどこかで楽しんだ報いでしょう。 いい教訓を学ばさせて頂きました。 私もバチが当たらないように、気をつけて行動することにいたします。
  


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